『空軍大戦略』(1969 英)
原題:『BATTLE OF BRITAIN』(133分)
監督:ガイ・ハミルトン
脚本:ジェームズ・ケナウェイ他
音楽:ロン・グッドウィン
出演:ローレンス・オリヴィエ
マイレル・ケイン
ロバート・ショウ
トレヴァー・ハワード
クリストファー・プラマー
スザンナ・ヨーク
寝苦しかったこともあって、深夜にやっていたのをついつい観てしまった。
舞台は、第二次世界大戦前期(1940年7月~10月)の英国と英仏海峡。
その制空権を巡る英独の戦い「バトル・オブ・ブリテン」を描く戦争大作です。
1940(昭和15)年だから、米国も日本もまだ参戦していない。
そんな頃に、英独間ではこんなにも激しい戦いがくり広げられていたんだね。
この年の5月、フランスをあっという間に占領したドイツ軍の次なる標的は、もちろん英国。
改めて地図を見てみたのだけれど、フランスからだと英国は海峡を挟んで目と鼻の先なんだなぁ。
海軍力では優位に立っていた英国だったけれど、空軍力は相当劣っていたみたいで。
2500機を有する独空軍に対して、英空軍が有するのはわずか600機。
雲霞のごとく来襲してくる独空軍の爆撃機や戦闘機に、数では劣る英空軍機がどう対抗したのか。
それをもちろんCG技術のなかった時代ですから、実物の戦闘機や爆撃機、それにプラス特撮で見事に再現してるところが、この映画の最大の見どころだし、評価に値するところだ。
とにかく空中戦はすごい迫力です。
なんでもスペイン軍が保有していた第二次大戦中の名機を借りて撮影したんですってね。
その分、当時の英国の名だたる俳優がわんさか出てくる群像劇のほうは、おざなりというか、それなりというか、あまり印象には残らない(^^;。
空中戦というと、華麗でかっこいいというイメージがあるけれど、残忍な殺し合いであるということもちゃんと描いてる。
閉所恐怖症の人だとパニクりそうな戦闘機のコクピットもアレだけど、防御機能のほとんどない爆撃機はまるで小型の肉食恐竜になぶり殺しにあう草食恐竜みたいで哀れだった。
また、英国映画だからといって英軍びいきにはなっていないところも良かったかな。視線はあくまで客観的だ。
しかも、さすが英国映画、ドイツ軍にはちゃんとドイツ語を使わせてる。ドイツ語なまりの英語なんかでお茶を濁したりはしないところはエライ♪
ところで、この映画には若手の飛行士役でイアン・マクシェーンが出てくる。
今もバイプレーヤーとしてスクリーンで活躍していらっしゃるけど、若い頃は主役も務める二枚目俳優だった。
だけど、この人を見ると、なぜだか加藤茶とダブって見えちゃうだなぁ(^~^;。
顔の輪郭とかが似ているせいかしらん。
今、調べてわかったことだけど、このお二人、1才違い、ほぼ同い年なんだね。