『活動弁士と訪ねる記憶への旅』
星空を鑑賞するためじゃありませんよ。
ドームの壁を使って行われた「映像アーカイブによる街おこし・活動弁士と訪ねる記憶への旅」
という映写会に参加するため。
これは旧知のプランナー・高橋克三さんが今、進めている北区の街おこし事業の一環イベントなのだけど、
プログラムもとても充実しておりました☆
まずは、プラネタリウムでの上映会だからこそできる、「本日の夜空」からプログラムはスタート。
1本目の映画は、かつて喜劇映画の神様と言われた斎藤寅二郎監督の
幻のコメディ映画『モダン怪談 100,000,000(1億)円』(1929)。
資料によると、映画保存協会が2004年に発掘、一部を復元したものらしい。
短縮版だけど、活動弁士の澤登翠さんの名調子とピアニストの柳下美恵さんの効果的な伴奏のおかげで
楽しく鑑賞することができた。
2本目の『大東京祭』と、3本目の『馬鹿祭り』は、昭和31年当時の北区の風俗を知ることができる貴重な資料映像。
4本目は、今回の上映会のハイライトともいえる、ジョルジュ・メリエスの『月世界旅行』(1902 着色版)。
プラネタリウムでの上映にはぴったりの作品。
映画が発明されてたった7年しか経っていないのに、この奇想天外なお話をトリッキーに映像化してしまったメリエスさん、
ホントにミラクル!の一語です。
最後は、足立区の街おこしのために、市民から集めた個人映像を元に構成された『あだちくのきおく』。
昭和初期から昭和50年代までの足立区民の暮らしぶりが垣間見える作品。
高橋さんたちが運営する「街づくり・フロンティア21」では、家の押入やタンス、倉庫の中に眠っている
8ミリや16ミリの映像フィルムを北区の皆さんからできるかぎり提供してもらい、
映像アーカイブをつくることで、コミュニティの活性化につなげたいと考えておられるようだ。
そういや、うちにも親父が撮ってくれた8ミリフィルムがいっぱいあったんだけどな。
保存状態が悪くて、みんなダメになってしまっていた。
あの映像は、もっと早くビデオやDVDにしておくべきだったなぁ。残念!
《時計店に嫁いで間もない頃の母》