TVM『第一容疑者』(2003 英)
原題:『PRIME SUSPECT6 THE LAST WITNESS』(前・後編)
監督:トム・フーパー
脚本:ピーター・ベリー
音楽:ロバート・レイン
出演:ヘレン・ミレン
ベン・マイルズ
1990年から不定期にやっていた英国のTVシリーズの新作が久しぶりにON AIRされました!(^^)!。
ロンドンのサウサンプトン・ロー署に勤める女警視(当初は主任警部)ジェーン・テニスンが男性中心の組織の中で悩みながらも自分を見失わず鋭く事件を解決していく英国らしい硬派ドラマ。見応えがあり大好きなシリーズです。
主演は、『ホワイトナイツ/白夜』(1985)や『カレンダー・ガールズ』(2003)のヘレン・ミレン。この人の魅力で見せるドラマでもあります。北欧系の顔立ちだなと思ったら、ロシア系イギリス人なんですね。
1990年当時45才だったミレンも、この作品の撮影時は57才。その実年齢が考慮されてか、ドラマの中のテニスン警視は殺人事件をいくつも抱えて忙しく働いているものの、その一方では上層部から退職をうながされるちょっと辛い立場。
自分はまだ誰にも引けは取らないと、テニスンは難航が予想される女性惨殺事件の犯人を捜し当てるべく捜査を開始します。
けれど、片腕となって働いてくれるべき部下のフィンチは野心家で、テニスンのポジションを狙っているのかスタンドプレイが鼻につく男。
しかも、究明すべき闇はあまりにも深く、また邪悪な臭いがプンプン。
被害者の身元がボスニアからの不法入国者だったことが判明してから、事件は急展開。被害者は10年前、世界を震撼させたボスニア紛争で心身に深いキズを負い、ロンドンに逃れてからも日陰の身で暮らしてきた女性。そんな女性がなぜ拷問を受けて殺されたのか・・・。
テニスンは上司の反対を押し切りボスニアへ飛び、真相に迫ります。
が、帰国したテニスンには新たな障壁が。
それはなんと味方であるはずのイギリス諜報機関MI-6。
上層部からも、「これ以上の捜査は無用。妥当な線で幕引きをするように」との命令が。いやいや、テニスン、今回も大変です。
頭をかきむしり悩むテニスン。
けれど、迷いを吹っ切った後のテニスンは男より果敢で頼もしい。
テニスンは、いつもそうするように高い鼻をツンと天に向け、自分を信じた道を力強く歩み始めます。
そうそう、心理実験でも“上を向く”だけで気分は前向きになることがわかってるんですよ。坂本九の歌にもありますよね、『上を向いて歩こう』っての(^_^)v。