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映画の心理プロファイル

『エリック・ザ・バイキング』(1989 英吉利・瑞典)

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原題:『ERIK THE VIKING』(104分)
監督・脚本:テリー・ジョーンズ
出演:ティム・ロビンス
    イモジェン・スタッブス
    ジョン・クリーズ
    ミッキー・ルーニー
    テリー・ジョーンズ
    関根 勤

“「モンティパイソン」フリークの関根勤が監督に自分を売り込んで出た”という話だけは知っていたので前から興味のあった作品です。
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金太郎ヘアーの関根さん、どこに出てくるのかと思ったら、バイキング船の漕ぎ手頭役。奴隷の漕ぎ手たちを鞭でいたぶる役なんですが、セリフはなぜかオール日本語(^^)。いったいこいつ、何者(^^;)?
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モンティパイソン出身のテリー・ギリアムが『バロン』
を発表した同じ年に世に出たこの作品。手がけたのは、メンバーのリーダー格だったテリー・ジョーンズ。西海に浮かぶパラダイス「ハイブラジル」の長として出演もしています。
息子のために書いた自作の童話を映画化したんだそうな。
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お話の主人公は、バイキングの村を治める長老(M・ルーニー)の孫エリック。演じるのは、前年公開の『さよならゲーム』で注目されたティム・ロビンス。当時30才。若い!
略奪・暴力・レイプに明け暮れるバイキングの日常に疑問を抱いたエリックは、呪術師フレイヤから「巨大な狼が太陽を呑み込んでから、この世は冬の時代、暴力の時代になってしまった。このままではいずれ滅亡するだろう。太陽を取り戻したいのなら、はるか遠く、西の海に浮かぶハイブラジルへ行きホルンを3度吹いてみよ」とのお告げをもらい、仲間たちと船でハイプラジルを目指して旅立ちます。
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けれど、旅は困難の連続。暗黒の時代を終わらせたくない領主ハーフダン(J・クリーズ)が大型船で追ってきた上に、巨大な海のドラゴンに襲われ沈没の瀬戸際に追いやられてしまいます。
でもそこはファンタジー。捨てる神あれば拾う神あり。沈没寸前、目の前になんと夢にまで見たハイブラジルの島が姿を現しちゃう。
そこはまさに楽園っていうかパラダイスっていうか桃源郷っていうか、天草四郎的に言えばハライソっていうか、とにかく暴力とは無縁の天国のような世界。暴力に明け暮れていたバイキングたちにとってはもうカルチャーショックの連続。
ただ、そういう世界はもろいもので、暴力で流れた血が一滴でも大地に吸い込まれると海に沈むことになってます。さて、粗暴なバイキングたち、一滴の血も流さずホルンを手にいれることができるんでしょうか・・・。

この物語の主人公エリックは、純粋で楽天的な若者。どんな危機に直面してもポジティブに楽観的に取り組むので、結果として何度も難局を乗りきってしまいます。まあ、人生そんなものかもしれません。「だめかな」「だめかも」と思って物事に対処すると、決まって失敗しますものね。
エリックのように何事も前向きに取り組むことで望む結果が得られることをある心理学者は『ポリアンナ効果』と呼んでいるくらいですし。これはE・H・ポーターの小説『少女ポリアンナ』から採られた用語。ポリアンナは厳しい環境に暮らしながらも、父から習った「よかった探し(人や物事の良い面を探す)」をすることで自分も周りも幸せにしていく少女なんですね。
最近なんかというとマイナス思考になりがちだし、ボクもエリックやポリアンナを見習わなきゃダメかな(^_^;)。

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さて、今日のそっくりさんは監督テリー・ジョーンズのモンティパイソン時代の得意の決めポーズ(^_^;)のそっくりポーズ。たまたま海外のサイトを検索していて見つけたのでポーズをとってるのがどこのどなたかはわかりましぇ~ん^^;。 
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by kiyotayoki | 2005-12-17 15:50 | 映画(あ行)