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映画の心理プロファイル

『僕らのミライへ逆回転』(2008 米)

正月休みに何を観ようかと、録画したまま見逃している映画をチェックしていて目をつけたのがこれ。
ああ、なんで今まで観なかったんだろ。
『ゴーストバスターズ』『ロボコップ』『ライオン・キング』『2001年宇宙の旅』
『ラッシュアワー2』『ドライビングMissデイジー』『キャリー』『キング・コング』
『メン・イン・ブラック』『シェルブールの雨傘』『ブギーナイツ』etcが全部観られる(?)お得で楽しい映画です♪

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原題:『BE KIND REWIND』(101分)
監督・脚本:ミシェル・ゴンドリー
音楽:ジャン=ミシェル・ベルナール
出演:ジャック・ブラック
   モス・デフ
   ダニー・グローヴァー
   ミア・ファロー

作風が好きな仏人監督ミシェル・ゴンドリーさんの作品。
前作の『恋愛睡眠のすすめ』も手作り感あふれる作品だったけど、今回のはそれにますます磨きと拍車がかかった感じ。

ブロンクスが舞台の『スモーク』(1995)と似たような街並みだなと思ったら、こちらはニュージャージー。
そんな町角にある寂れたレンタル・ビデオ屋がメインの舞台。
店名は、原題にもなっている『BE KIND REWIND(巻き戻して返却を)』。
置いてあるのは店主(ダニー・グローヴァー)こだわりのVHSビデオばかりでDVDは一切なし。
そんなだから、経営は左前で、市の開発局からは追い立てをくらってる。

金策のため店を留守にした店主に代わって店長代理になったのは
生真面目な若者マイク(『16ブロック』で好演していたモス・デフ)。
マイクには悪友のジェリー(ジャック・ブラック)がいるのだけれど、こいつが問題児でとんでもないことをやらかしてくれる。

ジェリーはある日、高圧電線に触れて全身に強烈な磁気を帯びてしまい、店のVHSのテープを全部消去してしまうのだ。
そんなところへ常連のおばさん(ミア・ファロー)がやって来る。
「『ゴーストバスターズ』って映画あります?」

困った2人が思いついた苦肉の策、それは・・・
「えーい! 自分で『ゴーストバスターズ』作っちゃえ!」だった。

2人は、廃品回収のガラクタを使って、うろ覚えで『ゴーストバスターズ』をホームビデオムービーで撮り始める。
銀色のユニフォームはアルミホイルを体に巻いて、マシュマロマンは本物のマシュマロで。メカや小道具はガラクタや段ボールを使っての手作り。学芸会のノリだ。

ところがどっこい、それが「面白い!」と話題になって、レンタルしたがる人が急増。
リクエストに応えて、2人はリメイク作を量産し始める。
鍋をかぶって『ロボコップ』、児童遊園のジャングルジムで『ラッシュアワー2』
段ボールで『ライオンキング』や『キングコング』、冷蔵庫を黒く塗ってモノリスにして『2001年宇宙の旅』・・・
もう、欽ちゃんの仮装大賞のノリで(^^;。

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劇中、作品タイトル数に限りがありレンタル代金も高いワケを、ジェリーが「スウェーデン製だから」と言い訳したところから、
スウェーディッド(SWEDED)という言葉が映画の枠を超えて広まって、この映画の公開後、YouTubeには手作りの
リメイク素人映画がわんさとアップされるようになったんだとか(実際そうでした。笑えるのはあまりなかったけど^^;)。

これは、お金なんてなくても楽しい映画はつくれるし、しかもつくること自体が楽しいことなんだよ♪
っていうゴンドリー監督ならではのメッセージなんだろうな。

一方、監督は昨今騒がれている著作権問題もこの一見おバカな映画にちゃんと盛り込んでいる。
また、『ディパーテッド』『アイ・アム・レジェンド』『ポセイドン』などなど、
最近のハリウッド映画は大金とCG技術を駆使したノーアイディアのリメイクばかりであることも、チクリと批判。
そのあたりは、さすが『エイリアン』『バットマン』の続編を依頼されて蹴った監督だけはある。

そういえばゴンドリー監督の母国フランスは、手作りで初めてSF映画を作ったジョルジュ・メリエスを生んだ国。
金をかけず、アイデアと工夫で、どれだけ夢を形にできるか。
昔の特撮映画やアマチュア映画はそんな創造性にあふれていたし、
それをみんなで楽しむことこそが映画の素晴らしさなんだよ・・・
そんな監督のメッセージがじんわり温かく心に響いてくる映画でした♪

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                  Q.さて、これは何という映画のSWEDEDでしょう?
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by kiyotayoki | 2011-01-07 14:15 | 映画(は行)