映画の心理プロファイル

『キッド』(1921 米)

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原題:『THE KID』(52分)
監督・製作・脚本:チャールズ・チャップリン
出演:チャールズ・チャップリン
    ジャッキー・クーガン
    エドナ・パーヴィアンス

子役が活躍する映画をあげていたらキリがないので、
最後はハーレイ・ジョエル・オスメント君で締めて・・・
と思ってたんですが、大事な作品を取り上げるのを忘
れていました。そう、この作品。
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映画史上、子役が注目された、たぶん最初の作品です。
その子の名はジャッキー・クーガン。当時6才。
愛くるしい笑顔と、可愛いしぐさ、そして、ぶかぶかのハンチ
ングにオーバーオールという出で立ち、どれをとっても思わ
ず目尻が下がってしまいそうなキャラクターです。

目尻が下がるだけではありません。
目の瞳孔は光の調節をするために広がったり縮んだりしますが、見る対象に
よっても広がったり縮んだりします。大好きなものを見ると広がるんですね。
心理実験によると、女性の場合一番広がったのは「愛くるしい幼児」の写真。
つまり、ジャッキー君を見ると、女性は目尻が下がるだけでなく、瞳孔も大きく
拡がっちゃう。
男性の場合は、もちろん「幼児」の写真でもある程度広がるんですが、最も
広がったのは「女性のヌード写真」という結果に(^_^;)。

「動物と子どもには勝てない」とよく言われますが、さすがのチャップリンも
この映画に限っては主役の座を死守するのがやっとという感じ。
とはいえこの作品、チャップリンにとっては初の長編。だから力が入ってます。

ストーリーはシンプル。ひょんなことから捨て子を拾ってしまったチャーリーが
子育てに奮闘するお話です。
チャーリーにジョンと名づけられたその子は、貧しい生活ながらもすくすく育ち、
はや5才に。今ではチャーリーの仕事の手伝いまでできるようになりました。
といっても半分詐欺みたいなインチキ商売なんですけどね。
まずジョンが石ころで窓ガラスを割る。その後で、ガラス屋チャーリーが何食わ
ぬ顔で現れて修理代を稼ぐという仕掛け。
でも、おまわりさんに目をつけられてタダ働きするハメになることもしばしば。
ある日、そんな2人の住むドヤ街に、慈善家として知られる女性歌手がやって
きます。実はその女性こそジョンの実の母。生活苦から我が子を捨てたもの
の、その後努力の甲斐があって今は一流の歌手。そんな彼女が慈善活動を
しているのは我が子を捨てた罪滅ぼしと、ひょっとしたらどこかで我が子と再
会できるのでは・・・という淡い期待があったから。
でも悲しいかな、母子は出会い会話も交わしますが、「やさしいおばさんだな」
「可愛い子ね」と思うだけ。さて、2人に明るい未来は訪れるのでしょうか。

ジャッキー君は、この映画の大ヒットで一躍子役スターに。莫大な金を稼ぎ出
すことになるんですが、その後、その金を両親がすべて使い果たしていたこと
が発覚。それがきっかけとなって、子役の子の権利や財産を守る法律「クーガ
ン法」ができたのは有名な話ですよね。

 
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by kiyotayoki | 2005-02-03 19:22 | 映画(か行)