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映画の心理プロファイル

『タイピスト』(2012 仏)

美術館にするか映画にするか迷った末、閉館が5時の美術館だとゆっくり見られないので映画を選択。
出かける前にパソコンで予約を入れたら、スクリーンから2列目の端k席しか空いておらず、
2時間、ずっと右向け右の状態を続けることになったけれど、映画が楽しかったので助かりました。

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原題:『POPULAIRE』(111分)
監督・脚本:レジス・ロワンサル
音楽:ロブ、エマニュエル・ドルランド
出演:ロマン・デュリス
    デボラ・フランソワ
    ベニレス・ベジュ

これは、自分磨きが大好きな今どきの女子におすすめの映画☆☆☆

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現代版マイフェアレディみたいなお話(時代設定は1959年)で、
田舎町から憧れの都パリに出てきた女の子ローズが
タイプライターの早打ちという唯一の特技を、雇い主の
マンツーマンの指導の下、磨きに磨いて仕事も恋も
ゲットしちゃうというサクセスストーリー。

ローズを演じるデボラ・フランソワという女優さんのことは初めて知ったけれど、とってもキュートだし、50年代ファッションもお似合いで、お肌は雪のように真っ白だ。
お歳はいくつだろ。
映画の中の彼女は、十代に見える時もあるし、二十代後半の落ち着きを感じる時もある。
調べてみたら、今年26歳なんだそう。

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50年代後半のお話ということもあってか、フランス人でも簡単には恋に落ちません。セックスなんてとんでもないって感じ。
恋への積極性という意味では、「あまちゃん」の主人公のほうがよっぽどラジカルだ。
でもね、なかなか一線を越えない二人の微妙〜な関係は日本人好みというか、
今どきの日本女子にも意外と新鮮に映るんじゃないかしらん。

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タイプライターを効果的に使った映画としては『つぐない』(2007)を思い出すけれど、こちらはある意味タイプライターが主役といってもいい映画。
この時代に本当にあったというタイピストの世界大会に憧れの上司と共にトライしていくローズの姿は、下手なスボ根モノよりスリリングでハラハラドキドキさせられる。

また、主人公のファッションからインテリア、小物に至るまで、女の子が「かわいい~っ」を連発しそうなものが
ズラリと出てくるところはさすがフランス映画。
中で、僕が思わず「かわいい~っ」て叫びそうになったのがこの車。
この丸っこいフォルム☆ どこのなんて車だろ。 

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調べてみたら、この車「パナール・ディナZ(Panhard Dyna Z)」というんだそうな。
かつてフランスに存在したパナールという自動車メーカーが1954年から1960年まで生産していた、
今で言うコンセプトカーみたいな車だったらしい。
会社はその後シトロエンに吸収合併されちゃったそうだから、幻の車って感じ。
そんな車を使うところが映画の作り手のこだわりを感じさせる。

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ひと目見てウーパールーパーに似てると思ったけれど、ドアの開き方も独特でエラみたいだし、
ますますウーパールーパーに見えてしまう車なのでした(^_^;)
by kiyotayoki | 2013-08-31 11:33 | 映画(た行)