映画の心理プロファイル

『斬る』(1968 日)

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監督:岡本喜八
原作:山本周五郎
脚本:岡本喜八
    村尾 昭
出演:仲代達矢
    高橋悦史
    中村敦夫
    星由里子
    岸田 森
    神山 繁
    東野英治郎

痛快な時代劇を久しぶりに観た気がした。

岡本喜八監督、44歳の時の作品です。
前年に『日本のいちばん長い日』、同じ年には『肉弾』も撮っている。
監督としてエネルギーが満ち満ちていた頃に撮った1本。
そのせいか、出演者たちにもエネルギーが満ちあふれてる♪

原作は、山本周五郎の『砦山の十七日』。
腐りきった藩政を改革するために立ち上がった若侍たちに助っ人を買って出る主人公・・・
お話自体は、同じ山本周五郎の『日々平安』を原作とした『椿三十郎』と似てる。
原作にはどうも出てこないらしい助っ人(仲代達矢)を創作したから余計に似ちゃったかな。
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でも、だからといって『椿三十郎』の二番煎じには決してなっていないところが偉い♪
その功労者は、高橋悦史演じる食い詰め浪人かな。

仲代達矢が演じる兵藤弥源太は、武士がイヤになってやくざな風来坊になった男なんだけど、高橋悦史が演じるのは、逆に百姓がイヤで侍になろうとしている男、田畑半次郎。
この高橋・半次郎が、とにかく憎めない男なんです。
根が素直でやさしくて、一本気で、何をやっても不器用なヤツ。だけど、元が百姓だからしぶとい。持ち前の馬力で危機に陥ってもしぶとく生き残る。そんな馬力男を馬ヅラ(だけど男前)の高橋悦史が飄々と演じていて好感が持てました。

この映画、他にも魅力的なキャラクターがいっぱい。
主役の仲代達矢はもちろんだけど(珍しく陽の役)、昼行灯のような上代家老を演じている東野英治郎がいい味だしてます。
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それに、なんといっても岸田森
この人、先日亡くなった岸田今日子さんの従兄弟にあたる人。
若くして亡くなった(享年43)ので、若い方はご存じないかもしれませんが、ボクが十代の頃は日本で吸血鬼をやれる役者さんといえばこの人でした(^~^;。
この映画では、影のある孤高の剣士を彼らしく演じておりました。

お話は、後半になればなるほどマカロニウエスタンっぽくなってきます(音楽までマカロニウエスタン調^^)。悪玉の次席家老にボコボコにされた仲代・弥源太が、なんとか動く右腕だけで復讐を果たすところなんか、まさにそう(『荒野の用心棒』だっけ?)。
そういえば、この映画の前後に仲代達矢はイタリアに招かれて『野獣暁に死す』(1968)ってマカロニウエスタンに出てるんですよね。それについては、samurai-kyousukeさんがブログに書いていらっしゃった。

悔やまれるのは途中からしか録画しなかったこと(NHK-BS2)。
ちゃんと録画して保存版にしたかったなぁ。
 




思い出すことがもう一つあった♪
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傷だらけの天使』(日テレ 1974~1975)
オフビート感あふれるドラマで、
萩原健一と水谷豊のコンビが新鮮で、都会的で、しかもちょいとアナーキーで、とにかくカッコよかった。

このドラマの中で、2人に仕事を依頼する謎の女に扮していたのが岸田今日子。
で、その秘書(執事?)のような役で出ていたのが岸田森でした。(いとこ同士で共演してたんだね^~^)

般若みたいな顔で近寄りがたい雰囲気の人なんだけど、それだけに存在感があって、不思議な魅力を感じる、そんな役者さんだったなぁ。
懐かしい~。
久しぶりに見てみたいな。深夜にでもやってくれないかしらん。

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「傷だらけの天使」のオープニングをYouTubeで見てみたら、
当時のショーケンってウィル・スミス似だったんだね。
(ウィル・スミスがショーケンに似てるって言わないと失礼かな^~^)
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by kiyotayoki | 2007-09-09 15:35 | 映画(か行)