映画の心理プロファイル

『世界侵略:ロサンゼルス決戦』(2011 米)

ロサンゼルスを舞台に、
地球を侵略すべく隕石と共に舞い降りてきたエイリアンに
立ち向かう海兵隊兵士たちの死闘を描いたSFアクション。

ストーリーはシンプル&オーソドックスなれど、
希有壮大な話をコンパクトにまとめた手腕はお見事。

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原題:『BATTLE: LOS ANGELES』(116分)
監督:ジョナサン・リーベスマン
脚本:クリストファー・バートリニー
音楽:ブライアン・タイラー
出演:アーロン・エッカート
    ミシェル・ロドリゲス

天下分け目の戦いといわれた関ヶ原の戦いは、実際は6時間ほどで東軍(徳川勢)の勝利が決まったそうだけど、
この映画に出てくる重武装した宇宙人たちも一日足らずで全世界の人類を窮地に陥れます。
人類は寝込みを襲われたってこともあるけれど、強烈な破壊力を持つ宇宙人たちに
なすすべを持たず、あっという間に防衛ラインを突破されてしまう。

映画の舞台となるロサンゼルスも同様で、海岸線はまたたく間に宇宙人に占領されちゃう。
米国人ってこれまで本土を他国から攻撃された経験はほとんどないだろうから、
この逆ノルマンディー作戦みたいな光景はショックだったに違いない。
しかも、その後の市街戦は逆イラク進攻みたいなものだ。
圧倒的な攻撃力で押しまくられる展開には、
「あの時、自分がイラク兵だったら・・・」と背筋を凍らせた退役軍人も少なからずいたんじゃないだろうか。
・・・というのは個人的な希望なんですけれどね。
もしいてくれたら、一見戦意高揚(海兵隊のPR)映画のような本作だけど、反戦映画としての価値も出てくるかもと思ったから。

アーロン・エッカート扮するナンツ2等軍曹は、退役を控えたベテラン海兵隊兵士。
だけど、宇宙人来襲で退役どころじゃなくなり、
新任の少尉率いる小隊に組み込まれ、湾岸地区で孤立した民間人の救出に向かうことになる。
それからくり広げられるのは宇宙人との激烈な白兵戦と、小隊内の人間関係の衝突。

白兵戦のほうは、必要不可欠というか、白兵戦じゃないと海兵隊兵士の活躍の場がなくなってしまうものね。
宇宙人のサイドに立てば、もっと簡単な人類殲滅の方法はあったと思われるんだけど、
それじゃ人類に勝ち目がないから、白兵戦につき合ってくれた感じ。

小隊内の人間関係のほうは、小隊長が現場経験のない新任少尉であったり、
軍曹に恨みを持つ兵士がいたりと、とてもありがちなのだけど、
さすがロサンゼルスだなと思ったのは、新任の少尉をはじめほとんどの兵士が白人ではなく有色人種であったこと。
もしかしたら、実際の海兵隊の人種構成もこんな感じなのかしら。

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と、ちょっと批判めいたことを書いたけれど、映画としてはまとまっていたし、見どころもいっぱいあった。
特に、アーロン・エッカートは見直しちゃったな。
この人というと、思い出すのは『サンキュー・スモーキング』(2006)『ダークナイト』(2008)
ぐらいしかないけれど、薄っぺらな人という印象しかなかった。
ところがこの映画の彼は違った。役柄がいぶし銀の古参兵だからってこともあるけれど、骨太な感じでとても頼もしかった。
ああ、それに、兵士って汚れれば汚れるほどカッコよく見えるのが不思議。

カッコいいといえば、もうひとり。兵士の中の紅一点サントス技能軍曹を演じたミシェル・ロドリゲス。

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この人、この手の映画にはもう欠かせない人材になっちゃったね。
今までの作品(例えば『バイオハザード』や『アバター』)では途中で死んでしまう役が多かったので、
今回もちょっとドキドキしながら見守っておりました(^^ゞ
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by kiyotayoki | 2011-10-04 11:35