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映画の心理プロファイル

『知的な距離感』(前田知洋・著)

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マジックには心理学や心理テクニックが最大限に活用されている。
それだけに、マジシャンには心理学者も顔負けな心理研究家がいる。
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この本を読んでみると、著者である前田知洋さんもそのひとりのようだ。
前田知洋というマジシャンは、派手で大がかりなステージマジシャンではなく、観客の近くで観せるクロースアップ・マジックを日本で広めた人なんだそうな。

数多いるマジシャンの中では、知的で上品な印象を受ける人だ。

クロースアップ・マジシャンにとって、観客とどれくらいの距離感で接するかは、とても大切なこと。
もし距離を誤ってしまえば、トリックの秘密を知られてしまうだけでなく、観客に不安や嫌悪感を抱かせてしまうこともある。
この本は、そんな失敗と経験を重ねながら前田氏が見つけた観客との心地よい距離感を、心理学だけでなく豊富な知識でレクチャーした本。

A)テーブルに置いたトランプのカードを客に触らせないようにするためにマジシャンがとる行動とは・・・

B)時にマジシャンがわざと失敗をする理由とは・・・

マジックのネタ本的内容を期待すると肩すかしをくらうかもしれませんが、
人と付き合うのが苦手だなぁとか、なんかぎくしゃくするなぁと感じる人にとっては、ほど良い指南書になるかもしれない。



ちなみに、
A)は、カードと客の間に何気なくトランプの空箱を置く。
すると、カードに触られるリスクは格段に減少するのだそうな。
空箱が「芝生に入るべからず」の看板の役目をはたしてくれるんだろうな。

B)の理由は、不器用さは親密度を増すスパイスになるから。
マジシャンと客との心の距離をぐっと近づける効果があるということ。
関西のお笑い芸人に親しみを感じるのは、彼らが盛んに自分のドジ話を披瀝するからでもあるんでしょうね。
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by kiyotayoki | 2009-04-02 11:16 | 備忘録