映画の心理プロファイル

『近距離恋愛』(2008 米・英)

医学博士の姫野友美さんの著書によると、
脳科学的には恋愛感情の有効期限は3年なのだそうだ。
というのも、人の恋愛感情をコントロールしているのはフェニールエチルアミン(PEA)という
脳内神経伝達物質らしいのだけど、そのPEAの分泌が3年もするとガクンと減ってしまうのだとか。
すると、相手に飽きがきてしまう。
けれど、PEAは麻薬のような働きをするので禁断症状が出てくる。
それに耐えきれず、人は相手を変えてPEAの分泌を促進させようとする。
“3年目の浮気”という言葉が生まれたのは、そのせいもあるのではというのだ。
実際、ある調査では、離婚が最も多いのは全世界的にみて結婚4年目なんだとか。
3年目に浮気して、それが原因で4年目に離婚すると・・・(^^;。
ま、これがすべてのカップルに当てはまるわけではないということは言うまでもないことですけどね。

さてさて、今回ご紹介するのは、知り合って10年目を迎える男女が登場する映画です。
恋愛3年限界説を当てはめると、もうとっくに別れていてもいい2人なのですが・・・・
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原題:『MADE OF HONOR』(101分)
監督:ポール・ウェイランド
原作・脚本:アダム・スティキエル
音楽:ルパート・グレグソン=ウィリアムズ
出演:パトリック・デンプシー
    ミシェル・モナハン
    ケヴィン・マクキッド
    シドニー・ポラック

恋に落ちる可能性のある男女の間に友情は成立するか・・・・
この命題にトライした映画といえば、『恋人たちの予感』(1989)を思い出す。
結局、ハリーとサリーは出逢って11年目にしてめでたくゴールインすることになるんだけど、こちらの映画のトムとハンナも、ほぼ同じ10年間、友情関係を保ってきたカップル。しかも、舞台となる都市も同じニューヨークだ。

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トムに扮するのは、初めて見たときはショーン・ペンを柔和にしたような顔だなと思ったパトリック・デンプシー。
まだ新顔かと思ったら、もう43歳。テレビドラマだけでなくキャリアも実力も結構ある人なんだね。そんなデンプシーが最初のシーンでは大学生を演じているんだけれど、ちゃんと若く見えるからスゴイ!
ハンナを演じるのは、『M:i:III』(2006)でヒロインを演じたミシェル・モナハン。
個人的には、その前の出演作『キスキス,バンバン 』(2005)の彼女のほうが好みだったけど(^^ゞ。

そんな2人が演じるトムとハンナは、大学時代から10年来の大親友。
親友でいられるのは、互いに相手を恋愛の対象として見ていないから。
最初っからPEAの分泌も抑えられていた。だからガクンと減ることもなく、つき合いも長続きしているということでありましょうか。
ただ、なにせつき合いが長いから、2人は互いを知り尽くしてるし、恋人同士のように度々一緒に出掛ける。
何でも打ち明けられる男女の壁を越えた間柄なのです。
そんな2人の関係は、男がゲイであることで真実味があった『ベスト・フレンズ・ウェディング』(1997)と比べると、少々無理して親友でい続けている感が拭えないのではあるのだけれど。

その無理はすぐに表面化します。
ハンナがスコットランドへ6週間の長期出張に発つと、トムはいつも自分のそばにいることが
当たり前の彼女と離れたことで、遅蒔きながらハンナに恋していることに気付く(^^;。
でもって、彼女が帰国したらその想いを伝えようと腹を決める。
ところが、再会したハンナが恋人を連れて帰国した上に、その恋人と結婚するので筆頭花嫁付添人(メイド・ブ・オナー)になってくれと頼んできたものだから、さあ大変。なんとか2人の恋路の邪魔をしてハンナを取り戻そうとするのだが・・・といったお話。

ハンナの婚約者の住むスコットランドの風景が美しかったこともあって、ラブコメとしては一応最後まで楽しく観られたかな。

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ひとつ気になったのは、ハンナを演じるミシェル・モナハンの声がますます野太くなったこと。
『キスキス、バンバン』の頃は、もう少し声のトーンが高かったような気がしたんだけれど、
この映画の彼女は、スカーレット・ヨハンソンとタメをはるくらいドスのきいた声をしていらっしゃるのです。

ま、お2人とも、顔に似合わないその声が、ある意味個性になっていて、また魅力にもなっているとは思うのですが(^~^ゞ
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by kiyotayoki | 2009-10-02 23:19 | 映画(か行)