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映画の心理プロファイル

『クリミナル・マインド FBI行動分析課』

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最近、なるべく忘れないようにしてチェックしているのが、WOWOWでやっているこのTVドラマ。
クリミナル・マインド FBI行動分析課』。

FBIのBAU行動分析課:BEHAVIORAL ANALYSIS UNIT)に所属するプロファイラー達の活躍を描くドラマってんですから、『映画の心理プロファイル』というタイトルを付けている手前、見逃すわけにはいきません(^~^ゞ。

ギデオン(ポスターの真ん中のおじさん)をはじめとするプロファイリングチームが所属するのが行動分析課BAU。その前身は行動科学課(BSU:Behavioral Science Unit)といっておりましたね(by『FBI心理分析官』ロバート・K. レスラー著)。

プロファイリングというのは、あまたの殺人現場のパターン、殺人動機についての公的記録および犯人本人との面接で得られた情報から作成したデータベースをもとに、心理学、法医学、化学鑑定技術などを駆使して犯人像を推定しようというもの。

プロファイリングの鉄則、それは「最初は犯人自体の情報は無視する」ことらしい。
というのも、犯人に対し「先入観」を持たないようにするため。
「こいつはクサいぞ」なんて主観や思い込みで捜査を始めちゃうと、自分にとって都合のいい証拠ばかり集めるようになって、冤罪をつくり出しかねないですものね。
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BAUは残虐な犯罪を扱うので、悲惨な殺害現場や殺害の状況が再現されることが多いけれど、さすがにTVなので、残虐性はかなり抑制されてる感じ。だから、その手の映像が苦手な人でも、比較的安心して見ることができるんじゃないかな(^^。

ただ、難事件を正味45分ぐらいで解決しなきゃならないので、後半がどうしても端折り気味になるのが惜しいところ。

今週やった第14話のタイトルは『死刑へのカウントダウン』。
この回は、犯人が最初から捕まっているという点で、今までにない一風変わった、そして涙を誘う作品に仕上がっておりました。

犯人の2人はまもなく電気椅子に座る運命。
そんな2人に面会するべく、なぜBAUの連中はフロリダの刑務所へやってきたのか。

2人は夫婦で、亭主のほうは12人もの少女を誘拐して殺した残忍極まる殺人鬼。女房は女房でそれを手伝い、しかも自分の息子に手をかけた罪で死刑判決を受けている。ところが、刑の執行直前になって13人目の被害者が見つかっちゃった。
ひょっとしたら連続殺人の被害者は13人ではすまないかも・・・。
BAUの目的は、実は余罪の追求だったのです。

さっそく尋問を始めたギデオンに一つの疑念が生まれます。
女房のほうは無実なのではないだろうか・・・
女房のサラは息子の殺害は認めているものの、少女達の死には関与を認めていない。
しかも殺したはずの息子の遺体は発見されずじまいなのです。
会話を進めていくうちに、疑念は確信に変わっていく。
息子はどこかで生きているのではないか。
殺したことにしたのは、息子を狂気の父親から守るためだったのではないか。

息子生存の確証を得たギデオンは、部下を息子と思われる若者の住む町へ急行させます。
息子の生存が確認されれば、刑の執行を止めることができる。
けれど、執行の時間は刻一刻と迫ってくる。

執行寸前、息子発見の報が届きます。間に合った!
それで執行が止まって、安直にめでたしめでたしで終わるかと思いきや、
そうはならなかったのです・・・。


とても切ない結末でした。
子を思う母の意志の強さに、ギデオンと同じように立ち尽くしてしまう・・・そんな幕切れ。
思わずギデオンと同じように涙目になってしまったのでした(^^;。:

45分でも心ある人が作れば、ちゃんと見る人を感動させられるなんだな、と実感させられた一編した。
by kiyotayoki | 2007-11-02 21:58 | TV