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映画の心理プロファイル

『天使と悪魔』(2009 米)

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原題:『ANGELS & DEMONS』(138分)
監督:ロン・ハワード
原作:ダン・ブラウン
脚本:デヴィッド・コープ アキヴァ・ゴールズマン
音楽:ハンス・ジマー
出演:トム・ハンクス
    アイェレット・ゾラー
    ユアン・マクレガー
    ステラン・スカルスガルド

神に近いポジションにいればいるほど、
また、神のごとき力を手にすればするほど、
天使と悪魔は喜んでその人にピタッと寄り添うんだな・・・
というのがエンドロールを目で追いながら思ったことでありました。

ダン・ブラウン原作の“ロバート・ラングドン”シリーズの第2弾です。

前作『ダヴィンチ・コード』は主にパリとロンドンが主な舞台だった。
今回はローマンカトリックの本拠地ヴァチカンとローマが主な舞台。
それだけに、前回以上に教会側と物議をかもすかと思ったけれど、ヴァチカン市国の新聞に、「『天使と悪魔』は宗教的に無害との判断を下した」なんて記事が出たりするなど、前回ほどの騒動にはなっていないようだ。
この映画のテーマは、宗教と科学の対立。『天使と悪魔』ってタイトルにもそれが表されているんだろう。
ってことは、宗教界側がこの映画を“無害”と判断したのは、自分たちのほうを天使として描いているって判断したからってことかしらん。

今回の作品は、前作と比べるとより緊迫感のあるサスペンスに仕上がっていた。
というのも、次々と起こる殺人に対して「次の処刑まで1時間」という犯行予告が設定されているから。

お話は、17世紀に端を発する秘密結社イルミナティが自分たちを抹殺しようとしたヴァチカン壊滅をもくろみ、
ジュネーブの素粒子物理学研究施設セルンから恐るべき破壊力を秘めた“反物質”を盗み出すところから始まる。
秘密結社はそれをヴァチカンのどこかに仕掛けたのだという。
しかもその一方で、新教皇の選出(コンクラーベ)を控えたヴァチカンから有力候補の枢機卿4人が拉致され、「1時間に1人ずつ」という殺害予告がもたらされる。
その危機を未然に防ぐべく、米国から招聘されたのがラングドン教授(T・ハンクス)というわけ。

下の地図は、ラングドンが解明した殺害予告現場(青い文字で表した地点)。
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ローマはまだ訪れたことがないので、これがどれくらいの範囲にあるものか定かではない。
だけど、それほど広くないことは確かだね。
それでも、タイムリミットは1時間。ラングドンは必死になってヴァチカンとローマを走り回ることになる。
短時間でローマとヴァチカンを探訪(観光)できる映画でもあるんだね、これは♪

今回もパートナーは、美人の女性です。研究施設セルンの物理学者ヴィットリア。
演じているのは、イスラエル出身のアイェレット・ゾラー。
また、教皇逝去後15日間バチカンの全権を託される若きカメルレンゴ(前教皇侍従)役には、ユアン・マクレガー。
バチカンを警護するスイスの警備隊のボスには、『マンマミーア』にも出ていたステラン・スカルスガルド。
役者もそろってるし、2時間18分という長さも気にならなかった。

なのに、満足度が腹七分目ぐらいなのは、なぜだろう。

それは、事がこちらの予想どおりに進む快感がある一方で、
いい意味の裏切られ感を味わえない不満があったからかも。

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by kiyotayoki | 2009-05-17 21:50 | 映画(た行)