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映画の心理プロファイル

『ファニーゲーム U.S.A』(2007 米)

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ナオミ・ワッツとティム・ロスが主演してるというので、なんの気なしに軽い気持ちで見始めた映画。
ところが、先日観た『ある戦慄』(1967)以上に“まんじりともせず”度の高い、その上、後味のすこぶる悪い作品だった。

鑑賞後に知ったことだけど、この後味の悪さは監督の意図したものだったらしい。

原題:『FUNNY GAME U.S』(111分)
監督・脚本:ミヒャエル・ハイネ
製作総指揮:ナオミ・ワッツ他
出演:ナオミ・ワッツ
    ティム・ロス
    マイケル・ピット
    ブラディ・コーベット

この映画は、ドイツ人監督ミヒャエル・ハイネが1997年に撮った『ファニー・ゲーム』を自身で完全リメイクしたものらしい。
だからタイトルに『ファニーゲーム U.S.A』と“U.S.A”がついてるんだね。
97年当時は、そのあまりにも挑発的で暴力的な内容に世界各地で物議を醸したものだったらしい。
その問題作を、脚本はそのままにキャスティングだけ変えて米国で撮り直したのが本作。
オリジナルを知らないので、張りつめた展開に十分緊張させられ、また、ゆううつな気分にさせられちゃったけど、前作を観ていた人はどうだったんだろ。
製作総指揮には、主役を務めたナオミ・ワッツの名がある。
ってことは、彼女自身がリメイクを望み、主演も買って出たってことなんだろう。やるね、ナオミ・ワッツ。

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ワッツ扮するアンは、夫と息子と一緒に夏のバカンスを過ごすために湖の畔にある高級リゾート地へやってくる。
そういうところに別荘を持っているんだから、アンの家族は裕福に違いない。おとなりさんの別荘はもっとすごくて英国の貴族の別荘みたいだし。WASP専用の別荘地って感じ。

だけど嫌な違和感は、オープニングから炸裂する。
のどかな風景にのどかな音楽、のんびり走るステーションワゴン。
そこへ突然、ヘビメタのサウンドがカットインしてくるからだ。しかもタイトルのロゴの色は、鮮血のような赤だ。

別荘に着いた一家は翌日のボート・セーリングの準備を始める。
そこへピーターと名乗る見知らぬ若者がやって来る。となりの別荘の客で、主人から卵を借りてくるように言いつかったのだという。
はじめはシャイで礼儀正しい態度を見せていたピーターだったのだけれど、ここでまた違和感が。
清潔そうな白いテニスウエアを着ているのだけれど、なぜか両手には白い手袋をしているのだ。
そんなピーターだったけれど、もう一人ポールが姿を現す頃にはその態度は豹変し、横柄で不愉快なものとなっていく。

その不愉快さは、2人がアンの夫ジョージの膝をゴルフクラブで打ち砕いたあたりから恐怖へと変わる。
2人はなんと一家の皆殺しを宣言。
その時点から、一家はポールとピーターによる“ファニーゲーム”の参加者にされてしまうのだ。

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まるで覚めない悪夢を延々と見せられているような2時間だった。
悪夢のように現実では起こり得ないこと(時間巻き戻し)も平気で起こるしな。

こういう役に挑戦するナオミ・ワッツの役者魂には感服したけど、再見は御免こうむりたいな(^へ^;。
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by kiyotayoki | 2009-11-16 11:11 | 映画(は行)