映画の心理プロファイル

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「カリギュラ効果」の実例?

「カリギュラ効果」というのがある。
「見ちゃダメ、触っちゃダメ、入っちゃダメ」と言われると、なぜか無性にその禁を破りたくなりますよね。
そういう心理を言う言葉。

ユングもこう言ってます。
「「禁止ほど好奇心をひきおすものはない。これはいわばことさら違背(命令や約束事にそむくこと)を
挑発する最も確かな方法である」

この心理、働くのは僕ら人間だけじゃなく、どうやら犬にも働くようでして。
こちらは、「ベツドの上は禁止」としつけられている犬を隠しカメラで撮影した笑える動画です。



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by kiyotayoki | 2014-03-19 04:35

『恋のロンドン狂騒曲』(2010 米・西)

今年は、「思い立ったら映画館へGO!」を目標の一つに掲げてみた。

思い立ったのは成人の日でお休みだった月曜日の朝だった。
候補として挙げたのは『レ・ミゼラブル』と『もうひとりのシェイクスピア』と『恋のロンドン狂騒曲』の3本。
だけど、『レ・ミゼラブル』は残ってる席が前のほうしかなく、『もうひとりの~』は時間が合わない。
そんなわけで、消去法でこの作品に決定。

ネットで予約を済ませて、ゴミを出そうと外に出てびっくり。
わっ、雪!
降り方が激しく、あれよあれよという間に積もってく。風も強いし、ヤバイなぁ。
だけど、予約してしまったし、出かけないわけにはいかない。

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さすがのゴジラ(日比谷にある像)も為す術がないのか、この有様で・・・(^_^;)

映画は、ウディ・アレン監督らしくシニカルなユーモアでまぶされたお話でした。
知らなかったけど、この映画って『ミッド・ナイト・イン・パリ』の前に撮られた作品だったんだな。

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原題:『YOU WILL MEET A TALL DARK STRANGER』(98分)
監督・脚本:ウディ・アレン
ナレーション:ザック・オース
出演:ジョシュ・ブローリン
    ナオミ・ワッツ
    アンソニー・ホプキンス
    ジェマ・ジョーンズ
    アントニオ・バンデラス

映画や情報サイトで、いの一番に出てくる名前はアントニオ・バンデラスだし、
ポスターだって一番いいポジションに彼の顔がある。
だから、てっきり彼が主役なのかと思ったら、あらら、脇役じゃないの。
なのになぜだろうと思ったら、これ、アメリカとスペインの合作映画なんだね。たぶん出資もしてくれてるんだろう。
その配慮としてのトップポジションなんだろうね。

お話は、ロンドンを舞台に、両親(A.ホプキンスとG.ジョーンズ)と娘夫婦(N.ワッツとJ.ブローリン)、世代の異なる2組のカップルに訪れる人生の危機を、アレン監督らしく皮肉な恋のコメディに仕立てあげた作品。

誰もが生きる意味や喜びを求めるものだけれど、それを運よく手にできたとしても必ずしも幸せになるとは限らない。
不安や焦燥感を抱いて生きるのもまた人生なんだよと軽~く突き放されてしまうお話で、
後味がいいかというと実はあまりよくはないんだけれど、それでこそアレン作品だと思わせてしまうところがさすがといえばさすがです(^_^;)

そうそう、アンソニー・ホプキンス扮する父親は、40年間連れ添った妻と無理矢理離婚して金髪のコールガールと
結婚してしまうのだけど、ウィキペディアによるとそのコール・ガール役には当初ニコール・キッドマンが予定されていたらしい。
もしそれが実現していたら、娘役のナオミ・ワッツと同世代のコール・ガールになってしまうから、
かなり違ったテイストの映画になっていたことは確実。
そういう意味でも、キャスティングって重要ですよね。
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by kiyotayoki | 2013-01-16 15:05

クリスマスの夜、ミッドタウンは大混雑(>_<)

そもそも、おじさん2人でクリスマスイルミネーション見物に行こうなんて
思い立ったのが間違いでありました。
最近、転勤先から東京へ戻ってきた友人と神楽坂で落ち合って、
軽く飲んで出かけたのは六本木のミッドタウン。
今夜がクリスマス当日とはいえ、ピークはイブの夜だからきっと客もまばらで、
のんびりイルミネーションを見物できるんじゃないか、そう思って。

だけど、その考えは甘かった。甘過ぎました!

ミッドタウンへ行ってみると、なんとなんと元日の明治神宮のような有り様で。
歩いても歩いても見物客の長蛇の列が途切れないッ(>_<;)
並んでる連中みたいにアツアツのカップルならまだしも、
おじさん2人でそんな列に並べますか?

そんなわけで僕らは2人して肩を落とし、すごすごと帰途についたのでありました(^_^;)。

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長蛇の列と僕らが歩いていた遊歩道の間はプラスチックの柵で隔てられており、
約10mおきに警備員が配備されているので、ズルして割り込むこともかなわず・・・・。

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by kiyotayoki | 2012-12-25 23:56

『ザ・レッジ 12時の死刑台』(2011 米)のDVDゲット♪

ある時期、映画の中に出てくる“飛び降り自殺を止めるシーン”の蒐集を
趣味にしていたことがありました。
飛び降り志願者の気持ちを変えさせるため、作品ごとに様々な心理テクニックが
駆使されていたのが面白くって、ついつい(^^ゞ
たとえば「タイタニック」などは、飛び降り自殺を止めることで主人公の2人が出会い、
運命を共にすることになるお話でもあり、“飛び降り自殺を止めるシーン”フリークには
忘れることのできない作品なのであります(^_^;)
止めるために使われた心理テクニックもとても興味深かったし。




そんな僕なものですから、このDVDの存在を知った時は、小躍りして喜んじゃった。
でもって、このたびついにゲット♪♪
『ザ・レッジ 12時の死刑台』というんだけど、いきなり主人公が飛び降り自殺をするべく
ビルの屋上の縁に立つところから始まるのです。
まだオープニングの部分しか見ていないけど、続きを見るのが楽しみ楽しみ(^_^)v

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原題:『THE LEDGE』(101分)
監督・脚本:マシュー・チャップマン
音楽:ネイサン・バー
出演:チャーリー・ハナム
    リヴ・タイラー 


今年は、この映画の他にも、『崖っぷちの男』(原題:Man on a Ledge 2012)という、
やはり“飛び降り自殺”を主軸にした映画が公開されました。
ブームなんでしょうか。
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by kiyotayoki | 2012-10-07 15:45

『テイク・ディス・ワルツ』(2011 カナダ)

女という生き物のサガを淡々と、じわりじわり、でもこれでもかと見せつける映画です。
それを主演のミシェル・ウィリアムズが女優オーラを消し去って赤裸々に演じてる。
またそれを男性監督ではなく、女性監督が撮っているだけに、余計に赤裸々感が増しているんだなぁ。

これは、女性客の反応が気になる映画。
だって女性としては隠しておきたいであろう部分のオンパレードだもの。

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原題:『TAKE THIS WALTZ』(116分)
監督・脚本:サラ・ポーリー
音楽:ジョナサン・ゴールドスミス
出演:ミシェル・ウィリアムズ
    セス・ローゲン
    ルーク・カービー

主人公のマーゴは、カナダのトロントに住む28歳の女性。
フリーランスでライターをしている彼女には、
チキンの料理本を出版するために日夜厨房に立つ優しい夫ルーがいる。
2人とも自宅が仕事場だから、いきおい一緒にいる時間は長い。
そのせいもあってか結婚して5年だけれど、互いに空気みたいな存在になっている2人。
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子供はルーがまだ望まないのでナシ。
でも、近所に義理姉夫婦が住んでいるし、幼い姪っ子とは大の仲良しだし、
小さな不満はあっても、それはそれで幸せと思える日々だった。
そんなマーゴの心にさざ波が立つ。
取材旅行先で知り合ったダニエルという男性が、つい最近近所に引っ越してきたお隣さんだということがわかったからだ。

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そんなマーゴをミシェル・ウィリアムズがすこぶるリアルに演じてる。
28才という年齢もあるかもしれないけれど、結婚して5年、
マーゴの体型は早くも中年化しつつある。
日々の生活が安定しているせいか、顔や表情の弛み方も半端じゃない。
そのことはマーゴ自身が一番よくわかってる。でも幸せの代償だから仕方ないとも思ってる。
そんなマーゴをミシェルは忠実に演じているのだ。撮影のために体重も増やしたのではないか。
美しさも売りのひとつである女優としては、そのオーラを消すのはかなり勇気のいることだと思う。
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女性監督サラ・ポーリーの演出も、そのあたりは容赦がない。
プールのシャワールームでの主婦たちの裸姿などは、ここまであけすけに撮るかとびっくり。
男性監督だったら、女性の裸体には幻想があるから、もう少しはきれいに撮ってくれたんじゃないかしらん(^^;
サラ・ポーリーといえば、子役の頃に出たテリー・ギリアム監督の『バロン』(1989)で注目を集め、大人の女優として活躍を始めてからも、個性的な作品選びで異彩を放ってきた人。
本格的な監督作品としては、『アウェイ・フロム・ハー 君を想う』(2006)に続いて2作目なんだそう。
最初はあまり乗り気じゃなかった本作を観るために残暑の中を映画館まで出向いたのは、よくお邪魔するボーさんのブログで絶賛されていたのと、監督がサラ・ポーリーだと知ったからでした。

マーゴが心にさざ波を起こしたのは、腰のくびれもなくなった自分を
ダニエルが恋愛対象として見てくれたことが大きかったのだと思う。
そのおかげで自分の中にしまい込んでいた恋心に火がついてしまった感じ。

その頃から、以前からやっていた愛の確認行為である夫との「愛してる」という言葉の交換がより頻繁になっていく。
先行きの不安と夫への罪悪感がそれをさせていたのだろう。
それに夫が「愛してる」と返してくれることが、浮気心を抑えるブレーキにもなっていた。
それでも、日に日にダニエルに惹かれていく気持ちを抑えられないマーゴは・・・。


劇中で義姉が言うセリフに、この映画の肝になるような言葉があった。
「人生なんてどこか物足りないものなのよ」
その物足りなさを「そんなもの」と諦観できるか、それとも追い求めてしまうか。
それで人生は大きく変わってしまうものなのかも。

『テイク・ディス・ワルツ』というタイトルも意味深だ。
「このワルツをどうぞ」
学生時代、何度かダンスパーティを経験したけれど、
パートナーが替わる時のドキドキ感はいっときのもので、しばらくたつと同じことの繰り返しになってしまう。
三拍子のワルツは単調なだけに、ヘタクソだと余計に繰り返し感が強くなる。

オープニングとラストのマーゴの物憂げな表情は、
まさにワルツを踊った後のそんな気持ちが表れたものだったのだろう。


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こちらは、日本のポスター。上のカナダ(米国)版のポスターは赤が基調なのに対して、こちらはブルーが基調。
だけど、マーゴの頭と重なるように赤がワンポイントとしてちゃんと使われている。
赤は、情念の強さを表す色だけれど、その一方で、物事がうまく進まないことに対する苛立ちや鬱憤を表す色でもある。
そう思って、ポスターを見てみると、また違った味わいがありますよね。
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by kiyotayoki | 2012-08-31 18:00

空中に浮かんでいる(ように見える)舟

ブリさんのブログで見て、ちょっと感動を覚えた画像です。

わっ、ふ、舟が宙に浮いて・・・る?!

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透明度が高い上に、浅めの海底が白砂で船の影がくっきり映ってるもんだから
浮いているように錯覚してしまうんだね。

この画像は、地中海に浮かぶイタリアの島、ランペドゥーサ島で撮られた写真だそうな。

それにしても、この透明度はハンパないですね。
こういう海を見ると、飛び込みたくなっちゃうんだな、ザブゥ~ンと。

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地図で見ると、このランペドゥーサ島はイタリアに属しているとはいうものの、
アフリカ大陸のほうに近いんだね(海底地図で見ると、アフリカ大陸からのびる大陸棚の上に乗っかってる)。
滑走路があるから、ローマ(もしくはシシリー島)あたりから飛行機で行けるのかな?

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GWは終わってしまいましたが、
YouTubeに旅情をかきたてる映像があったので、もしよろしければ。


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by kiyotayoki | 2012-05-08 09:19

『シェフとギャルソン、リストランテの夜』(1996 米)

レストランが舞台となる映画にはスパイスの効いた秀作がいくつもあるけれど、
この映画も小品ではあるけれど、イタリア料理がふんだんに出てくることもあって
デリシャス、いやケ・ブォノな作品だった。

しかもこれ、名脇役俳優スタンリー・トゥッチの監督・脚本・主演映画なのです♪

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原題:『BIG NIGHT』(109分)
監督:スタンリー・トゥッチ キャンベル・スコット
脚本:ジョセフ・トロピアーノ スタンリー・トゥッチ
音楽:ゲイリー・デミシェル
出演:スタンリー・トゥッチ
    トニー・シャルーブ
    イアン・ホルム
    イザベラ・ロッセリーニ

舞台は、1950年代の米国東海岸にある小さな港町(ニュージャージー州キーポート)。
アメリカで一旗挙げようとイタリア(ボローニャ出身らしい)から大西洋を渡って移住してきた兄弟が
レストラン経営で奮闘するお話です。
兄のプリモ(トニー・シャルーブ)は料理のことしか頭にない頑固一徹の料理人、
弟のセコンド(スタンリー・トゥッチ)は一見遊び人風だけど、ギャルソンをしながら店の経営と資金繰りで奔走する苦労人。

二人の夢は、本格イタリアンの店をアメリカに定着させること。
だけど、いかんせん店を出したのはファーストフードの国アメリカです。
一般庶民向けのレストランで本格イタリアンなんて流行るわけがない。1950年代だと日本でも似たようなものだったでしょう。
二人は、斜向かいで営業してる思いっきりアメリカナイズされたイタリア料理店の繁盛ぶりを眺めては
苦虫を噛みつぶしておりました。

そんな店だから、銀行も融資はしてくれない。
困り果てたセコンドは、意を決して繁盛店のオーナー(イアン・ホルム)に借金の申し込みに行くのだけれど、答えは「ノー」。
でも、がっくり肩を落とすセコンドを見かねたのか、オーナーが助け船を出します。
「有名ジャスシンガーのルイ・プリマはうちの常連だ。彼に頼んでお前の店に行ってもらうから、それを宣伝して集客しろ」
喜んだセコンドは、渋る兄貴を説得して貯金をはたき豪華な晩餐会をひらくことにするのだけれど・・・。

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その晩餐会の料理がスゴイ!
野菜のスープから始まって、続いて出てくるのが3色のリゾット。
お次は、ティンパーノ(上の写真)というホーローのボウルで作るパスタ包み焼き(これがとっても美味しそうだった♪)
それでもうお腹一杯になりそうなのに、これはまだ序の口で、
その後に、チキンの香草焼き、鱸のオリーブ煮、3色ぶどうのソテーアーティチョーク添え、トマトやアスパラサラダ
といった料理が次々に出てくる。
もう思わずヨダレがタラ~リなのです。

出てくる料理の数々にうっとり、そして舌鼓を打っていた大食漢の招待客たちも、
もうこれ以上はさすがに無理って顔をした時に、満を持して出てきた料理はというと・・・・。

そのシーンがYouTubeにあったので、もし良かったらご覧ください。


店の厨房は広々としていて、とっても仕事がしやすそうだし、2人の手際もとってもスムーズ。
きっと2人とも、実際に料理をさせても相当美味しい料理を作ってくれるんじゃないだろうか。
2人ともイタリア系米国人とあって、イタリア語も板についているし
(この映画ほどイタリア語がバンバン飛び出す米国映画は初めて観たかも)。
そのせいもあってか、米国映画だけどテイストはヨーロッパ映画に近い感じがいたしました。
唐突に終わるのに余韻が残るラストシーンなんか特に。

この2人は公私ともにきっと仲がいいんだろうね。
兄貴を演じたトニー・シャブール主演の人気TVドラマ『名探偵モンク』にも、トゥッチさんゲスト出演なさっていましたし。

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脇を固める出演陣も渋い。
ライバル店のオーナーに扮するイアン・ホルムさんは、いかにもアイリッシュなのにイタリア人を好演してるし、
女優陣も、ミニー・ドライバーにしろ、イザベラ・ロッセリーニ(イングリッド・バーグマンの娘さん)にしろ、いい演技をなさってる。

お話のほうも、晩餐会は上首尾に終わったものの、肝心の主賓である有名ジャズシンガーがなかなか来ない。
おかけで、夜の8時に始まった宴は、延々と午前3時まで続くことになる。
そして、もう待ちきれないという段になって、真相が明らかにされる。
それは2人を天国から地獄へ突き落とすことになるのだけれど、これ以上書くとマナー違反になっちゃうな。


そんな展開にも関わらず、最後はホッコリさせてくれるハートウォーミングな映画でした。
もしチャンスがあったら是非♪


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この作品、50年代のバカでかくて宇宙船みたいなアメ車が大好きな人にも堪えられない映画かも(^^。
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by kiyotayoki | 2012-05-04 22:21

『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』(2011 米)

アメリカじゃ、花嫁の親友や親族が集まってチームを作り、式当日まで花嫁のお世話をする女性たちの事を
“ブライズメイズ(花嫁介添人たち)”と呼ぶらしい。
そんな彼女たちの火花散る泣き笑いを描いた映画が昨年公開され、
本国アメリカでは『SEX and the CITY』を越える大ヒットとなったんだそうな。
その映画が日本でもやっと公開されたと聞いて、千円で鑑賞できる映画の日を利用して観てまいりました。

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原題:『Bridesmaids』(125分)
監督:ポール・フェイグ
脚本:クリステン・ウィグ アニー・ムモーロ
音楽:マイケル・アンドリュース
出演:クリステン・ウィグ
    マーヤ・ルドルフ
ローズ・バーン

バチェラーパーティ(独身最後の大騒ぎ)でハメを外すのは男たちだけじゃないようで、
あちらでは女たちもバチェロレッテ・パーティなるものをひらいて大騒ぎをするらしい。
となると、『ハングオーバー!!』の女性版みたいな映画ができても不思議じゃない。
この映画も『ハングオーバー』が当たったので、ならば女性版をと企画されたんだろう。
配給会社のほうも大いにそれを意識しているようで、
「史上最悪の~」なんて『ハングオーバー』と似たようなサブタイトルを付けての公開と相成った。

実際に観てみたら、確かに『ハングオーバー』に負けず劣らずの下ネタ・お下劣ネタが満載。
ただ、やはり女性たちが主人公なので、女性ならではのトラブルや嫉妬・友情がしっかり描き込まれておりました。
ただ、あまりにも赤裸々すぎて、時々かなり痛重~い気持ちにさせられましたけどね(;^^。

なんでもこのお話、共同脚本のアニー・ムモーロのブライズメイズ経験がネタ元になっているらしい。
それだけにあちらの人にとっては“あるあるネタ”が満載なんだと思う(アニー・ムモーロは女優でもあるらしく、飛行機の中で主人公と隣り合わせになる客を演じておりました)。

よく「男は説得したがる生き物、女は共感したがる生き物」というけれど、
共感したがるということは、相手と同じくらいでいたいと望む気持ちも強くなるんでしょうね。
だから、親友が自分以外の友人と仲良くしているのを知ると微妙に複雑な思いを抱いたり、
親友の幸せを祈りつつも、あまり自分より幸せになってほしくないし、自分と同じくらい不幸でもあってほしいと
望んでしまうようで・・・。

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30代半ばの主人公のアニー(左)も、親友リリアン(右)にそういう気持ちを抱いてしまうんですね。
というのも、同じ負け組だと思ってたリリアンが結婚することになったから。
しかも、ブライズメイド(花嫁介添人)たちのまとめ役“メイド・オブ・オナー”を任されたものだから、ますます複雑な気持ちになってしまう。
親友を幸せにするために頑張れば頑張るほど、彼女が自分からどんどん遠ざかってく。
そんなジレンマに悩む主人公を演じるのは、脚本も手がけているクリステン・ウィグ。
スレンダーな美人ではあるけれど、この人、サタディーナイトライブ出身のコメディエンヌなんだね。
今まで『宇宙人ポール』ぐらいでしか見たことがなかったけれど、アメリカでは結構顔の売れてる人らしい。
ただ、デビューが遅かったのか、もうアラフォーなんだね。
もうちょっと早く顔が売れていたら、メグ・ライアンのラブコメ路線をもっと早くに引き継いでいたかもしれないのにな。

ま、それはそれ、この映画も日本ではどうかわからないけど、あちらでは大ヒットしたようだし、
彼女の脚本はアカデミー賞にもノミネートされたからますます認知度が上がったし、
これからちょくちょくスクリーンで見かけることになりそうな人ではありますね。


こちら( ↓ )は、『宇宙人ポール』出演時のクリステン・ウィグさん。
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by kiyotayoki | 2012-05-03 22:19

『ミッション:8ミニッツ』(2011 米)

『警告:このラスト、映画通ほどダマされる』
という謳い文句にはすっかりダマされてしまった。

これ、罪作りだなぁ。
というのも、この宣伝コピーのおかげで、観る前にある種の心構え(先入観)が生まれてしまったからだ。
それは、どんな風にダマしてくれるのだろうという期待感と、ちょっとやそっとじゃダマされないぞという警戒感が相混じったもの。
そのせいで映画を純粋に楽しめなくなっちゃったのだ。

うまくダマしてくれたら、まあ結果オーライだったかもしれない。
だけど、この映画は、そういう“ダマし”をメインテーマにしたものではなかった。
それだけに、なんか肩すかしをくらった感じで、後味がよくなかったのだ。
宣伝コピーを知らなかったら、ラストだってもう少しは感動できたかもしれないのに・・・。

いやホントに罪作りな宣伝コピーです。

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原題:『SOURCE CODE』(93分)
監督:ダンカン・ジョーンズ
脚本:ベン・リプリー
音楽:クリス・ベーコン
出演:ジェイク・ギレンホール
    ミシェル・モナハン
    ヴェラ・ファーミガ

お話自体は、そそる内容ではあるんです。
列車爆破事件の犯人を見つけるべく、主人公が特殊な装置で爆発8分前のある乗客の意識に入り込み、
事件の真相に迫っていくというユニークなもの。
すでに起きた事件の、しかも死んだ被害者の意識にどうやって潜り込むのか、
既存の科学じゃできそうにないことなので、そのカラクリを理解するのにはちょいと手間取りましたけど
(映画のほうも詳しく説明しても仕方がないと思ったのか、カラクリの説明は最小限にとどめておりました)。

8分じゃ到底真相にはたどり着けないから、主人公はタイムアップするたびに悲惨な死を味わってしまう。
それも何度も。
その度に主人公は、悪夢から目覚めた時のような後味の悪さを繰り返し味わうことになる。
同じ状況を何度も繰り返して体験する・・・というと、映画好きの人なら、きっと『恋はデ・ジャブ』を思い出すんじゃないだろうか。

過去に起きた爆破事件を食い止めるという点では、デンゼル・ワシントン主演の『デジャヴ』(2006)を
思い出す人もいるかもしれないな。
そっちのほうには、現在から“4日と6時間前”の映像をリアルタイムで再生することができるという、
これまたとんでもない装置が登場。
それでもトニー・スコットらしい硬派な絵づくりもあって、結構楽しめた作品だった。
ラストに至るまでのスリリングな展開では、この映画の上をいっていたんじゃないだろうか。

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監督は、デビュー作『月に囚われた男』で注目を集めた英国人のダンカン・ジョーンズ。
知らなかったけど、この人、デヴィッド・ボウイの息子なんだってね。
思い返せば、一人の人間が何度も生き死にを繰り返すという設定は、すでに『月に囚われた男』でも使われていた。
フロイトが意識と無意識に注目した心のスペシャリストなら、
ジョーンズ監督は生と死の狭間に注目したスペシャリストといえるかも。
この仕事を引き受けたのは、主演のジェイク・ギレンホールから依頼があったからという話。
ギレンホールは、『月に囚われた男』を観て依頼を決めたそうだから、そのスペシャリストぶりに期待したのかな。

映画はまだ始まったばかりだし、感想をネタバレにならないように書くのはかなり難しい作業になりそうなので、
映画鑑賞に役立つ(?)、お話の背景となる街や乗り物のお話をいたしましょうか。

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テロリストによって爆破されることになる、いかにもアメリカンな色使いの列車は、
ハイライナーという通勤列車(調べてみたら車両は日本製らしい)。
向かっていたのは大都市シカゴ。
そうです、この夏にマリリンモンローの巨大オブジェが街の中心地に出現したあのシカゴです。

シカゴは、パブリックアートの街としても知られているようで、
街を歩くと、いろんなアート作品に出くわすらしい。たとえば、こんなのとかこんなのとか・・・

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この映画にも、象徴的なモニュメントが出てきます。
それが、こちら。

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クラウドゲート(雲の門)と呼ばれる100トン超の鏡の塊のようなオブジェ。
独特の形から「ザ・ビーン(豆)」という愛称で親しまれているそうな。
鏡の塊と書いたけど、ただの鏡じゃない。楕円型の形状は反射した像をゆがめ、ねじ曲げる。
そのねじ曲がり方は、このオブジェの内部に入ってみると、もっと極端になる。

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自分の歪んだ姿があちらにもこちらにも・・・。
どれが実像で、どれが虚像か、なんだか混乱してしまいそうだけど、一度入って見上げてみたいもの。

このオブジェが映画の最後に出てくるんですが、
さて、監督のダンカン・ジョーンズはこのオブジェでどんなメッセージを観客に伝えようとしているのでしょうか・・・。
たぶん、そのメッセージはひとつじゃないだろうし、このクラウドゲートが映し出す像と同じように
観る人によって受け取り方も違ってくるんだろうな。

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by kiyotayoki | 2011-11-12 00:04

『世界侵略:ロサンゼルス決戦』(2011 米)

ロサンゼルスを舞台に、
地球を侵略すべく隕石と共に舞い降りてきたエイリアンに
立ち向かう海兵隊兵士たちの死闘を描いたSFアクション。

ストーリーはシンプル&オーソドックスなれど、
希有壮大な話をコンパクトにまとめた手腕はお見事。

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原題:『BATTLE: LOS ANGELES』(116分)
監督:ジョナサン・リーベスマン
脚本:クリストファー・バートリニー
音楽:ブライアン・タイラー
出演:アーロン・エッカート
    ミシェル・ロドリゲス

天下分け目の戦いといわれた関ヶ原の戦いは、実際は6時間ほどで東軍(徳川勢)の勝利が決まったそうだけど、
この映画に出てくる重武装した宇宙人たちも一日足らずで全世界の人類を窮地に陥れます。
人類は寝込みを襲われたってこともあるけれど、強烈な破壊力を持つ宇宙人たちに
なすすべを持たず、あっという間に防衛ラインを突破されてしまう。

映画の舞台となるロサンゼルスも同様で、海岸線はまたたく間に宇宙人に占領されちゃう。
米国人ってこれまで本土を他国から攻撃された経験はほとんどないだろうから、
この逆ノルマンディー作戦みたいな光景はショックだったに違いない。
しかも、その後の市街戦は逆イラク進攻みたいなものだ。
圧倒的な攻撃力で押しまくられる展開には、
「あの時、自分がイラク兵だったら・・・」と背筋を凍らせた退役軍人も少なからずいたんじゃないだろうか。
・・・というのは個人的な希望なんですけれどね。
もしいてくれたら、一見戦意高揚(海兵隊のPR)映画のような本作だけど、反戦映画としての価値も出てくるかもと思ったから。

アーロン・エッカート扮するナンツ2等軍曹は、退役を控えたベテラン海兵隊兵士。
だけど、宇宙人来襲で退役どころじゃなくなり、
新任の少尉率いる小隊に組み込まれ、湾岸地区で孤立した民間人の救出に向かうことになる。
それからくり広げられるのは宇宙人との激烈な白兵戦と、小隊内の人間関係の衝突。

白兵戦のほうは、必要不可欠というか、白兵戦じゃないと海兵隊兵士の活躍の場がなくなってしまうものね。
宇宙人のサイドに立てば、もっと簡単な人類殲滅の方法はあったと思われるんだけど、
それじゃ人類に勝ち目がないから、白兵戦につき合ってくれた感じ。

小隊内の人間関係のほうは、小隊長が現場経験のない新任少尉であったり、
軍曹に恨みを持つ兵士がいたりと、とてもありがちなのだけど、
さすがロサンゼルスだなと思ったのは、新任の少尉をはじめほとんどの兵士が白人ではなく有色人種であったこと。
もしかしたら、実際の海兵隊の人種構成もこんな感じなのかしら。

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と、ちょっと批判めいたことを書いたけれど、映画としてはまとまっていたし、見どころもいっぱいあった。
特に、アーロン・エッカートは見直しちゃったな。
この人というと、思い出すのは『サンキュー・スモーキング』(2006)『ダークナイト』(2008)
ぐらいしかないけれど、薄っぺらな人という印象しかなかった。
ところがこの映画の彼は違った。役柄がいぶし銀の古参兵だからってこともあるけれど、骨太な感じでとても頼もしかった。
ああ、それに、兵士って汚れれば汚れるほどカッコよく見えるのが不思議。

カッコいいといえば、もうひとり。兵士の中の紅一点サントス技能軍曹を演じたミシェル・ロドリゲス。

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この人、この手の映画にはもう欠かせない人材になっちゃったね。
今までの作品(例えば『バイオハザード』や『アバター』)では途中で死んでしまう役が多かったので、
今回もちょっとドキドキしながら見守っておりました(^^ゞ
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by kiyotayoki | 2011-10-04 11:35