映画の心理プロファイル

『大脱走』(1963 米)

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原題:『THE GREAT ESCAPE』
    (168分)
監督:ジョン・スタージェス
原作:ポール・ブルックヒル
脚本:ジェームズ・クラヴェル
    W・R・バーネット
音楽:エルマー・バーンスタイン
出演:スティーヴ・マックィーン
    ジェームズ・ガーナー
    リチャード・アッテンボロー
    ジェームズ・コバーン
    チャールズ・ブロンソン
    ドナルド・ブレザンス
    デヴィッド・マッカラム他

連休で書く時間はあるし、この映画が大好きなsamurai-kousukeさんが休止期間を無事終えられることを祈ってこの傑作を取り上げることにしました。

「これは実話である。登場人物や時、場所に多少の脚色
はあるが、脱走の手順は細部に渡り事実を再現している」

オープニングでこの文章に出くわすたびに「ウソだ~い」と心の中で叫んでしまいます。だって“多少の脚色”でこんなに面白くなるはずがないんだもの^^。

ドイツ東部サガン近郊の第3捕虜収容所へと次々に収容されていく連合軍捕虜。彼らは脱走経験のあるツワモノばかり。というのも、この収容所はそんな連中を閉じ込めておくために造られた、脱出防止措置を施された特別の収容所なのです。
地上軍が投入されるDデーの前だったからか捕虜の大部分は英国空軍兵士。
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けど脱走回数の記録ホルダーは、なんたってアメリカ空軍のヒルツ大尉。その数、なんと17回!演じるのはこの映画(&『荒野の七人』)で大ブレイクしたスティーヴ・マックィーン☆
ヒルツは着くやいなや収容所の敷地を歩き回り、さっそく2つの監視塔の中間点に死角を見つけ出します。それを確かめるべくボールを投げ入れてみる。やはり気づかない。
が、地上にいたドイツ軍将校に見つかり、悪態をついたチビの英兵アイヴス(アンガス・レニー)と共に独房行きと相成ります。けれど、ヒルツは「クーラーキング(独房王)」とあだ名されるほどの男。厳しい監禁生活も持ち込んだグラブとボールで壁とキャッチポールしながら難なくクリアしてしまいます。心配なのはアイヴスのほう。強がってはいるけれど、精神的にはかなり参っている模様・・・。
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2人の違いはどこにあるんでしょう。
生理学的には、脳にドーパミンが出てるか出てないかなんでしょうね。
ドーパミンは前向きな精神活動を促す原動力となる脳内神経伝達物質。ヒルツはどんな過酷な状況でもドーパミンが出まくってる。だから、どんなに失敗してもめげない。めげずに何度もトライする。その前向きさ、見習いたいもんです^^;。あ~、もっとドーパミンが欲しい~ッ。
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捕虜たちの中には「クーラーキング」同様あだ名のついた脱出のエキスパートたちがそろってます。たとえば、ジェームズ・ガーナー扮するヘンドリーはどんな物でも手に入れてしまう「調達屋」。チャールズ・ブロンソン扮するダニーはトンネル掘りの名人で「トンネルキング」。そして、リチャード・アッテンボロー扮するバートレットは脱走計画のプロであだ名は「ビッグX」といった具合。
彼らが独軍側の監視の目をかいくぐって、いかにして250人を脱走させるという大胆な計画を実行に移していくかが前半の見どころ。これが面白い。普通ならダレるところなんですけどね。しかも、人間模様やキャラクターがちゃんと描かれてる。これがスゴイ。
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後半は、いよいよ脱走開始。羽根をもがれた空軍兵士たちが“自由”という大空めざして死にものぐるいで羽ばたきます。
果たして彼らのサバイバルは成功するのか。アクションに次ぐアクション。スリルとサスペンスのてんこ盛り。これぞ映画の醍醐味!

“多少の脚色”だなんて、ほんとスタージェスさん冗談がお上手です。

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『大脱走』オフィシャルサイト

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by kiyotayoki | 2005-09-25 09:52 | 映画(た行)