映画の心理プロファイル

『グロテスク』(1995 英)

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原題:『THE GROTESQUE』(104分)
監督:ジョン・ポール・デヴィッドソン
原作・脚本:パトリック・マグラア
テーマ曲:スティング
出演:スティング
    アラン・ベイツ
    トルーディ・スタイラー
    テレサ・ラッセル
    レナ・ベティ

『ラベルづけ』という心理用語があります。
先入観で相手にレッテルを貼ってしまうことをいいます。たとえばこの映画、『グロテスク』というインパクトの強いタイトルとオープニングのウジのわく動物の死体。それを見ただけで、おおお、これはクローネンバーグ作品のようなグロい映画か?!・・・・と、思わず『ラベルづけ』しちゃいまいました。でも、映画はやっぱり見てみなきゃわかりませんね。
視覚的にグロテスクなシーンはほんのさわり程度。“グロテスクなるもの、それは人間の醜い心なり”がテーマの作品でございました。
(グロな部分を一手に引き受けているのは飼いガエルのハーバートだけ^^;)

映画の舞台は、いかにもイギリスという田園地帯にある貴族の館。
ヒューゴ(Aベイツ)は8世紀続くというクルック家の末裔でその館の当主。頑固で気むずかし屋の男です。趣味人で、熱中しているのは恐竜の骨格の復元。そのせいで放ったらかしにされている夫人は平静を装ってはいるものの、内心は不満タラタラ。
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そんなクルック邸にある日、新しい執事夫婦がやってきます。これがただ者じゃないことは歴然。なにしろ執事フレッジを演じているのはスティング。元ポリスのスティングが俳優としても活躍しているのはご存じの通り。目ヂカラの強い役者さんです(でも、年をとったせいか随分柔和になりましたが)。

実際、フレッジが執事として同じ屋根の下で暮らすようになってから、それまであった秩序が少しずつ崩れ始めます。一人娘のクリオは親の反対する詩人の優男と婚約したいと言い出すし、欲求不満妻は男っぷりのいいフレッジに色目を使う。亭主は亭主でそんな妻を横目で見て楽しんでいる風でもあります。
それくらいならまだ良かったのですが、娘の恋人が忽然と館から消えてからは秩序の崩壊に加速度がつきはじめます。恋人はどうやら執事のフレッジによって殺されてしまったようなのです。
でも、なぜ?
その謎が解明されないうちに驚くべき事実が発覚するのですが、そのあたりの所はネタバレしそうなので書くのは控えておきましょう。
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by kiyotayoki | 2005-07-16 10:34 | 映画(か行)