映画の心理プロファイル

『カンフー・ハッスル』(2004 中・米)

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原題:『KUNGFU HUSTLE』(99分)
監督:チャウ・シンチー
脚本:チャウ・シンチー他
出演:チャウ・シンチー
    ユン・チウ
    ユン・ワー
    ラム・ジーチョン
    ブルース・リャン
    ホアン・シェンイー
 
『少林サッカー』(2001)のチャウ・シンチー監督・脚本・主演の新作。
シンチー扮する街のチンピラ・シンが登場するとき、サッカーボールを踏みつぶすシーンがあるんですが、「俺はいつまでも過去の栄光にすがっちゃいないぜ」って意思表示みたいで、思わずニンマリ。

舞台は1930年代の上海。悪が横行する時代で、街は斧頭会というギャング団が牛耳っています。けれど一カ所だけその支配から逃れられている場所がありました。それが貧民街にある通称“豚小屋砦”という古いアパート。
なぜでしょう。貧乏過ぎて搾り取るものがないから?いや、それだけじゃなかったんです。この貧民窟は貧乏人の吹き溜まりだけでなく、引退した武術家たちの隠遁の場でもあったのです。
ただの麺職人、ただの仕立て屋、ただの荷担ぎ人足だと思っていた男たちが強いのなんの。おかげで小銭を巻き上げようとやってきたシンも、後で大挙してやってきた斧頭会の連中も、3人に散々な目にあわされてしまいます。
ただの麺職人は『吾郎八卦棍』、ただの仕立て屋は『洪家鐵線拳』、ただの荷担ぎ人足は『十二路譚腿』という武術の達人だったのです(^0^)v。
達人は、実は彼らだけでなく、強欲なだけと思われていた大家夫婦も、亭主は『太極拳』、女房は『獅子の咆吼』という技の達人であることが後に判明します。もう犬も歩けば達人に当たる状態!
怒った斧頭会のボス・サムは刺客を雇って3人の命を狙わせます。その刺客が使う怖ろしい技が『古琴波動拳』。それでもかなわないと見ると、今度は異人類研究センターで囚われの身となっていた史上最強の殺し屋・火雲邪神に達人退治を命じます。
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こいつがまたけた外れに強い!
繰り出す技は悟空やケンシロウも真っ青!
まわりの連中がやたら強すぎるので、
主人公がいるのを忘れるぐらい。
けど、史上最強の殺し屋・火雲邪神をやっつけるには、それ以上のカンフーの達人が登場する必要があります。その達人こそが主人公のシン・・・・のはずなのに、いつまでたってもシンはドジでマヌケなチンピラのまま。
おいおい、そろそろ本領発揮してもいいんじゃないの?
見てるこちら側がじれ始めたところを見計らって、チャウ・シンチー監督、いよいよ主役である自分を輝かせ始めます。この強さはもう尋常じゃありません。スーパーマン級。もう笑っちゃうほどのスゴさ。それでも、じらされた分、「待ってましたぁ、どんどんやれ~、もっとやれ~」って応援したくなっちゃう。これも一種の『リアクタンス』効果かな。
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by kiyotayoki | 2005-08-25 19:26 | 映画(か行)