映画の心理プロファイル

『今日からヒットマン』(2009 日)

元々、日本映画はあまり観ない上に、
日本のアクション映画って、なんだかちゃっちい感じがして余計に敬遠してしまうのだけど、
これは、たまたまチャンネルを替えたら丁度始まったところで、ついつい見始め、
とうとう最後まで観てしまった。

というのも、設定がちょっと面白そうだったから(^^。

a0037414_9153989.jpg

(101分)
監督:横井健司
原作:むとうひろし
脚本:イケタニマサオ 我妻正義
音楽:遠藤浩二
出演:武田真治
   星野真里

武田真治扮する主人公は、一部上場の食品商社に勤める営業マン、稲葉十吉(34歳)。
このごく普通のサラリーマンの人生がある日ガラリと一変してしまうところから物語はスタートします。
それはある深夜、接待の帰りに飲酒運転をして人身事故を起こしてしまったのがきっかけ。

恐る恐る車から出てみると重傷を負った男が銃を手に立っている。
男は殺し屋“二丁”と名乗り、自分の代わりに標的を殺害せよと命じて息を引き取ってしまう。
しかもその死に際、二丁は、標的が死なず囚われている自分の女が助からなければ、十吉とその家族を殺害するよう謎の犯罪組織“コンビニ”に依頼してしまう。
このままでは最愛の妻が殺されるという事態に直面し、もはや十吉に言い訳や選択の余地は残されていなかった…。

と、そんなわけで、頼りないただのサラリーマンが“むりくり”ヒットマンにさせられてしまうという
無茶な設定にちょっぴりそそられてしまったのでした。
同じヒットマンを主人公にしたコメディ映画に『隣のヒットマン』(2000)というブルース・ウィリス主演の作品があったけど、似たようなノリの楽しい作品に仕上がっているかもという期待もあった。

この無茶さ加減、原作は漫画だな、と思ったら案の定、むとうひろしという漫画家の人気アクション漫画が元ネタだった。

興味の大半は、銃を持ったことさえない主人公に果たしてヒットマンの仕事が務まるのかというところ。
まあ、そんなこと、実際はできるわけはないし、あり得な~いのだけれど、
それをいかにあり得るように見せられるかに映画の成否がかかってる。
この作品では、主人公が営業マンの心得を思い出して危機を脱するというひねり技を披露してくれていた。
たとえば「交渉相手の名前を忘れるべからず」という社則を思い出した主人公、耳に残った標的の名前を思い出し、
咄嗟にその名で相手に呼びかける。
突然名前で呼ばれた標的は動揺し、思わずスキを作ってしまうという寸法(^^ゞ。

設定はわりと面白く、展開も一応スリリングだったのだけれど、ちょっと残念だったのは、
登場人物、特に主人公の標的たちがこの映画のタイトル『今日からヒットマン』同様にとってもコンビニエンスだったところ。
低予算の映画だから仕方がないのだろうけど、役者がみんな若くて軽くて存在感が希薄なのだ。
主人公に自分の代わりにヒットマンになれと無理強いする伝説のヒットマン“二丁”からして
若くて軽くて“伝説のヒットマン”にはどうしても見えなかった。
まあ、ヒットマンがみんながみんなゴルゴ13みたいな奴ばかりじゃないとは思うけれど、
やっぱり“らしさ”は大切だよね(^^ゞ。


a0037414_1146298.jpg

[PR]
by kiyotayoki | 2010-07-31 11:47 | 映画(か行)