映画の心理プロファイル

『ビートル・ジュース』(1988 米)

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原題:『BEETLE JUICE』(92分)
監督:ティム・バートン
原案:マイケル・マクダウエル
    ラリー・ウィルソン
脚本:マイケル・マクダウエル
    ウォーレン・スカーレン
音楽:ダニー・エルフマン
出演:マイケル・キートン
    アレック・ボールドウィン
    ジーナ・ローランズ
    ウィノナ・ライダー

この映画の撮影時は16歳くらいであったろうと思われるのがウィノナ・ライ
ダー。映画デビューは14歳ですから、「子役から映画スターになった人」に
分類できるかな(いったい何歳から何歳までが子役なんでしょ。子役の定義
ってあるのかしらん)?
彼女を紹介するのに同じT・バートン監督の『シザーハンズ』にしようかコレに
しようか迷いましたが、『シザーハンズ』の彼女は人工的な美しさだったので、
よりキャラクターが立っているこちらを選ぶことにしました。

この作品は、のちに『バットマン』で再びコンビを組むマイケル・キートンが邪悪
で、それでいて憎めないゴーストを演じる、いかにもティム・バートン監督らしい
ブラックコメディです。
お話は、風光明媚な田舎に住むアダム(A・ボールドウィン)とバーバラ(J・ロ
ーランズ)という新婚カップルが交通事故で死んでしまうシーンから。
でも2人は自分たちが死んだとも知らずに丘の上に立つ我が家に戻ってきま
す。そこで鏡に映らない我が姿を見てやっと自分たちに死が訪れたことを知る
のです。
死んだのに天国へも地獄へも行けない。外にも出られない。2人はこの家の
自縛霊になってしまった模様。
空き家となった家は、なぜか不動産屋によって転売され、新しい住人がやっ
てきます。芸術家気どりの妻とオタクな夫、それにウィノナ・ライダー扮する娘
のリディアの3人。それぞれに個性豊かですが、娘のリディアのファッションは
特に個性的。メイクから着てるものまで黒ずくめ。ゴシックファッションってんで
しょうか。この子、性格もかなり変。っていうかイマドキの女の子としては案外
普通なのかも。
感受性が強くて、気分屋で、いろんなことに不満を持ちやすく、大好きだった
人や物がワケもなく大嫌いになってしまったり、ちょっとしたことで絶望しやす
くて、薬物に手を出したり、しょっちゅう自殺を考えてる・・・そんな子に精神科
医は『ボーダーライン人格障害』という診断をくだすことがありますが、リディア
もそんな女の子。
(ウィノナ・ライダーは後に『17才のカルテ』(1999)という映画でも「ボーダー
ライン人格障害」の女の子を演じています)
彼女の着てるものが真っ黒なのは、喪服のつもりかもしれません。

勝手にマイホームに入り込んできたことだけでもムカついていたのに、新しい
住人たちが勝手に家のリフォームを始めるに至って、アダムとバーバラの怒り
は頂点に。なんとか追い出そうとしますが、生きてる人間にはゴーストの姿が
見えないので空振りばかり。
そんなときです。
「俺様が追い出してやろうか」と囁く声が。
声の主は、アダムが造ったジオラマの町の中にいました。
その男こそがビートルジュース(M・キートン)。ピエロがゾンビになったような
気味の悪いヤツです。この男が引っ越してきた家族以上の災いを2人にもたら
すことになるんですが・・・。

ティム・バートンの初期の作品なので手作り感いっぱいの映画ですが、それが
また味があっていいんですよね。その後もコンビを組むことになるダニー・エル
フマンの音楽も楽しいし(ハリー・ベラホンテの「バナナ・ボート」が効いてます)
未見の方は是非一度そのこだわり世界を味わってみてください。
    
    
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by kiyotayoki | 2005-02-01 10:42 | 映画(は行)