『リディック』(2004 米)
原題:『THE CHRINICLES OF RIDICK』
(118分)
監督・原案・脚本:デヴィッド・トゥーヒー
キャラクター:ジム・ウィート
主演:ヴィン・ディーゼル
ジュディ・デンチ
タンディ・ニュートン
コルム・フィオーレ
カール・アーバン
アレクサ・ダヴァロス
紹介する映画がどんどん古くなるので、歯止めをかけなければと、怪優の
範疇に入るかどうかやや疑問を感じながらも、筋肉俳優ヴィン・ディーゼル
を取り上げることにしました(言い訳がましいっスね)。
これ(『リディック』)って、以前SF好きの友人に勧められ
て見た『ピッチブラック』(2000)の続編だったんですね。
知らなかった。
前作は『エイリアン』っぽい作りで案外楽しめた一編でし
た。わんさか出てくるエイリアンが『ガメラ2』の群体レギ
オンみたいでしたし。ほとんど無名だったヴィン・ディーゼ
ルが銀河系最強最悪のお尋ね者をパワフルに演じてい
て、将来性を感じさせてくれました。
今作は、その前作で生き残ったお尋ね者リディックがひとり立ち。
お話は、SFホラーから、がらりと変わってスペースオペラ風に。
だから、まさか続編だとは思いもよらず・・・(ディーゼルの出で立ちがソックリ
だなあとは思ってたんですが^^;)。
リディックは、殺人と脱獄を重ね、5つの惑星から指名手配を受けている
銀河系最強のお尋ね者。いつもゴーグルをかけているのは、脱獄しやすい
よう暗視能力を高める手術をしたためなんだって。
アンチヒーローなので、人当たりは良くありません。
賞金目当てに命をつけねらってくる賞金稼ぎたちは容赦なく叩きのめします。
リディックのように「一匹狼」で、人を簡単に信用せず、敵意を察知すると即、
攻撃に出るような人のことを、心理学では『敵意帰属バイアス』の高い人
といいます。
だけど、アンチとはいえヒーローなので、案外というか、やっぱりというか、
実はいいヤツです。
だから、前作で共に生き残ったキーラ(A・ダヴァロス)をなんとか助けようと
奔走します。人は苦楽を共にした(特に、不安を共有した)相手には好意を
感じるというか、『親和欲求』を高めるようですし。
その意味では、怪物リディックも立派な“人間”なんですね。