人気ブログランキング | 話題のタグを見る

映画の心理プロファイル

『ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!』(2005 米・英)

『ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!』(2005 米・英)_a0037414_10701.jpg
原題:『WALLACE&GROMIT
in the curse of the were-rabbit 』(85分)
監督・脚本:ニック・パーク
        スティーヴ・ボックス
音楽:ジュリアン・ノット
声の出演:ピーター・サリス(萩本欽一)
       ヘレナ・ボナム・カーター(飯島直子)
       レイフ・ファインズ(大川 透)

犬つながりで(^~^ゞ。
このシリーズの素晴らしいとこは、今どきの饒舌な動物映画と違ってグルミットがおしゃべりじゃないってところかな。
っていうか、ひと言もしゃべらない♪犬の分をわきまえてる♪♪
なのに、グルミットの気持ちはこっちに十分すぎるほど伝わってくる♪♪♪それだけ表情が豊かってことですね。単純なつくりの、しかも粘土のくせに(^^。

前にも紹介したことがありますが、マレービアンという心理学者がこんな統計(数式)を発表しています。

好意の総計=言葉(7%)+声のトーン・抑揚(38%)+顔の表情(55%)

相手に好意を伝えるのに「言葉」は7%しか役に立っていない(^^;。
どんなに弁舌さわやかでも、顔の表情が暗かったり、無かったりすると相手に好意は伝わらないということです。逆に、素敵な笑顔の持ち主は一言も喋らなくても相手に好感を持たせることができる。グルミット然りです。
これは口下手な人にとってはとてつもない朗報ですよね。
口下手な人は喋ることに苦手意識があるから、その自信のなさが顔に表れちゃう。だから笑顔もぎこちなくなっちゃう。そこを「口下手でもかまわないんだ」って開き直ることさえできれば、ぎこちなさが取れて素敵な笑顔になる。そうすりゃもう百人力。好感度はグングンうなぎ登りというわけ。つまり、モテないとすれば「口下手」が問題なのではなくて「顔の表情」だということ。
タレント事務所に入ったアイドルが、笑顔づくりのレッスンをさせられるのはそのためでもあるんですね(笑顔も顔に貼り付いたようになると、今度はバッシングを受けたりするのでタイヘンなんですが^^;)。

さて、ウォレスの珍発明から起きる大騒動を愛犬グルミットが必死に健気に尻拭いするという図式は今回も同じです。
今回の発明品はウサギに優しいウサギ回収マシーンBV6000。
なぜそんなマーシンを作ったかというと、このところ町では野ウサギの大繁殖に頭を悩ませていたから。この季節、町では年に一度行われる“巨大野菜コンテスト”の話で持ちきり。その大事な野菜を野ウサギに食べられたら一大事というわけで、ウォレスとグルミットが始めた野ウサギ駆除会社は大繁盛しているのです。
『ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!』(2005 米・英)_a0037414_1132768.jpg
それだけなら町の人たちから感謝されてめでたしめでたしだったんだけど、ウォレスが作ったもう一つの珍発明がとんでもない騒動を引き起こすことになっちゃうんですね。
まあ、それは観てのお楽しみ。
ひとコマひとコマ、手作りでつくり出された魅惑の世界、今回も思い切り楽しめますよ。

それにしても、このシリーズに出てくるブリキのおもちゃっぽい車やメカ、いつ見ても魅力的ですね。机に飾るオブジェに欲しいなぁ。

『ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!』(2005 米・英)_a0037414_1112455.jpg

by kiyotayoki | 2006-11-25 11:16 | 映画(あ行)