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映画の心理プロファイル

『桃色(ピンク)の店』(1940 米)

『桃色(ピンク)の店』(1940 米)_a0037414_222141.jpg
原題:『THE SHOP AROUND THE CORNER』
   (97分) 
監督:エルンスト・ルビッチ
原作:ニコラス・ラズロ
脚本:サムソン・ラファエルソン
音楽:ウェルナー・リヒャルト・ハイマン
出演:ジェームズ・スチュワート
    マーガレット・サラヴァン
    フランク・モーガン

トム・ハンクス&メグ・ライアンのラブ・コメディ
ユーガットメール』の元になった映画です。
DVDのタイトルは『街角/桃色(ピンク)の店』となっていました。

これはクリスマス映画だったんですね♪
地球温暖化の影響か、うちの近所(新宿区)はまだ雪はひとかけらも降っていませんが、クリスマスにはやっぱり雪が似合いますよね。その点、この映画の雪のシーンは見事の一語に尽きます。
わた雪というのかな、肩についてもしばらくは溶けないくらいの大きさのやつが巨大スタジオに造られた街のセットいっぱいにふわふわ、ふわふわ、深々と降り続ける。
こんなこと言ったら身も蓋もないけど、撮影が終わったあと、スタジオ内の掃除は大変だったと思います(撮影中もワタを吸い込んで咳き込む人が続出したんじゃないかな^^;)。
でも、そんな努力のおかげで、素敵なホワイトクリスマスのシーンをボクらは拝めるわけです。

原作はチェコの戯曲。なので、プラハの街角にある高級雑貨店がお話の舞台(本屋じゃなかったのね・o・)。そこで販売主任をしているのが主人公のクラリック(J・スチュワート)。そこに、押しかけるようにしてクララ(M・サラヴァン)が店員として入ってくるんだけど、この2人がどうも気が合わない。
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この店に使い走りとして就職して9年目のクラリックとしては、販売で新人店員に劣るわけにはいかないというプライドがあったのかな。クララにしても負けず嫌いだから、上からものを言うクラリックにカチン!(『初頭効果』といって、第一印象が悪いと引きずるんですよね)
   ※上の画像の真ん中にいるオジサンは、
       主演の2人に演技指導しているルビッチ監督デス☆

それに2人にはそれぞれに想いを寄せる人がいた。
それが文通相手(『ユーガットメール』ではメール相手でしたね)。まだ一度も会ったことはないけれど、それだけに相手を理想化していて、その相手と比較しては「主任ときたらもう!」「彼女と比べたらクララは・・・」と互いにこき下ろしていたのでした。
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そんな2人が文通相手と初めて会う日がやってきます。まさか文通の相手が※※※とも知らずに。
待ち合わせの場所は、街のカフェレストラン。
ここんところのエピソードはリメイク作とそっくり♪
っていうか、『ユーガット~』のほうがマネっこしたんでしょうけどね(^^。
ただひとつ違うのは、クラリックがクリスマスを前にして失業の憂き目にあっていて、失意の中にあったということ。それだけにクララのキツ~い一言がグサっとくるんですね(このくだりはリメイクより説得力があったかも)。

互いの住所もわからないという設定なので文通は郵便局の私書箱を使っているなど、現代から見るとちょっと違和感を覚える箇所もありましたが、愛すべき小品という感じの映画ではありましたよ♪
そうそう、当時はO脚の男は女性にモテなかったそうな。
O脚の男性のみなさん、現代に生まれてよかったですね(^ム^ヾ。
by kiyotayoki | 2007-02-25 11:51 | 映画(ま行)