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映画の心理プロファイル

『昨日・今日・明日』(1963 伊)

76才になってもその美貌はいまだ顕在のソフィア・ローレンの、
色香がムンムン匂い立つ28才の頃の主演作です。
これって、アカデミー賞の外国語映画賞を獲得してるんだね。

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原題:『IERI, OGGI, DOMANI』(119分)
監督:ヴィットリオ・デ・シーカ
脚本:エドゥアルド・デ・フィリッポ ヴィラ・ヴィラ チェザーレ・ザヴァッティーニ
音楽:アルマンド・トロヴァヨーリ
出演:ソフィア・ローレン
   マルチェロ・マストロヤンニ

この映画のタイトルのおかげで、イタリア語を3つ覚えることができた♪
「イエリ・オッジ・ドマーニ」で「昨日・今日・明日」なんだね。
日頃ノーマークのイタリア語だけど、イタ飯屋へ行く機会も多いんだし、口元をダイナミックに動かす言語だから発音の練習をしたら表情筋が鍛えられて顎のラインがスッキリするかも?
そんな願望も込みで、毎年1月に決める“一年の計”は
「イタリア語会話にトライ♪」に決めました(^^ゞ。

いや、そんなことより映画の内容です。
これ、3話からなるオムニバスなんだね。
どれも、一組の男女の恋模様を描いているんだけど、
演じるのはどれもソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニという黄金カップル。

第1話「アデリーナ」は、“妊娠中の女性は法を犯しても罪を免れられる”というイタリアの法律を逆手にとって、
刑務所入りを逃れるために夫に頑張らせて妊娠し続ける肝っ玉ママの奮闘ぶりを描くお話。
第2話「アンナ」は、一転シリアス物で、富豪の人妻と愛人との浮気の代償を描く短編。
そして第3話「マーラ」は、となりに住む美しい女性(実はコールガール)に恋した神学生の顛末と、
そんな2人に振り回されるコールガールの常連客の情けない姿を描くコミカルタッチのお話。

お話の完成度としては、「マーラ(3)」>「アデリーナ(1)」>「アンナ(2)」の順だと思うけれど、
どれもソフィア・ローレンの魅力全開です。
その迫力あるボディにしてもアクの強いお顔にしても、
薄味好みの日本の男子にはあまり好まれるタイプではないと思うけれど、
この映画の彼女を見たらファンになること間違いなしデス。

自分的に彼女以上にファンになったのは、徹底して“情けない男”を演じているマルチェロ・マストロヤンニだったかな。
この映画の撮影時は38才。中年になりかけてはいるけれど、まだまだ若さも残ってる。
豊富なキャリアを持つ名優だけど、実のところ出演作はそれほど観てるわけじゃない上に、
お年を召してからの作品が多かったので、若さの残る彼の“情けない男ぶり”がとても魅力的だった。
これを機に、出世作といわれている『甘い生活』(1959)とか『イタリア式離婚狂想曲(1961)』
といった彼の出演作も観てみたくなった。


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イタリア語会話、まずはボディランゲージから(^^



「あいつは、オカマさ」は「ピノッキオ」って言ってるのかと思ったら、「フィノッキオ」だった。
「フィノッキオ」は、イタリアじゃ料理に使われる代表的な野菜の一つらしいけど、
だからって、あちらの人に「僕はフィノッキオが大好き(Mi piace Finocchio)」というと、
変な顔をされたり冷やかされたりするらしい。

こういうのはすぐ覚えちやうんだなぁ(;^^a。
by kiyotayoki | 2011-01-26 11:23 | 映画(か行)