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映画の心理プロファイル

『チキンラン』(2000 米)

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原題:『CHICKEN RUN』(84分)
監督:ピーター・ロード
    ニック・パーク
原作:ピーター・ロード
    ニック・パーク
脚本:カレイ・カークパトリック
声の出演:ジンジャー(ジュリア・サワラ、優香)
       ロッキー(メル・ギブソン、岸谷五朗)

よくブログの行き来をさせていただいているsamuraiさんの記事に
「『大脱走』好きにはオススメの映画」とあったので見たいなぁと思っていたら
酉年ということでお正月にTVでやってくれました。
『ウォレスとグルミット』のニック・パークがドリーム・ワークスと組んで作った
長編クレイアニメです。
『チキンラン』(2000 米)_a0037414_10305611.jpg
舞台はイギリスの片田舎にあるトゥイーディー養鶏場。
この養鶏場がまるで『大脱走』の捕虜収容所みたいな造りに
なってるんです(^o^)。周囲は鉄条網で囲まれ、ずらりと並んだ
兵舎を思わせる鶏小屋には壁にペンキで番号が記されています。
主人公の雌鳥ジンジャーが収容されているのは17番の鶏小屋。
これって『第十七捕虜収容所』(1953)のもじり(?_?)。
『チキンラン』(2000 米)_a0037414_10461013.jpg
ジンジャーは鉄条網の向こうに広がる楽園を夢見て何度も
仲間と脱走を試みますが、『大脱走』(1963)のヒルツ(S・
マックィーン)同様、ことごとく失敗。失敗するたびにジンジャー
は、養鶏場の主人Mr.トゥィーディーに罰として独房に放り込
まれてしまいます。でもってマックィーンみたいにジンジャーも
壁を相手にキャッチボールまでやってくれちゃうんですから『大脱走』ファン
は(^-^)です。

万策尽きたジンジャーでしたが、うなだれている暇はありません。
この養鶏場を仕切り、亭主を尻に敷く強欲なMrs.トゥイーディーは、卵を
産めない鶏は容赦なく殺して肉にしてしまいますし、儲からない養鶏業を
やめて鶏肉を使ったチキンパイ工場への衣替えを計画していました。
近い将来、みんな鶏肉になる運命なのです。なんとかしなくっちゃ!
そんな時、空から一羽の鶏が飛んできて養鶏場の広場に不時着します。
その雄鳥はロッキーと名乗りました。
「あなた空を飛べるのね。お願い、私たちに飛び方を教えて!」
その日からジンジャーたちは、「飛ぶためにはまず基礎体力作りからだ」と
いうロッキーに従ってトレーニングに励むのですが・・・・。

主人公の雌鳥ジンジャーのトレードマークは緑のニット帽。
この緑のニット帽には、ジンジャーの願い、夢がこめられている感じがします。
緑色は「安心感」や「安全」をイメージさせる色。だから人は緑の中に身を
置くとリラックスできるし癒されるのです。
「安心して暮らせるところに逃げ出したい」というジンジャーの夢が緑という色
で表現されていると思われるのですが、さてどうでしょう。      

   
by kiyotayoki | 2005-01-07 11:02 | 映画(た行)