映画の心理プロファイル

『カウボーイ&エイリアン』(2011 米)

カウボーイに酒場の女、保安官にお尋ね者、盗賊団に賞金稼ぎ、そしてインディアン・・・と、
西部劇に欠かせないキャラクターが勢揃いする上に、なんと宇宙人まで登場してしまう“トンデモ”映画、
『カウボーイ&エイリアン』を観てまいりました。

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原題:『COWBOYS & ALIENS』(118分)
監督:ジョン・ファブロー
原作:スコット・ミッチェル・ローゼンバーグ
脚本:ロベルト・オーチー他
音楽:ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
出演:ダニエル・クレイグ
    ハリソン・フォード
    オリヴィア・ワイルド
    サム・ロックウェル

トンデモ映画と書いてしまったけれど、オープニングからしばらくはこれぞ西部劇、
というか汗と土埃と硝煙の臭いが立ちこめた、西部劇ファンも納得のストーリーと映像が展開していきます。
あとで知ったことだけど、これには製作総指揮のスピルバーグの意志も働いているようで。
というのもスピルバーグさん、西部劇のエッセンスをたっぷり盛り込んでもらえるよう、事前にジョン・ファブロー(『アイアンマン』の監督ですね)や脚本家を招いて、『駅馬車』、『荒野の決闘』、『砂塵』といった西部劇の名作を観る鑑賞会を催したというんだね。
原作がコミックということもあって、マンガチックにならないように、
そして大人の鑑賞にも耐えられるようにとの意志を伝えたかったんでしようね。

一方で、ただの西部劇じゃないことはオープニングからすでに提示されています。
荒野で目を覚ました主人公の左腕には奇妙な金属製の腕輪がガッチリはまってる上に、記憶をなくしてる。
だけど戦闘能力はハンパなくて、たまたま通りかかった賞金稼ぎたち3人をあっさり倒してしまう。
ジェイソン・ボーンみたいな奴なのです。いろんな映画のいいとこ取りをしっかりとしてるんですねぇ。

演じているのは、6代目ジェームズ・ボンドのダニエル・クレイグ。
英国人だけど、見事に西部の流れ者になりきっています。
面白いなと思ったのは、この映画の企画を監督のジョン・ファブローに持ちかけたのは、ロバート・ダウニー・Jrだったんですってね。
主演も当初はダウニー・Jrで考えられていた。ところが、彼には『シャーロック・ホームズ』の続編の仕事が入って降板。
それで、白羽の矢が立ったのがダニエル・クレイグだったんだそうな。
で、英国人が西部の荒くれ男を演じ、米国人が英国紳士を演るというちょっとちぐはぐな結果となってしまった。
ま、ルーツは似たようなものだから、それほど変でもないんだろうけど。

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共演は、ハリソン・フォード。お年を召したせいか、町を牛耳る頑迷固陋の牧場主役が案外お似合い。
そして、なぜか妙に主人公にまとわりついてくる謎の女にはオリヴィア・ワイルド。
だけど、メインの人たちで今まで西部劇を経験した人はほとんどいなかったんじゃないだろうか。
西部劇があまり作られないということもあるんだろうけれど、
経験者は町の保安官を演じたキース・キャラダインぐらいだったんじゃないかな。

なにはともあれ、見どころはやはりある目的をもって地球侵略をもくろむエイリアンに
開拓時代の人間たちがいかに対抗するかというところ。
先月観た『世界侵略:ロサンゼルス決戦』は、まだしも人類は現代兵器で武装していたけれど、こちらの武器は単発銃と槍と、あってもダイナマイトぐらいだ。ハンディキャップがあり過ぎ!
さてそれで人類に勝ち目はあるのか・・・。気になりますよねぇ。
それにボンドとインディの競演ってのも、そそられる。
なので僕も、映画館へ足を運んじゃったんですが(^^ゞ

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基本は、『トゥルー・グリット』(2010)と同じ“追跡モノ”。西部劇によくある設定です。
ただ、その追跡の理由が、エイリアンによるアブダクション(連れ去り)ってところがこの映画らしいところ。
(西部劇らしくカウボーイみたいに人間を投げ縄状の捕獲器で連れ去るのには笑っちゃいました)

ネタバレ気味だけど、このお話には凶暴なエイリアンの他に、人類に友好的なエイリアンも出てまいります。
そのエイリアン、地球に飛来してそれほど間がなさそうなのに、とっても人類の生態に詳しいのです。
だって、男女で熱~いキスを交わすと、忘我の境地に至ることをご存じなんですから。
どこで覚えたんだろ、そんなこと。

上映時間は118分と、ほどほどの長さ。
だけど、少々長く感じたのは、う~ん、なぜでしょう・・・(^_? ゞ

舞台は、1873年(明治6年)のアリゾナだそうな。
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by kiyotayoki | 2011-11-03 14:27 | 映画(か行)