映画の心理プロファイル

『セブン』のタイトル・デザイナー 

調子に乗って続けていた“タイトル・デザイナー特集”も、今回で一応打ち止めです。

現代のタイトル・デザイナーで、“ソウル・バスの再来”と称されている人がいます。
それが今回ご紹介するカイル・クーパー(Kyle Cooper, 1963年~ )

カイル・クーパーといってもご存じない方のほうが多いと思いますが、
彼の名を世に広く知らしめた映画というのが、こちらの『セブン』(デヴィッド・フィンチャー監督作 1995)。
これ以後、タイポグラフ(変字体)が微妙にブレる独特の描写は多くの映画、TV、CMなどで模倣されてきた。
それだけこのタイトルデザインは衝撃的だったってことですね。


ウィキペディアによると、この人がタイトル・デザイナーを志すきっかけになった作品は、
『アラバマ物語』(1962)だったんだそうな。
確かに、この映画のタイトルバックは印象的です。
クレヨンでタイトルが出現するところも、接写で思い出の品をなめるように映し出していくシークエンスも、これが1962年に作られたものとは思えないほど新鮮だった。
初めて観た時はタイトルの部分だけあとで撮り直したんじゃないかと疑ったほどだったもの。


このタイトル・デザインを作ったのは、スティーヴン・フランクフルトという人。
この方は、他に『ローズマリーの赤ちゃん』(1968)や『ネットワーク』(1976)のタイトルも担当なさってる。

『セブン』のタイトルで一躍名を知られたカイル・クーパーのその後の作品には、以下のようなものがあります。
「ブレイブハート」(1995年)「ミッション:インポッシブル」 (1996年)「ナイトウォッチ 」(1997年)
「マスク・オブ・ゾロ」 (1998年)「交渉人」 (1998年) 「ハムナプトラ/失われた砂漠の都」 (1999年)
「スパイダーマン」シリーズ (2002年~) 「ドーン・オブ・ザ・デッド 」(2004年)「奥様は魔女」 (2005年)
などなど。

それらクーパーの作品を集めた映像(CMも含む)があったのでご紹介。


これを見ると、この“シリーズ”の最初の回でご紹介した『キス・キス、バン・バン』のタイトルバックもこの人の仕事だったんだね。
あのタイトルックはソウル・バスっぽいから、クーパーさんが「ソウル・バスの再来」と称されるのも宜(むべ)なるかなという感じがする。


そうそう、この“シリーズ”を記事にするためにYouTubeを探っていたら、
元祖タイトル・デザイナーのソウル・バスさんもきっと参考にしたんじゃないかと思えるような映画を見つけてしまった。
それがこちらです!




フリッツ・ラング監督の伝説的SF映画『メトロポリス』(1927 独)がそれ。
もちろんモノクロサイレント映画です。
現代のデザイナーが作ったタイトルバックと比べても遜色はありません。
興味のある方は、ぜひご覧くださいまし♪


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by kiyotayoki | 2009-09-30 10:56 | 備忘録