映画の心理プロファイル

『フラガール』(2006 日)

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(120分)
監督:李相日
脚本:李相日、羽原大介
音楽:ジェイク・シマブクロ
出演:松雪泰子
    豊川悦司
    蒼井 優
    山崎静代
    富司純子

先日夕張に行ってきたばかりなので、興味深く観ました。
映画の舞台となっているのは1965(昭和40)年の福島・常磐炭坑。
もうこの頃には、炭坑は斜陽産業だったんだなぁ。
映画の中にも人員削減のあおりを食った家族が、働き口を求めて北海道の夕張炭坑へ引っ越していくというエピソードが出てきます。
常磐炭坑が閉山したのは、11年後の1976年。そして、夕張炭坑の閉山はそのまた14年後の1990年だったそうな。
炭坑から炭坑へ、流浪の人生を送った人々が大勢いたということですね。。。

炭坑だけに頼っていたら未来は真っ暗。なんとかしなきゃ。
というので出てきたアイディアが炭坑掘削で出る温泉を使った温泉レジャー施設『常磐ハワイアンセンター』開発構想。
なんでも石炭1トン掘るためには40トンの温泉をくみ出さなきゃいけなかったんだとか。出てくる温泉は悩みのタネだったんですね。そのマイナスをプラスに変えようというのがこの構想。しかし、ただの温泉レジャー施設じゃなく、寒村にハワイを出現させちゃうという発想は、当時としちゃあ、かなり大胆だったんじゃないかな(炭坑を運営する企業にもそれを造る余裕がまだあったってことなのかしらん)。
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センターの目玉は巨大温室の中に造られるハワイもどきの風景とフラダンスショー。そのために集められたのが炭坑労働者の娘たちでした。
だけど、裸に小さな布や腰蓑を巻いた格好で腰を振り振り踊る映像を見せられた娘たちは、恐れをなして逃げ出してしまう。残ったのは2人の女子高生と子持ちの主婦と、遅れて父親に連れられてやってきた大柄な娘の4人だけ。その大柄で鈍くさい娘が、ウワサのシズちゃんだったんですね。評判が良すぎて心配だったけど、案外出番が少なかった分、アラが目立たなくてホッ。

それより心配だったのが、豊川悦司と富司純子のお二人。
豊川悦司は、途中で観るのをやめた『日本沈没』の演技がやたら臭かったし、映画やTVに出過ぎていて食傷気味だったから。しかも、炭坑夫役が似合うかなぁと心配だったし。
富司純子も炭坑で働く主婦には見えそうにないし。
でも、それは杞憂でした。案外、豊悦、よかった。
富司純子も、思ったより控えめだったこともあって、抑えた演技で彼女なりに頑張っていました(足が年寄りっぽくO脚になっていたのもリアリティがあったし^^)。
それはそうと、二人は親子の役だったのね。蒼井優の演じる女子高生・紀美子のお母さん役が富司純子だから、豊悦は母親の年下の再婚相手あたりかなと思ってた(^^;。豊悦と蒼井優は年のものすごく離れた兄妹だったのでした(^^;
それに、ダンスの先生役の松雪泰子も思いのほかイイ感じでした。ブリっ子声じゃなく野太い声だったのが良かった。

・・・と、案外というか、総じて個人的な評価が良かったのは、「昭和40年」の「炭坑」を舞台にした「汗と涙の特訓モノ」というので、もっと湿っぽくて重た~い、ひと昔前の松竹映画みたいな作品かと思っていたから(その手の日本映画は苦手なので^^;)。
観てみたら、わりと軽い作りで、日本映画ならではの長ったらしいお涙頂戴シーンもない。あっさりしてる。この軽みは、この監督の持ち味なんだろうな。

映画の華は、やっぱり蒼井優ちゃんが披露してくれた見事なフラダンス。
ひとりで練習してるシーンなんて、バレエの要素も入っていた感じ。

団子っ鼻が愛らしく見えるのはこの子ぐらいかも♪

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by kiyotayoki | 2007-06-22 18:53 | 映画(は行)