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映画の心理プロファイル

『タイムトラベラー 昨日からきた恋人』(1999 米)

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原題:『BLAST FROM THE PAST』(113分)
監督・脚本:ヒュー・ウィルソン
音楽:スティーヴ・ドーフ、スティーヴ・ティレル
出演:ブレンダン・フレイザー
    アリシア・シルヴァーストーン
    クリストファー・ウォーケン
    シシー・スペイセク

この映画の主役ブレンダン・フレイザーは不思議な魅力をもつ俳優さんです。
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ヌーボーとしていて掴み所がない感じだし、いいとこのボンボン風で万年青年っぽい。ルックスは一見カッコ良さげだけど、な~んか間が抜けてるし・・・。そんなキャラがぴったりハマったのがこの映画なのかも(^-^)。

お話は1962年から始まります。
ロサンゼルスに住むカルヴィンとヘレンは周囲からはちょっと変人扱いされている発明家夫婦。
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演じているのは、変人キャラがぴったりのお二人、クリストファー・ウォーケンとシシー・スペイセク。写真がフケ顔なのは35年後のお姿だから。実はこの2人、1962年から35年もの間、自宅地下に造った核シェルターで暮らすことになるのです。
というのも、1962年という年はキューバ危機で核戦争が現実のものになりかけた年だったから。しかも、2人がシェルターに降りた直後に、故障した戦闘機が墜落して自宅を直撃しちゃったものだから、「核爆弾が落ちた!」と勘違いしちゃった。で、「放射能の危険レベルが下がるまで(35年間)、ここで生活する」とカルヴィン、宣言することになっちゃったんですね。

ただ、核物質の半減期は様々らしく、セシウム130の半減期が35年だからって、それで安全になるとは限らないようなんですが、それはそれ、コメディですから^^;。

で、ここがスゴイんだけど、地下シェルターには生活に必要なものが35年分ちゃーんと備蓄されていたんです!さすが変人。
でも、いくらなんでも35年も狭い空間に閉じ込められてたら気が変になっちゃう。実際、狭いところに長期間閉じ込められると、人は『感覚遮断』の状況になって、幻覚を見たり被暗示性が高まってとんでもないことをしでかしかねないといわれています。
2人にも確かにその危機はありました。そうならなかったのは、ヘレンが身重ですぐに一粒種のアダムが生まれたから。2人は子育てに生き甲斐を感じるようになるんですね。

あ、ヤバっ、映画のイントロだけでこんなに書いちゃった。
お話はここから面白くなるのに。なにしろ35年間無菌状態で育ったのほほん男アラン(演じるのは、我等がブレンダン)が、ある意味バイキンだらけの現実世界にやってきちゃうんですから。まさに、現代版「浦島太郎」です。さて、35年前の世界からやってきた童貞クンはどんな旋風を巻き起こすでしょうか(原題の『BLAST FROM THE PAST』はそんな意味でしょうね)。
そうそう、この映画と逆パターンの作品で『カラー・オブ・ハート』(1998)って楽しい映画もありましたね。

ストレスがたまってる時にはおすすめの、ほんわか楽しいコメディですよ♪
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by kiyotayoki | 2006-02-21 10:26 | 映画(た行)