米露の通信衛星衝突、宇宙ごみが大量浮遊
お昼に、米国とロシアの通信衛星が衝突して、宇宙ゴミ(スペース・デブリ)が大量に飛散したというニュースをやっていた。
米露の通信衛星衝突のニュース
NASAによると、これまでにもロケットの部品などのいわゆる宇宙ゴミが衛星にぶつかったことはあったものの衛星同士が衝突したのは今回が初めてだという。
このニュースを聞いて、すぐに頭に浮かんだのはピクサーのアニメ映画『WALL・E/ウォーリー』(2008)のワンシーンだった。
イヴを乗せたロケットの外壁にしがみついたウォーリーが地球から飛び出すシーンで地球が映し出されるんだけれど、その地球の周りは左の画像以上に宇宙ゴミで覆われていたのです。
それを蹴散らしながら、宇宙船は地球から離れていく。
人間は地上をゴミだらけにしただけでなく、地球の周りの宇宙もゴミだらけにしていたんだね。
見どころのいっぱいあった映画だったけれど、実は『ウォーリー』で一番印象に残ったのがこのシーンだった。
そのシーンと似たようなことが現実に起こっちゃったのだ。
映画では宇宙ゴミにぶつかっても宇宙船はかすり傷ひとつ負わなかったけれど、現実ではそうはいかない。
映像で見ると、宇宙空間を漂う物体はスローモーションで動いているように見えるけど、実際は秒速3キロ以上、中には秒速10キロ(時速3万6,000キロ)の超高速で飛んでるらしい。
だから、衝突した日にゃ大変なことになるわけだ。
そうならないように、アメリカの宇宙監視ネットワークでは大きさが10センチを超えるその種の物体を1万3000個以上もレーダーで追跡しているというんだけど、人工衛星だけでも2500以上あるというし、追跡していないもっと小さな宇宙ゴミは推定数百万個もあるらしい。
なのに、5~10mmのものと衝突するのは大砲で撃たれるに等しいというんだから怖ろしい。
今回の衝突で、それがまた増えたわけです。
ひょっとしたら、日本も参加してる国際宇宙ステーションが飛散したスペースデブリの“攻撃”を受けないとも限らない。いや十分可能性はあるんだよね。
宇宙空間にもウォーリーみたいなゴミ拾いロボットを導入しないと、人類は自分で自分の首を絞めかねないということ。
ウォーリーで描かれた世界は、遠い未来の絵空事じゃないということなんだね。
ぶるぶる。