映画の心理プロファイル

『ボーイズ・オン・ザ・サイド』(1995 米)

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原題:『BOYS ON THE SIDE』(117分)
監督:ハーバート・ロス
脚本:ドン・ルース
音楽:デヴィッド・ニューマン
出演:ウーピー・ゴールドバーグ
    メアリー=ルイーズ・パーカー
    ドリュー・バリモア
    マシュー・マコノヒー

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子役出身の役者というと、やはりドリュー・バリモアも外せませんよね。俳優一家に生まれた彼女は、生後まもなくCMに出演。『E.T.』(1982)出演で脚光を浴びすぎて、9才頃から酒と麻薬の味を知り、14才で自殺未遂・・・・と、子役出身者の典型のような転落人生を経験。そんな彼女の健在ぶりを確認できたのがこの映画でした。撮影当時はまだ19才。今もまだ29才。でもキャリアは年齢と同じくらいあるんですからもう超ベテラン!
そんな彼女がこの映画で演じるのは、ヤクの売人のDV男から逃げるためにその男を殺してしまう奔放な女ホリー。ちょっと皮肉な役柄です。
この映画の主人公はドリューを含めた3人の女性。タイトル通り、男は添え物です。あとの2人は、ウーピー扮するジェーンと、メアリー扮するロビン。

3人はひょんなことから車に乗り合わせて旅をすることになります。
大都会ニューヨークの乾いた生活に見切りをつけたロビンは、サンディエゴに向かうためのドライブパートナーを探していました。実は彼女、エイズのポジティブで、1人で運転して行けるか不安だったのです。
それに応募してきたのがブルース歌手のジェーン。歌っていたクラブからクビを言い渡された彼女も西海岸での再出発を考えていました。
けれど、2人は何から何まで正反対。ジェーンの言葉を借りれば、「世界一色白でカーペンターズ好きのおセンチなあんたとは絶対合わないよ」
ジェーンはそう言って話を御破算にしようとしますが、背に腹はかえられず結局同行することに。
この2人にピッツバーグでジェーンの友人かつ問題児のホリーが加わって車は一路西へ。
でもこの旅はただの旅ではありません。これが遺作となってしまいましたが、ハーバート・ロス監督は、90年代半ばの女性が抱える問題を3人にこれでもかってほど抱え込ませてしまうのです。
ロビンは真面目で律儀な性格が災いしてエイズに感染してしまっていますし、ジェーンは同性愛、そしてホリーはドメスティック・バイオレンスの被害者であり、かつその罠から逃れるために殺人まで犯してしまう。しかも父親のわからない子まで孕んでいる、といった具合。

車の旅はアリゾナ州ツーソンでピタリと止まってしまいます。
それはロビンがエイズ特有の肺炎を発症してしまったため。
その地に落ち着いた3人は、それぞれの人生の悩みに触れ、いつしかかけがえのない絆を見いだしてしくことになります。けれど、それと歩調を合わせるように別れの時も確実に近づいてくるのですが・・・・。
泣かせどころと分かっていても、ウーピーが囁くように歌う「ユー・ガット・イット」には思わず涙腺がゆるんじゃいました(;_;)。
でもまあ心理学的には、泣けるところでは泣いておいたほうがいいのかも。
でないと、見終わってもストレスをためるだけになってしまいます。
涙にはストレスを排出するという効用もありますし。
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ちなみに、『E.T.』でドリューと一緒に脚光を浴びたヘンリー・トーマス君(当時10才)は、バイプレーヤーとして『すべての美しい馬』(2000)や『ギャング・オブ・ニューヨーク』(2001)などで活躍していますね。
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by kiyotayoki | 2005-02-09 10:34 | 映画(は行)