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映画の心理プロファイル

『ユージュアル・サスペクツ』(1995 米)

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原題:『THE USUAL SUSPECTS』(105分)
監督:ブライアン・シンガー
脚本:クリストファー・マッカリー
音楽:ジョン・オットマン
出演:ケヴィン・スペイシー
    ガブリエル・バーン
    スティーヴン・ボールドウィン
    ピート・ポスルスウェイト
    ベニチオ・デル・トロ

前回の『スーパーマン リターンズ』つながりで、久しぶりに観直してみました。
両作品とも監督が同じブライアン・シンガーで、同じ俳優ケヴィン・スペイシーが出てる。
とはいえ、11年前の作品ですから2人とも今とは立場が違います。
当時、シンガーは2年前に監督デビューしたばかりの新人(29才)。
スペイシーもキャリアはあるけれど注目度の低い無名の俳優でした(36才)。

出演の欄では敢えてそんな彼をトップに持ってきました。実質的にはスペイシーが主役の映画だからです。でも、実際にスクリーンに名前が出てくるのは5番目。無名だったのですから仕方ありません。また無名だからこその抜擢だったともいえます。スペイシーの役を名のある俳優がやるとネタバレする恐れがあるからです。なにしろこの映画は、仲間も敵も警察も、そしてスクリーンを注視している観客をも欺いてしまおうとするサスペンス・ミステリーですから。
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なので、これ以上中味に触れるのは御法度かも。
けれど、この映画が転機となって2人の人生が上げ潮になったのは確か。
特に、当時早くも額が広くなり中年の雰囲気を醸し出し始めていたスペイシーは、これでオスカー像を手に入れ(助演賞)、同年に公開された『セブン』の強烈な役でだめ押し、一躍注目の人となっていったのはご存じの通り。

タイトルの『ユージュアル・サスペクツ』というのは“常連の容疑者”、つまり前科者、同じ穴のむじな、札付きのワルたちという意味。そんな男たち5人が、銃器強奪事件の面通しで顔を合わせることになるのがお話の発端。

犯罪心理学の祖と言われている19世紀のイタリア人精神科医ロンブローゾは『素因重視説』を唱えた人。犯罪者は生まれ落ちた時からすでに悪党だというんです。乱暴な説なので、すぐに学会で否定されちゃいましたけれど。
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5人の中でロンブローゾが思い描いた犯罪者ヅラに一番近い顔をしてたのは、ベネチオ・デル・トロが扮していたフェンスターかな(^^;。ヤンキーの兄ちゃんみたいな髪型でとにかく目つきが悪い〔-"-〕。そんな強烈キャラなのに、この映画にデル・トロが出ていたことを忘れておりました(^^;。

あ、そうだもうひとり、忘れられない悪党ヅラがいました♪



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英国の個性派俳優ピート・ポスルスウェイト。
事件の黒幕の代理人として登場するんですが、彼が扮するのはなぜかコバヤシという日本人弁護士。なのに目を腫れぼったくするなどの特殊メイクは一切なし。
あちらの人から見たら、このタイプの顔(黒髪で頬骨の張った顔)って東洋人に見えるのかしらん????
by kiyotayoki | 2006-08-05 10:43 | 映画(や行)