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映画の心理プロファイル

『フローレス』(1999 米)

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監督・脚本:ジョエル・シューマカー
出演:ロバート・デ・ニーロ
    フィリップ・シーモア・ホフマン
    バリー・ミラー

若い頃のゲイバー通いの体験から言うと、水商売で働くゲイの人たちは
大きく2つのグループに分けることができますね。
1つは“美形”グループ、もう1つは“キワモノ”グループ。
前者は、あくまでも美を追求する人たちで、おちゃめだけど気品もあるタイプ。
後者は、グロテスクなまでにおちゃめさと下品さを追求するタイプ。
(こんな風に決めつけちゃって大丈夫かしらん)
この映画に登場するゲイ(というよりドラッグ・クィーン)は後者のタイプです。

愛すべきブスなおカマちゃんを演じているのは、『コールド・マウンテン』でも
脇役でいい味を出していたフィリップ・S・ホフマン。この作品では、芸達者な
ロバート・デ・ニーロを食ってしまった感じがするほど。
お話は、超保守的な元警官ウォルト(R・D・ニーロ)とドラッグ・クィーンのラス
ティ(F・S・シーモア)との奇妙な友情を描いたヒューマン・ドラマです。

ごりごりの共和党支持者ウォルトは、アパートの階上で騒々しい音を立てる
おカマのラスティを心底毛嫌いしていました。
ある日、アパートにギャングが押し入る騒ぎがあり、警官の血が騒いだウォ
ルトは拳銃を取り出してギャングを追いますが、その途中で脳卒中を起こして
緊急入院するはめに。
退院後、医者に右半身マヒと言語障害を治すには歌の練習をするのが良い
と言われたウォルトは、恥を忍んで大嫌いなラスティの部屋に通うようになり
ます。
水と油のような2人ですから、レッスンは度々中断。何かというと衝突する2人。
そんな2人の間にいつしか奇妙な友情が芽生え始め・・・・。

誰にでも「生理的に嫌い」と感じる人が1人や2人はいるものです。
でも、だからってそういう人を敬遠してしまうのはちょっともったいないかも。

たしかにイヤな人と一緒にいるのは疲れますが、疲れるのは精神が緊張
してしまうせい。ても、緊張(ストレス)はだらけた心を活性させてくれると
いう効用もあるんですよ。
気心の知れた仲間とのつき合いは快いものですが、いつもそればかりでは
ぬるま湯につかっているようなものですから、心も体もふやけてしまいます。
一方、嫌いな人を前にすると、心が引き締まり、相手に負けたくないという
気持ちがわいてきますから、気力が充実し、やる気や向上心も高まります。
ウォルトのリハビリが進んだのも、毛嫌いしていたヤツにレッスンを受ける
緊張(ストレス)が良いほうに作用した結果ではないかと思われます。

さて、あなたには「生理的に嫌いな人」は何人ぐらいいますか?
「片方の手じゃすまない」という人は要注意。
あなたも嫌われている可能性が高いですから。
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by kiyotayoki | 2004-09-26 10:08 | 映画(は行)