映画の心理プロファイル

『ヒッチャー』(2007 米)

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原題:『THE HITCHER』(84分)
監督:デイヴ・マイカーズ
脚本:エリック・レッド他
音楽:スティーヴ・ジャブロンスキー
出演:ショーン・ビーン
    ソフィア・ブッシュ
    ザカリー・ナイトン

『ヒッチャー』といえば、真っ先に思い出すのは、
冷酷無比の男を演じたルトガー・ハウアーだ。
ハウアーが演じたのは、人生に絶望しながらも、単純に死は選ばず、他人にもその絶望感を味わわせるべく殺人・破壊を繰り返し、そうすることで自らを死の淵へと追い込んでいく傍迷惑な男の役だった(最近、この手のヤカラが増えているけれど・・・)。

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だいぶ前(1985年)に観たので、内容(特に後半)
はあまり覚えていないんだけど、
ハウアーの狂気ぶりだけは記憶に刻み込まれてる。
『ブレード・ランナー』で大注目しちゃった後だっただけに、
「おおっ、またやってくれたよ、この人」
って感じだった。

映画も小品ではあったけれど、内容が衝撃的で意外性のあるものだっただけに、
チャンスがあったらもう一度観たいなぁといつも思っていた。
それまで、ヒッチハイカーが出てくるスリラーといえば、被害者はヒッチハイカーと決まってた。
その先入観を見事にひっくり返してくれた映画だったから。

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知らなかったけど、そのリメイク作が作られていたんだね。
今回、ハウアーの役を演じたのは、英国人俳優のショーン・ビーン。
面構えはハウアーに負けていない。
人間の狂気を演じる力も十分持ってる。
だからプログラムにあるのを知ったときから、観るのが楽しみだった。

ただ、心配だったのは、2人の認知度の違い。
ハウアーの場合は、まだその存在を知って間がなかったので、
狂気ぶりを素直に受け止めることができた。

だけど、ショーン・ビーンは、『パトリオット・ゲーム』(1992)でその存在を知って以来、硬・軟・善・悪、様々な役を演じる彼を見てきただけに、素直に見ることができないんじゃないか・・・・そんな不安があったのだ。キャリアが演る側も観る側も互いに邪魔しないかなぁ・・・って。

その不安が、残念ながら的中しちゃったかなぁ。
リメイクなので、意外性がなくなったせいもある。
オリジナルの衝撃的だった部分も、この手の映画に慣れっこになっていて、半分マヒしちゃってるせいか(^^;)、それほどガツンとこないって、こっちの哀しい事情もある。

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それを差し引いても、ショーン・ビーン演じる男(通称ジョン・ライダー)の狂気が
あんまり伝わってこないんだな。

なんか中途半端というか。どこかで狂気にブレーキをかけてる感じがしちゃう。

今、オリジナルを観たら、どんな印象を受けるんだろ・・・。

この映画に失礼だけど、見終わった途端、オリジナルのほうを無性に観たくなってしまったのでした。





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by kiyotayoki | 2008-09-25 09:40 | 映画(は行)