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映画の心理プロファイル

『失踪』(1993 米)

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原題:『THE VANISHING』(110分)
監督:ジョルジュ・シュルイツァー
原作:ティム・クラッベ
脚本:トッド・グラフ
音楽:ジェリー・ゴールドスミス
出演:キーファー・サザーランド
    ナンシー・トラヴィス
    ジェフ・ブリッジス
    サンドラ・ブロック

日本では1年にどれくらい失踪者が出ているかご存じでしょうか。
驚いたことに9万人を超えるんだとか。
失踪者といっても、家出人もいれば行方不明者もいるし、「拉致の可能性を完全に排除することができない」特定失踪者もいますが、毎年だいたい同じくらいの人が忽然といなくなっているというんですから驚き。しかもこれ、警察に届けられた案件だけだというんですから、実数はもっと多いってことですよね(’_’;)。

そんな“失踪”がテーマの映画です。
白昼のドライブインで、自分の恋人が忽然と姿を消したとしたら・・・。
警察に助けを求めても、その直前に痴話喧嘩をしていたために「怒って帰ってしまったのでは?」と真剣に相手にされなかったとしたら・・・。
そして1年、2年、3年と時が過ぎてしまったとしたら、さてあなたはどうする?

恋人の失踪という不幸に見舞われたのはキーファー・サザーランド(当時26才)扮するジェフ。北朝鮮による拉致事件同様、失踪の原因もわからず手がかりもないので途方に暮れるだけ。それでもジェフは諦めきれずあちこちにポスターを貼って目撃者を探し求めていました。
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恋人ダイアンを演じているのはサンドラ・ブロック。彼女の出世作『スピード』の前年に公開された作品だけにまだ初々しい感じ♪でも、その後人気者になるだけあって、出演時間は短いけれど印象度は高いですね。

ただ、物語は失踪シーンからは始まりません。
冒頭からカメラが追うのは、結果的にダイアンを誘拐することになる男バーニー(J・ブリッジス)の不審な行動です。
ハンカチにしみ込ませたクロロフォルムをなぜか自分の鼻に押し当て昏倒。
目を覚ますと、嬉しそうに時計を見て昏倒していた時間をメモする。
一人芝居でもするように車から降りて人に道を聞く練習をする。
そして、実際に街でやってみて、行動後の心拍数を測る。
これ全て、誘拐のためのリハーサルなのです。
そういうシーンを丹念に見せることで、このバーニーという男が几帳面で慎重な性格の男であること、データ重視の実証主義者でかなりの知性の持ち主であることを見てる側に伝えてるんですね(後にバーニーが高校の化学教師だということがわかります)。

“結果的に”と書いたのは、誘拐するのは誰でもよかったから。
誰でもいいってことは、被害者と犯人の因果関係がないから捜査が非常にやりにくいということ。突然、恋人を失ったジェフの焦燥感は察するに余りあります。

これテレビで聞きかじった知識ですが、失踪事件が頻発するアメリカでは失踪後48時間経つと発見するのが非常に難しくなるんだとか。それが3年となると絶望的・・・ですよね。
でも、それじゃお話にならない。
ある日、ジェフに希望の光がさしてくるのです。
でもその光の影には邪悪な罠も潜んでいたんですが・・・。
さてこのお話、どう展開すると思います?
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by kiyotayoki | 2006-06-04 10:34 | 映画(さ行)