映画の心理プロファイル

『フロント・ページ』(1974)

初っぱなから恥ずかしい話でナンだけど、
「結婚する」という意味の「wed」を使ってbe wed toって慣用句があるんだね。
で、その意味はというと「~に固執する(~に身を捧げている)」。
「結婚する」のwedに「固執する」なんて皮肉めいた意味があるなんて
調べてみるまで知らなかったので、ちょっとびっくり(;^^a

なぜ調べたかといえば、下のポスターにこうあったから。
He only wanted to get married.
But he was wed to THE FRONT PAGE.


「彼は結婚したかっただけ。ただ(残念ながら)、彼は新聞の第一面にとっても執着してたんだなぁ」
ってな意味になるんでしょうか。

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原題:『THE FRONT PAGE』(105分)
監督:ビリー・ワイルダー
原作:ベン・ヘクト チャールズ・マッカーサー
脚本:ビリー・ワイルダー I・A・L・ダイアモンド
音楽:ビリー・メイ
出演:ジャック・レモン
   ウォルター・マッソー
   スーザン・サランドン
   ヴィンセント・ガーディニア

公開されたとき以来だから、35、6年ぶりぐらいに観たことになるんだろうか。
初めて観たときは、かなり期待したものだった。
というのも、子供の頃からテレビの洋画劇場でお馴染みな上に大ファンだったビリー・ワイルダーとジャック・レモンコンビの映画を初めて映画館で観られる機会が訪れたたんだもの。
ただ、期待がちよっと大きすぎたせいか、それとも会話劇なので字幕を追うのに忙しかったせいか、
いまひとつな感じがしたのを覚えてる。
まず、ジャック・レモン(当時48歳)もウォルター・マッソー(53歳)も年をとったなぁというのが正直な感想だったし。
ワイルダー監督もお年を召して枯れちゃったかなと思ったほどだった。

だけど、今回久しぶりに見直してみたら、見始めたが最後、エンドロールまですっかり画面の虜。
目が離せなくなってしまった。
こっちがレモンの歳をとっくに超えちゃったということもあるかもしれないけれどね。
ま、それくらい楽しめたということ。

原作は、この映画を含め何度も映画化されている舞台劇だけに、場面転換は少ないものの、こなれていてよくできたお話だ。

「フロント・ページ」とは、文字通り新聞の「第一面」の意。
新聞業界に嫌気がさし、美しい女性との婚約を機に退職を目論む腕利き新聞記者ヒルディ(レモン)と、
彼をあの手この手で引き止めようとする辣腕編集長(マッソー)。
その二人の丁々発止のやり取りに、死刑囚脱獄の大ニュースが絡んで巻き起こる騒動がコミカルに、
そしてスリリングに描かれていく。

二人の息の合った掛け合いも最高だけど、プレス・ルームに待機する新聞記者達の顔ぶれがまたよくて
(記者の一人のチャールズ・ダーニングは、88歳でまだご健在のようだ)。

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今回改めて観てみて、「ええっ!」と驚いたのは、レモンの婚約者を演じたのがスーザン・サランドンだったこと。
彼女を初めて見たのは『ロッキー・ホラー・ショー』(1975)だとばかり思っていたけれど、その前年にすでにスクリーンでお見かけしていたとはなぁ。

ラストは、ハート・ウォーミングなエピソードで締め括ってめでたく一件落着かと思いきや、
そうは問屋が卸さないところがワイルダー作品らしい。
これを撮った時、ワイルダー監督は67歳。だけど、“枯れた”なんてとんでもない。
ごめんなさい。前言を撤回させていただきます。

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by kiyotayoki | 2011-08-04 05:45 | 映画(は行)