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映画の心理プロファイル

『トゥルー・ロマンス』(1993 米)

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原題:『TRUE ROMANCE』(121分)
監督:トニー・スコット
脚本:クエンティン・タランティーノ
音楽:ハンス・ジマー
出演:クリスチャン・スレーター
    パトリシア・アークエット
    デニス・ホッパー
    クリストファー・ウォーケン
    ゲイリー・オールドマン
    ブラッド・ピット
       
新旧の怪優たちが、演技力で、その個性でバチバチッと火花を散らし、
ついでに薬莢と血しぶきまで盛大にまき散らす作品です。
クリストファー・ウォーケンとデニス・ホッパーの命をかけた凄絶なけなし合い
はハラハラドキドキものだし、前作『リバー・ランズ・スルー・イット』で美しい
青年を演じたブラピの、その鬱憤を晴らすかのような小汚いヤク中ぶりも
なかなかなもの。
ちなみに、あの有名な精神科医のフロイド博士もコカイン中毒だったらしいん
ですが、ブラピの役名もフロイドとなってます。
脚本がタランティーノということもあって、この頃の彼の作品に常連のように
登場するクリス・ペンやサミュエル・L・ジャクソンもしっかり登場。

的場浩司みたいな顔をした主役のクリスチャン・スレーターも決して個性では
負けていないのに、彼ら怪優たちの前ではややかすんで見えちゃうほど。
(スレーターの喋り方が『パルプ・フイクション』のトラボルタそっくりなのは気の
せい?)
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そんな怪優たちの中で、個人的にこの映画でその存在を
知ったのがゲイリー・オールドマン。
この凄みのある顔!オールドマンって案外きれいな顔を
しているせいか、こういうメイクをしたがる傾向があります
ね。彼の役は、コールガール組織の元締め兼ヤクのディ
ーラー、ドレクセル。
スレーター扮するクラレンスは、その組織から派遣された
コールガールのアラバマ(P・アークエット)と相思相愛の間柄になり、結婚
までしてしまいます。
で、足抜けさせようと組織に単身乗り込みます。クラレンスはソニー千葉の
カンフー映画(『ストリート・ファイター』)の大ファンのせいかクソ度胸だけは
あるんですね。でも、実際に闘った経験はないから簡単にドレクセルにボコ
ボコにのされてしまいます。
勝ち誇るドレクセル。そこに油断が生まれ、その隙をついてクラレンスは隠し
持っていた拳銃でドレクセルの股間を、そしてあらんかぎりの弾を撃ち込んで
復讐を遂げます。
というわけでオールドマンの出番は10分もないんですが、その印象は強烈!
その後の活躍を予感させる怪演でした。

お話は、クラレンスがアラバマの衣裳カバンとコカインのカバンを間違えて
持って帰ってきたために彼の想定外の展開に・・・。
冷酷非情な麻薬組織に追われる身となったのです。
なのに2人は超能天気。新婚旅行がてらに西海岸へ行ってコカインを売りさば
こうと考えますが、その間にも魔の手がクレランスの父親(D・ホッパー)へ。
さて、2人に明るい未来はあるのでしょうか・・・。
by kiyotayoki | 2005-03-05 22:20 | 映画(た行)