映画の心理プロファイル

『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』(2002 米)

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原題:『CATCH ME IF YOU CAN』(141分)
監督:スティーヴン・スピルバーグ
原作:フランク・W・アバグネイル
    スタン・レディング
出演:レオナルド・ディカプリオ
    トム・ハンクス
    クリストファー・ウォーケン
    マーティン・シーン

主人公のフランク・アバグネイルJr.(L・ディカプリオ)は、1960年代に17歳で米国史上最も成功した偽造小切手詐欺師となった実在の人物。
敵役(?)は、フランクを執拗に追うFBI捜査官のカール・ハンラティ(T・ハンクス)。映画は、2人の追っかけっこを軽妙なタッチで描いていきます。

フランクも前回の『チョコレート』の主人公同様、父親の影響を強く受けています。フランクにとって父親(C・ウォーケン)はまさに理想の男性像でした。
第二次世界大戦の英雄で、解放したフランスの女性を妻にし、事業も成功し町の名士となっているのですから当然かもしれません。

そんな父親の事業が、フランクが17歳の時、突然傾き始めます。
父親は銀行に融資を頼みに行きますが、その際、フランクにお抱え運転手の役目を言いつけます。
「なぜこんなことを?」というフランクの疑問に、父はこう答えます。
「ヤンキースがなぜ強いかわかるか?縦縞のユニフォームのおかげさ。
あれを見ただけで他のチームの選手は縮み上がるのさ」
父親は外見や肩書きがモノをいうということ、つまり心理学でいう『ハロー(後光)効果』を熟知していたんですね。
父親の言葉通り、銀行のドアマンは運転手付きで乗り込んできた客を上客と思ってうやうやしく出迎えるではありませんか。
でも、『ハロー効果』が効いたのはそこまで。
銀行からは融資をすげなく断られてしまいます。

クビが回らなくなってしまった父親は、借金返済のために車や家を売り、
一家は安アパート住まいに。そして、ついには離婚へ。
そのショックでフランクは衝動的に家を出てしまいます。
ニューヨークに出てみたものの、すぐに持ち金は尽き、フランクは安ホテルからも追い出される始末。
困ったフランクは、小切手を偽造して銀行から金をだまし取ろうとしますが、
銀行員は若いフランクを見て小切手の換金を断ります。
途方に暮れて街を歩くフランク。
そんなフランクの目の前を某航空会社のパイロットが颯爽と歩いて銀行へ。
パイロットは笑顔をふりまく銀行員に小切手を換金させると、また颯爽と銀行を出ていきます。
それを見たフランクの目が輝きます。あれこそ父が言っていた「ヤンキースの縦縞ユニフォーム効果」だと悟ったのです。
数日後、銀行に姿を現したのは、パイロット姿のフランクでした。
いよいよフランクの詐欺師人生が幕をあけたのです。 

ダークなイメージの作品が続いていたスピルバーグ監督久々のライト感覚の作品。オープニングタイトルの60年代風アニメーションがいい味出してます。  
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by kiyotayoki | 2004-10-16 12:05 | 映画(か行)