映画の心理プロファイル

『北国の帝王』(1973 米)

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原題:『EMPEROR OF THE NORTH』(122分)
監督:ロバート・アルドリッチ
出演:リー・マーヴィン
    アーネスト・ボーグナイン
    キース・キャラダイン
    チャールズ・ダイナー

個人的に「強い印象が残っている映画」部門ではトップラスに入る作品です。
見終わった後、芋顔リー・マーヴィンとギョロ目アーネスト・ボーグナインの
男の体臭と機械油の混じったニオイが体中に染みついちゃうような、そんな気にさせられる映画です。

お話の舞台は、1933年、大恐慌下のオレゴン州。
世の中は失業者だらけ。
そんな時代ですから、列車にタダ乗りして各地を移動する失業者たちが大量発生。
鉄道会社では、彼らを「ホーボー」と呼んで取り締まりを厳しくしていましたが、ホーボーたちも生活がかかっていますから
警戒のゆるい列車を見つけてはタダ乗りを敢行。取り締まる側といたちごっこを繰り返していました。

そんな中、ホーボー退治に命を燃やす車掌がひとり。
19号列車の鬼車掌シャック(A・ボーグナイン:当時55歳)がその人。
その風貌は、まるでセサミストリートのクッキーモンスター(写真の左の人)。
シャックは独自の嗅覚で列車に潜むホーボーを見つけ出しては、鎖や棍棒で走る列車から次々に強制排除していきます。ホーボーたちにとってはシャックはまさに恐怖の存在。
なので19号列車だけは鬼門となっていました。

その鬼門に果敢に挑戦する男、それがこの映画の主人公(L・マーヴィン:当時48歳)。
ホーボーたちからは尊敬と憧れをこめて「帝王(ナンバーワン)」と呼ばれています。
ナンバーワンは、こっそり列車に飛び乗るのはフェアじゃないと、駅の給水塔を黒板代わりに使ってシャックに挑戦状を叩きつけます。
こうしてナンバーワンと鬼車掌との、プロとプロとの命を賭けた闘いの火ぶたが切って落とされたのでした。

このあらすじを読んだ人の中には「何でそんなことに命をかけなきゃならないの?」と呆れる人もいるでしょうね。ホントにそう思います。
でも、そういう男たちを見てると、不思議とこちらも血わき肉踊ってしまうんですね。
監督は、男くさい映画を撮らせたら天下一品のロバート・アルドリッチ。
だからこの映画の登場人物のキャラがとっても男くっさーいのは当然かも。
それにしても、同じ男でも男くさーい人と、そのニオイさえ感じさせない人がいるのはなぜでしょう。
フロイトによると、男根期(4~5歳頃)と呼ばれる時期の親のしつけ方が男性の「男くささ」の度合いを決定づけるのだとか。
さて、あなたの「男くささ」の度合いはどれくらい?
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by kiyotayoki | 2004-11-01 10:52 | 映画(か行)