映画の心理プロファイル

『プリティ・リーグ』(1992 米)

a0037414_9565581.jpg
原題:『A LEAGUE OF THEIR OWN』
   (125分)
監督:ペニー・マーシャル
原作:キム・ウィルソン
    ケリー・キャンディール
脚本:オーウェル・ガンツ
    ババルー・マンテル
音楽:ハンス・ジマー
出演:ジーナ・デイヴィス
    トム・ハンクス
    マドンナ
    ロリ・ペティ
    ビル・プルマン

ペニー・マーシャルとトム・ハンクスが『ビッグ』(1988)に続いてコンビを組んだ爽やかな感動作です。
トム・ハンクスが太りだしたのはこの作品あたりからではなかっかなぁ。
でも、この作品で太ったのは役作りではあったようです。
トムが演じるのは、膝を悪くしたために大リーグのホームラン王からアル中の投げやりなダメ監督に転落してしまった男ジミー・ドゥーガン。飲んでくだを巻くだけの生活を送っていたためにブクブク太っちゃったという設定。
心理学的にいえば、足が悪いことを言い訳にして自堕落を決め込んでいる『自己ハンディキャップ』男なのです。
そんな男に任されたのが新しくできた女子プロ野球チーム「ロックフォード・ピーチズ」の監督の仕事でした。

実はこの映画、第二次世界大戦中の1943年、大リーガーたちの大量出征でプロ野球の灯が消えかかっていた頃のお話。そんな中で発足したのが全米女子プロ野球リーグだったのです。
オレゴン州の田舎町で趣味で野球を楽しんでいたドティ(G・デイビス)とキット(L・ペティ)はスカウトの目にとまり、入団試験を受けるためにシカゴへやってきます。
2人は見事試験に合格しますが、用意されていたユニフォームを見て唖然!だってフリフリのミニスカートなんですから。自分たちが見せ物であることを痛感する選手たち。
でも彼女たちはめげたりはしません。そんなことより、大好きな野球を大リーグの球場で、しかもお金をもらってできることのほうが嬉しかったから。
なのに監督ときたらベンチで酔っぱらって寝てるだけ。
それでも彼女たちはめげません。それより試合ができる喜びのほうがうんと大きかったから。
それに嬉しいこともありました。最初は好奇の目で見ていただけだった観客が、試合を重ねるごとに本気で応援してくれるようになったのです。つまり、彼女たちの実力を認めたということ。

こういう映画を見てると、アメリカには野球という文化が男女の差も身分階級の差もなく根付いてるんだなということを実感します。それに、「よいものはよいと認める」アメリカ人の“善良なる気質”に惚れ直しもします。大国の論理を押しつけてくるあの傲慢さを忘れてしまうほどに。

そんな彼女たちのひたむきさ、野球にかける熱い思いは監督ジミーの消えかかった情熱にも火をつけます。さあ、いよいよピーチズの快進撃が始まるか・・・ってところでそうは問屋が卸さない事情がいろいろ出てきて物語は二転三転しはじめのですが、さて・・・。

この映画でいちばん輝いているのはやはり、チームの要のキャッチャーで、イチローばりの背面キャッチも披露してくれるドティ役のジーナ・デイヴィスでしょう。前年に公開された『テルマ&ルイーズ』に続くヒットで、大女でもスターになれることを実証してくれました。
あ、それに、マドンナもこの映画ではあまりイヤミなく彼女らしさを発揮してましたね☆彼女の歌うエンディング・テーマ『THIS USED TO BE A PRAYGROUND』もいい曲でした。

a0037414_23385215.jpg



 
[PR]
by kiyotayoki | 2005-05-15 23:35 | 映画(は行)