映画の心理プロファイル

『風のダドゥ』(2005 日)

a0037414_21263378.gif
(95分)
監督:中田新一
脚本:南柱根
音楽:岩代太郎
出演:木村文乃
    榎本孝明
    勝野 洋
    萬田久子
    犬塚 弘

友人にもらったチケットで観てまいりました。
公開は10月27日まで。しかも上映は朝10時20分からの1回のみ。上映館はキネカ大森・・・と、ハードルが高かったんだけど、なんとか最終日にクリア(^^;。

舞台は郷里熊本の、今は姉が住んでいる阿蘇山。
e0068764_179227.jpg
広いんですよ、阿蘇山って。
阿蘇山は五岳(根子岳、高岳、中岳、烏帽子岳、杵島岳)からなっていますが、それを巨大な輪っかのような外輪山が取り囲んでる。その一帯の総称が阿蘇山。
ある意味、阿蘇は外輪山で外界から守られた聖域のようなところ。自然もまだまだ溢れてる。山から湧き出る水がまた格別に清らかで美味しい。姉が熊本市内から阿蘇に移り住んだ気持ちがよっくわかります。

主人公の歩美(木村文乃)はそんな地を死に場所に選んだ高校生。
級友からのいじめ、最愛の父の死、母との心のすれ違いから、人生に絶望し死を選んだ歩美でしたが、たまたま通りかかった老人に助けられ、老人が働く「阿蘇ふれあい牧場」で心身の傷を癒すことになります。
「ふれあい牧場」の主は競馬の元調教師・安藤幹夫。演じているのは勝野洋。愛すべき大根役者って感じの人。なぜか彼だけが熊本弁です。しかもヘタクソな(ご当地映画は、地元ではこれでどうしても点数が辛くなりますよね^^;)。
牧場には、失声症の少年、教え子の自殺で教師をやめた男という先客がいました。ここは馬とふれあうことで心を癒すホースセラピーを実践している施設だったのです。
まあ、出来過ぎた話ですが、歩美の心の師となる老人役・犬塚弘の味のある演技に免じて先へ進みましょう。

知らせを聞いて、歩美の母親(萬田久子)「が福岡から駆けつけてきます。これがまたステレオタイプな仕事人間の母親。その後も彼女の出てくるシーンのつくりはかなりおざなり。しかもとってつけたような編集。台詞も陳腐。なんか萬田久子さんが可哀想でした。

途中割愛^^;。ストーリーは予想通りの展開を見せて大団円を迎えます。
心が擦れてしまってるこっちが悪いんだろうけど、これじゃ気持ちよく泣けないよぅ(^"^;。でも、館内では鼻をすする音があちこちから聞こえてきました。やっぱりこっちの感性が擦り切れちゃってるのかな。

とはいえ、「生きるとは」という大命題に果敢に挑戦した心意気は認めてあげたい気持ちにはなる映画です。それはとりもなおさず地元の人さえ思わずため息をもらしそうな阿蘇の自然をスクリーンに切り取った撮影監督のおかげかも。

ちなみに、「ダドゥ(駄動)」とは「馬の体内から聞こえてくる音」「命の響き」のことなんだそう。
朝ご飯も食べずに映画館へ駆けつけたので、映画が終盤にかかる頃、自分のお腹から聞こえてくる「ダドゥ」が周りに聞こえやしないかヒヤヒヤ。
感動作なのに、ホントに不謹慎なヤツです(^^;ゞ。
[PR]
by kiyotayoki | 2006-10-28 11:39 | 映画(か行)