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映画の心理プロファイル

『ホネツギマン』(1998 米)

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原題:『THE NAKED MAN』(98分)
監督:J・トッド・アンダーソン
脚本:J・トッド・アンダーソン
    イーサン・コーエン
出演:マイケル・ラパポート
    マイケル・ジェッター
    ジョン・キャロル・リンチ
    アリヤ・バレイキス
    ジョン・グリファシ

これは微妙~な映画です。
1998年に作られた映画が、なぜ2004年に公開されたのか。
なぜそれまでお蔵入りしていたのかが何とな~くわかるような気がしてくる映画というか・・・。
だいたい、なぜ「イーサン・コーエン脚本」を大々的に謳わなきゃいけなかったのか。彼は元々あった脚本に手を入れただけなのに(^^;)。
まあ、それしか謳い文句がなかったからなんでしょうけど。
あえて言えば、映画科の学生が作ったユニークじゃあるけれど荒削りで穴だらけの脚本を、プロがなんとか修正を施してプロの撮影技術とそれなりのお金をかけて撮り上げた映画って感じか。“売り”は「インディーズっぽさ」でしょうか。
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『トゥルー・ロマンス』を観たことのある人なら覚えてるかもしれないマイケル・ラパポート扮するエド・ブリスは、昼間は整体師をしながら夜は人体模型柄のボディスーツに身を包んだ謎のプロレスラー「ホネツギマン」として四角いリングで暴れ回っている男。
でも彼の妻キムは身重。「そろそろ落ち着いてほしい」というキムの願いを叶えるため、心優しいエドはプロレスをやめる決心をし、整体治療院を開業しようと奔走しはじめます。
開業場所は、実家である薬局の向かいと決めていました。「薬剤師になれ」という頑固者の父に反発して家を出て以来、いつかその父と和解できればと思っていたから。心理学でいうと、エドはいつも『分離不安』に心を痛めていたということ。
その長年の夢が実現、父と子は久しぶりに熱い抱擁を交わします。
このあたりまではほのぼのとしていて、それなりにいい感じ。
ところがこの後、お話は急展開。
エドの留守中、両親とキムは薬局にやってきた凸凹コンビの客に射殺されてしまうのです(キムは生存していたんですが、エドは死んだと思い込みます)。
ショックのあまり心神喪失状態になったエドは、プロレス会場に乗り込み、怒りに任せて同僚レスラーたちを半殺しのめにあわせてしまいます。
両親を殺した凸凹コンビは実は、この土地一帯に薬局チェーンを広げている実業家。両親の薬局にやってきたのも店を買収するためでした。ところがそれを拒否されたため凶行に及んでしまったのです。ええっ、そんな理由で殺しちゃうわけ?!このあたりから、お話はかなり怪しい方向へ・・・。

でも印象に残るセリフはあります。
薬があるから人を救えるんだぞと強弁する父に、エドが返すセリフです。
「薬は自然じゃないし、役に立たない。半分は砂糖で、残りの半分は怪しげな成分なんだから」
役に立たないというのは言い過ぎかも。でも薬が自然じゃないのは確か。
ボクもエドみたいな腕のいい整体師に曲がってる背骨を矯正してもらいたくなっちゃいました。

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凸凹コンビの凹のほうを演じているのは『フィッシャー・キング』や『グリーン・マイル』の演技が印象に残っているマイケル・ジェッター。
経歴を調べるまで知りませんでしたが、この方、2003年にエイズで亡くなっていたんですね(;_;)。97年には感染を公表していたということですから、この映画出演は公表後かと思われます。最後の出演作は『ポーラー・エクスプレス』。アニメですから声のみの出演ということ。・・・残念です。
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by kiyotayoki | 2005-07-02 12:44 | 映画(は行)