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映画の心理プロファイル

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『モンク2』その2

録画しておいた『モンク2』(NHK・BS火曜日10:00PMより)を見てみたら、
どこかで見たような俳優さんがゲストで出ていてピックリ!
この顔は、ひょっとしてマセザー?
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ドラマの主人公モンクを演じるトニー・シャルーブは、映画『ギャラクシー・クエスト』(1999)で技術主任チェンを演じた人として、ごく一部では知られています(^^;。

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この映画にはサーミアンという宇宙人が登場するんですが、そのリーダーを務めるのがマセザー(写真右端)。演じているのはエンリコ・コラントーニという役者さん。マセザー役以外では見たことがありませんけど。
その役者さんが『モンク2』にゲスト出演していたんです。
「それがどうした」って?
嬉しいじゃありませんか、気心の知れた2人の再共演ですよッ。
「ふ~ん、それで?」
うっく・・・、調べてみたら、シャルーブとコントラーニは2人ともイエール大学演劇科出身だといいますから、下積み時代からの友人だったのかも。
「ああ、売れっ子になったシャルーブが自分の権限で売れない友人にお情けで仕事を回してやったってことか」
いやいや、そういうことじゃなくってぇ(と、涙目)。
「わかったわかった、で、何が言いたいの。早く結論を言って」
いえ・・・、ただそれだけ言えたら後はもう何も・・・。
「ちっ、これだからオタクなファンにはつき合いきれねぇっての!」
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ちなみに、映画で共演したシガニー・ウィーバーもイエール大学演劇科出身だそうです。
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by kiyotayoki | 2005-06-30 18:41 | TV

『暴力脱獄』(1967 米)

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原題:『COOL HAND LUKE』(128分)
監督:スチュアート・ローゼンバーグ
原作・脚本:ドン・ピアース
音楽:ラロ・シフリン
出演:ポール・ニューマン
    ジョージ・ケネディ
    ルー・アントニオ
    ストローザ・マーティン
    J・D・キャノン
    デニス・ホッパー
    ハリー・ディーン・スタントン
   
“脱走モノ”というジャンルがあったら、その筆頭はやはり『大脱走』(1963)でしょうけれど、この『暴力脱獄』も異色の“脱走モノ”としてすごく印象に残っている作品です。ポール・ニューマンの主演作としては『ハスラー』(1961)とこの作品が双璧ではないかと思うほど。
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街のパーキングメーターを壊した罪で2年の刑を言い渡されたルーク(P・ニューマン)は、ど田舎の、まるで捕虜収容所みたいな旧態依然とした刑務所に収監されます。そこでルークを待っていたのは、厳しい規律と過酷な労働、そして一癖も二癖もある囚人たちからのいじめでした。
特に、牢名主のような存在のドラグライン(G・ケネディ)は、ひとり我が道を行く男ルークを目の敵にして、いつかギャフンと言わせてやろうとチャンスをうかがっていました。
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そのチャンスがさっそく巡ってきます。それはレクレーションのボクシング試合。ドラグラインは自慢の体力にモノをいわせてルークをボコボコにしてしまいますが、何度倒されてもしつこく起きあがってくるルークに戦意を喪失。それどころか、ルークの根性に感服。それ以来、ルークに一目を起き、“クール・ハンドのルーク”と呼んで無二の親友扱いするようになります。
ドラグラインを演じたジョージ・ケネディはこの役でアカデミー助演男優賞を獲得することになりますが、その他の賞はほとんど『夜の大捜査線』にもってかれちゃったのは残念。

それにしてもこのルークという男、いったい何者なんでしょう。
群れたがらず、タフで反骨精神旺盛な男であることは確か。経歴は戦争帰りの2等兵。元は勲章をいくつももらった軍曹だったといいますから、何かをやらせれば人一倍の働きをするけれど、組織の中ではかなりの問題児でもあったのでしょう。
刑務所の中でも、到底できそうにない苦役をしゃかりきになってやり遂げたり、ゆで卵50個(約3キロ)を1時間以内に食べてみせると宣言して見事完遂(映画史に残る名シーン!)、囚人たちだけでなく看守からも掛け金をせしめるという離れ業もやってのけます。衝動的に、とんでもないことをしてしまう男なのです。でもその一方で、自分がどう生きればいいのかがわからず、自分を制御してくれる世界=軍隊や刑務所に進んで入ってしまったりもする・・・。
体制側からすれば厄介なこの男ルークを、精神科医が診たら『ボーダーライン人格障害』という診断をくだすかも。型にはめられることを嫌い、衝動的で、自分がいつも場違いなところにいるように感じる・・・・ルークはまさにこのタイプなのです。若くして亡くなった尾崎豊も多分にこの傾向があったとされています。

そんな男だからこそ、母死亡の知らせを聞くと、刑期はあとわずかであるにも関わらず脱獄を図ります。衝動的な脱走ですから、あっさり逮捕され見せしめの刑を受けます。ても、ルークはめげません。懲りずにまた脱獄。こんどこそ成功と思われたのですが・・・・。
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この映画には、のちに有名になる名脇役が大勢囚人として登場します。
たとえば左の写真は、若き日のデニス・ホッパー。
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また、個性派俳優のハリー・ディーン・スタントンの歌声が聞けるのはこの映画ぐらいではないでしょうか。
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by kiyotayoki | 2005-06-29 21:20 | 映画(は行)

music baton

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せっかくミュージック・バトンをいただいたので、なんとかしなきゃと焦りつつ、でも戯れに検索していたら、変わった商品を見つけてしまいました。
商品名はズバリ『ミュージック・バトン』。
手に取って逆さにすると、「ド」のバトンなら「ド」の音が出る仕掛け。幼稚園児などに持たせて音楽を奏でさせようってんでしょうか。
けど、1セット38000円というのは高過ぎるんじゃないかな・・・。

さて、本題に入らないと。
Q1コンピュータに入っている音楽ファイルの容量は?
   ⇒恥ずかしながら「0」です。
    保存したことがないということですね(^^;。

Q2今、聴いている曲は?
   ⇒『beyond words』 by bobby mcferrin
    Don’t worry be happyのボビー・マクァーリンが全編スキャットで
    歌っているアルバムです。

Q3最後に買ったCDは?
   ⇒『genius loves company』 by ray charles
    レイ・チャールズのラストアルバム。

Q4良く聴く、または、特別な思い入れのある5曲は?
   これが悩みの種でした。
   グロリアさんと100_shikiさんからmusic(musical)batonをいただい
   て、どうしようか悩んでいたら、今朝、すごく久しぶりに亡妻の夢を見まし
   て。その顔がなんとも淋しげで、思わず肩に触ったらとても冷たくて・・・。
   そういえば最近は遺影に「おはよう」の挨拶もしていなかったなと反省。
   彼女の誕生日(他界してから3度目)も近いので、彼女との思い出の曲
   を選ばせていただきました。
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『you’d be so nice to come home to』
~the best of HELEN MERRILL~
ジャズ・ボーカル教室に通っていた彼女が発表会で歌った曲です。

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『until it’s time for you to go』
~Alone at Montreux~ by Ray Briant
2人でよく行ったジャズのライブハウスで聴いたレイ・ブライアントのピアノソロライブ。以来、彼のファンです。

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『you’ve got a friend』
~TAPESTRY~ by Carol King
2人で行った南の島で現地の子供たちが楽しそうに唄っていた曲です。

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『over the rainbow』
~over the rainbow~ by Jimmy Scott
彼女も好きだった曲。
葬儀でも流させていただきました。

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『a smile like yours』 by Natalie Cole
彼女の思い出のアルバムを作った時、タイトルに使わせてもらった曲。

最後までボクを気遣って笑顔を絶やさないでいてくれた彼女には感謝、また感謝です。


Q5バトンをお渡しする5名様
出遅れてしまい、お渡しする先がダブってしまいそうなので、勝手に「ミュージック・バトンの記事を読ませていただいた方」ということでご紹介したいと思います。
☆グロリアさん☆
いつも刺激的な切り口で、ボクを含めた読者を楽しませてくださってる方です。
☆100_shikiさん☆
いつも新鮮な情報を仕入れさせてもらってます。
☆samurai-kyousukeさん☆
同じ日に『スター・ウォーズ エピソードⅢ』の先々行オールナイトを観た仲(?)です。
☆艦長さん☆
甘いものとシルクロードが大好きな方です。
☆la-pandaさん☆
“ヤングママ”の視点が新鮮で、いつも楽しませていただいてます。
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by kiyotayoki | 2005-06-27 09:35 | 閑話休題

『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』(2005 米)

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原題:『STAR WARS:EPISODEⅢ
Revenge of the Sith』
監督・脚本:ジョージ・ルーカス
音楽:ジョン・ウィリアムズ
出演:ユアン・マクレガー
    ナタリー・ポートマン
    ヘイデン・クリステンセン
    クリストファー・リー
    サミュエル・L・ジャクソン
    フランク・オズ
    イアン・マクディアミッド

先々行オールナイトで観てきました。
第1作目が公開されたのが1977年。
四半世紀以上に渡る希有壮大な物語の完結編ということで、やはり感慨はひとしおでした。
内容については、なにしろまだ正式公開されているわけではないし、書くのは控えたいと思いますが、テーマ曲が流れ始めた途端に拍手がわき起こったのは劇場に集まったファンの期待の表れだったんでしょうね。

終わった後も拍手でしたが、拍手の数はオープニングよりも少なかったような。
その理由は、期待が大きすぎたせいなのか、それとも感動して拍手するのを忘れたせいなのか・・・。その判断は観ていただくしかありません。

個人的には、
May the Force be with You
この言葉がまた聞けただけでも大満足でした。
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by kiyotayoki | 2005-06-26 11:00 | 映画(さ行)

『シンシナティ・キッド』(1965 米)

原題:『THE CINCINNATI KID』 (103分)
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監督:ノーマン・ジュイソン
原作:リチャード・ジェサップ
脚本:リング・ラードナー・Jr他  
音楽:ラロ・シフリン
テーマ曲:レイ・チャールズ  
出演:スティーヴ・マックイーン
    エドワード・G・ロビンソン
    アン・マーグレット
    チューズデイ・ウェルド
    カール・マルデン
    リップ・トーン

samurai-kyousukeさんのブログサイトで拝見して以来、「久しぶりに見てみたいなぁ」とずっと思っていた作品です。『Ray』を書いててこの映画の主題歌を思い出したもので無性に見たくなって、思わずレンタルしちゃいました。

この映画を知ったきっかけは、姉貴所蔵のEPレコード。
当時の姉貴はランドセルを玄関に放っぽり出すと即、映画館へすっ飛んで行くほどの映画大好き少女で、見た映画のレコードもかなりの数保有してたんですね。その1枚がレイ・チャールズが歌うこの映画のテーマ曲だったのです。いゃあ懐かしい。
というわけで、映画自体は見ていないのにすご~く愛着のある作品になっちゃった(そういう作品が沢山あります)。
映画はずいぶん後になって見たんですが、初めて見てるのにテーマ音楽が流れるたびに懐かしさがこみ上げてきたのを覚えています。不思議なもんです。
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ポール・ニューマン主演の『ハスラー』はビリヤードの名手でしたが、この映画でスティーヴ・マックイーンが演じるのはニューオリンズ界隈では敵なしというスタッド・ポーカーの若き手練れエリック。
通称シンシナティ・キッド。
彼の夢は全米ナンバー1の賭博師“ザ・マン”になること。それには30年この世界に君臨するランシー・ハワード(E・G・ロビンソン)を負かす必要がありました。
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その千載一遇のチャンスがやってきます。ハワードがニューオリンズにやってきたのです。
キッドは友人でディーラーのシューター(K・マルデン、93歳でまだ健在!)に頼み込んで真剣勝負を挑みます。ところが、そこに街の大物スレード(R・トーン)が割り込んできて話は少々厄介な事に。
スレードはハワードにポーカーで大負けした上、「金はギャンブル哲学を悟るための手段にしかすぎない」と説教まで食らってしまっていたので恨み骨髄だったのです。
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スレードは2人のどちらが勝つかの賭けに大金をつぎ込んだ上で、「キッドが勝てるように、こっそりいいカードを回してやれ」とディーラーのシューターに命じます。
キッドは、そんな裏取引があるとも知らず大勝負に臨むことになるのですが・・・・。

この勝負、キッドは圧倒的に有利な立場にあります。
カードを配るディーラーがキッドの味方である上に、プレイをする場所がキッドの地元であることも大きい。心理学でも「ホームグラウンド効果」といって、慣れた地元では不慣れな土地よりずっと能力を発揮しやすいのです。しかも、周囲の人々もキッドを応援している。いくら老練な“ザ・マン”でも勝ち目はなさそうに見えます(見る側にそう思わせてしまうところがこの映画の弱いところかも。主人公に感情移入しにくくなっちゃうから)。
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けれど、それだけに“慢心”や“隙”が生まれやすい、ともいえます。
クリスチャン(C・ウェルド)という恋人がいながら、シューターの妻メルバ(A・マーグレット)の色香に負けてベッドを共にしてしまったのはキッドの心に隙があったせいなのでしょう。
いやぁそれにしても、当時23歳だったアン・マーグレットの色っぽいこと。
このメルバという自己チュウな女性の性格がもろに表現されたシーンがありました。彼女がジグソーパズルをやってるシーンなんですが、メルバったら合ったピースを探すのが面倒なものだから、ハサミでピースを切ったり削ったりして無理矢理はめこんじゃう!彼女の生き方がすべてそこに表れてるって感じ。すごく印象的なシーンでございました。

ま、しかしこの作品、アクションスターと思われていたスティーヴ・マックイーンの新たな魅力を開拓した記念すべき作品であることは確かです。マックイーンはこの翌年、もっと内容のシビアな『砲艦サンパブロ』に出演して、その演技力を見せつけてくれることになりますから。
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by kiyotayoki | 2005-06-24 17:37 | 映画(さ行)

『名探偵モンク2』(2003 米)

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原題:『MONK2』
監督:ディーン・パリソット他
脚本:アンディ・ブレックマン他
出演:トニー・シャルーブ
    ビティ・シュラム
    テッド・レビン
    ジェイソン・グレイ・スタンフォード
    スタンリー・カメル

最近の連続TVドラマでは最もよく見ているのがこの『名探偵モンク2』です。
今、BSでやってるのは2シーズン目(あちらでは今秋4シーズン目に入るらしい。ってことは人気シリーズなんでしょうね)。
お話の主人公エイドリアン・モンクは、サンフランシスコ市警の元刑事。数年前に妻を殺害され、その事件が迷宮入りになって以来、心を病んでしまい(元々、かなり神経質な男だったみたいだけど)強迫観念にとらわれるようになってしまった男。
きれいになったとわかっているのに手が痛くなるくらい何度も石けんで洗ったり、何度も何度も戸締まりを確認してしまう。とにかく細かいことが気になって正常な生活が営めない・・・。以前は強迫神経症と呼ばれていましたが、今は「強迫性障害」と診断されるみたいですね。
映画でこの「強迫性障害」男を見事に演じた人といえば、『恋愛小説家』(1997)のジャック・ニコルソンがいますね。
そんなわけで現在、モンクは休職中。
でも犯罪事件の解決能力は超一流なため、犯罪コンサルタントとして元上司のリーランド警部から依頼を受けては助手兼看護師のシャローナと共に犯行現場に駆けつけるという日々を送っています。
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変人ではあるけれど愛すべき男でもあるエイドリアン・モンクをコミカルに演じているのがトニー・シャルーブ。レバノン系のアメリカ人で、『メン・イン・ブラック』ではトミー・リー・ジョーンズに頭を吹き飛ばされる雑貨屋のエイリアンを演じていましたね。その他、『普通じゃない』や『ギャラクシー・クエスト』、『ポーリー』など脇役で重宝されてきた人。その苦労の甲斐あって、この作品で一気にブレイクした感じです(なんて思ってるのは、この番組のファンだけ?)。
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2シーズン目ということもあり、共演陣との息もピッタリ。
モンクは強迫観念に苛まれつつも、誰も気づかない些細な事実に目をつけ、緻密に論理を組み立てて犯人像を探し当てていきます。探偵モノですから、その名推理ぶりも見どころの一つじゃあるんですが、このドラマの魅力はなんといってもモンクの愛すべき変人ぶりですね、やっぱり。
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by kiyotayoki | 2005-06-23 18:13 | TV

『Ray/レイ』(2004 米)

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原題:『Ray』(152分)
監督:テイラー・ハックフォード
脚本:ジェームズ・L・ホワイト
音楽:レイ・チャールズ
    クレイグ・アームストロング
出演:ジェイミー・フォックス
    ケリー・ワシントン
    クリフトン・パウエル
    ハリー・レノックス
    リチャード・シフ
    シャロン・ウォーレン

ソウルの神様といわれたレイ・チャールズが亡くなったのは去年(2004年)の6月10日。その命日に合わせてこの記事もアップしようと思っていたのに、随分と遅れてしまいました。

ヒトがひとつのことに集中できる時間は90分が限界だといわれています。大学等の授業が90分なのも、映画が1時間半前後で作られているのも私たちの集中力を考えてのことでしょう。
ところがこの映画は2時間半!集中力が途切れて当然の長さ。だから、初めは心配してたんです。居眠りしないだろうかって。
でもそれは杞憂でした。2時間半、飽きずに見られたのは久しぶりだったかも。それだけストーリーとこの自伝映画の主人公を演じたジェイミー・フォックスに魅せられたということでしょう。
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レイ・チャールズというミュージシャンは子供の頃から馴染みがありました。
『アンディ・ウィリアムズ・ショー』なんかによくゲスト出演していたし、『シンシナティ・キッド』や『夜の大捜査線』の主題歌でその歌声にはハマっていました。『ブルース・ブラザース』じゃ映画に出演してノリノリの曲を披露してくれましたし。
なのにこの映画を見て、レイ・チャールズ本人のことはまったくといっていいほど知らなかったんだってことに気づかされた感じです。
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まず驚かされたのは、視力を失った人の必携品である“杖”を彼は持つことがなかったという事実。もともと素晴らしい聴力の持ち主だったんでしょうけど、7歳で視力を失ってからは母(彼が15歳の時に他界)の愛情あふれる叱咤激励で彼は“耳で見る”力を身につけたようなのです。
彼はその類い希な聴力でピアノをマスターし、18歳の時、ジョージア州の貧しい村を出ます。ピアノマンとして身を立てる決心をして。
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物語は、世に出た彼のミュージシャンとしての軌跡を追いながら、幼少時代にトラウマになった事件を時に挿入しつつ進んでいきます。
それにしてもスゴいのは、ジェイミー・フォックスのなりきりぶり。ピアノを弾いてる姿なんかはもうレイ・チャールズが乗りうつっちゃってる。ピアノもちゃんと弾いてる風。それもそのはず、ジェイミーって子供の時からピアノを習ってたんですってね。しかも、この映画のためにレイ直々の指導を受けたといいます。
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一時期、「いとしのエリー」までカバーしちゃうレイ・チャールズにちょっと“?”を感じたことがありましたが、この映画を見て反省させられました。
彼にとっては、“ソウル(魂)”を感じられる音楽ならば、ジャズであろうがゴスペルであろうがR&Bであろうがカントリーであろうが、日本人が作った歌であろうが関係なかったんですね。それが彼の追い求めたソウル・ミュージックだったんでしょう。
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彼の最後の歌声を聴いてみたくてラストアルバム、買ってみました。
さすがに声に張りがなく、すべてがデュエット曲で相方に助けてもらってる感じですが、相方を務めた名だたるミュージシャンたちのレイへの愛が溢れていてジィーンとくるアルバムに仕上がっています。
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by kiyotayoki | 2005-06-21 12:40 | 映画(ら行)

『ガラスの部屋』(1969 伊)

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原題:『PLAGIO』(88分)
監督・脚本:セルジオ・カポーニャ
歌:ペピーノ・ガリアルディ
出演:レイモンド・ラヴロック
    ミタ・メディチ
    アラン・ヌーリー

ファンの方には「今ごろ知ったの?」って言われそうですが、
ピン芸人ヒロシのバックで流れている曲は、この映画の主題歌だったとです。
『Che Vuole questa musica stasera(今夜この曲は何をしたいというのだろう)』という曲名で、唄っているのはペピーノ・ガリアルディだとか。
聞いたことある曲だなあとは思っていましたが、レイモンド・ラヴロック主演の映画の主題歌だったとはね~。
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レイモンド・ラヴロック・・・・まあ、なんて懐かしい響きでしょ。当時は『個人教授』のルノー・ベルレーや『ベニスに死す』のビョルン・アンドレセン、あと『地獄に堕ちた勇者ども』のヘルムート・バーガーなんかと共に、一世を風靡した美男俳優で、女子高生なんかがキャーキャーいってたイケメン君でした。
ご存じない方のために写真を見つけようとしたんですが、この映画のひとコマしかありませんでした。検索しても当たりがないってことは、よっぽど今の人には知られていない存在ってことか。ちなみに、レイモンド(のちにはレイとも呼ばれていましたが)は手前の男性。
お元気ならば、今や熟年世代(55歳)。当時の面影はもうないんでしょうね。美しさはうつろいやすいものですから。歳月はほんとに残酷極まりなかとです。

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by kiyotayoki | 2005-06-20 13:47 | 映画(か行)

『モダン・タイムス』(1936 米)

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原題:『MODERN TIMES』(87分)
監督・脚本・音楽:チャールズ・チャップリン
出演:チャールズ・チャップリン
    ポーレット・ゴダード

最近、スポーツジムでよく耳にする曲があります。その曲というのが、この映画の中でチャップリンが歌う『ティティナ』。でも原曲そのままというのではなく、ラップ調にアレンジされてる。誰が唄ってるんだろうと思っていたら、トヨタのCM(ニューイスト)でも同じ曲を耳にしたので気になって調べてみました。

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唄っているのはJ-Fiveという22歳のアメリカ人。でも、デビューは父親の関係でフランスだったそうな。
この曲は彼のアルバム『Modern Times』に収められていて、ラップの部分は彼が、歌の部分はチャップリンの声をそのまま使っているようです。
ビデオクリップを見てみたら、チャップリンが『ティティナ』を唄っているシーンも使われておりました。J-Fiveが唄い踊るシーンにはチャップリンの孫娘のドロレス・チャップリンも参加しているんだとか。

映画のほうは、チャップリンが彼のトレードマークである山高帽にドタ靴にステッキという姿で出た最後の作品。公開された1938年にはもうトーキーが一般的になっていましたが、無声映画へのこだわりからか、『ティティナ』を唄う時以外は一切セリフなし。それだけに、チャップリンの声と歌が唯一聴けるこの場面は一層印象に残る名シーンとなったんでしょう(心理学でいう「新奇効果」)。
その後、トーキーへうつると同時に、チャップリンは古いスタイルを潔く封印してしまうんですね。
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by kiyotayoki | 2005-06-17 14:20 | 映画(ま行)

『12人の優しい日本人』(1991 日)

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(116分)
監督:中原 俊
脚本:三谷幸喜と東京サンシャインボーイズ
出演:塩見三省(1号)   梶原 善(7号)
    相馬一之(2号)   山下容莉子(8号)         
    上田耕一(3号) 松村克己(9号)
    二瓶鮫一(4号)   林美智子(10号)
    中村まり子(5号)  豊川悦司(11号)
    大河内浩(6号)   加藤善博(12号) 
   
マイケル・ジャクソン裁判は完全無罪で決着がついたようです。
無罪になった大きな要因は、検察側が提出した証拠が曖昧だったこともありますが、それより原告母親の心証が陪審員たちにはすこぶる悪かったためといわれています。心証が決め手となるところが陪審員制度ならではって感じ。
陪審員に原告母親と同じ白人女性が数多く選ばれたのも、マイケル側の弁護士の戦略だったと思われます。女性は同性には厳しいですからね。特に“ゴネ得”をしそうな相手には。
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今回、取り上げたのは、その陪審員制度を真正面から取り上げた日本映画です。もちろん日本は陪審員制度をとっていないので、“もしも日本に陪審員制度があったら”という設定で作られています。陪審員制度を題材にした名作『十二人の怒れる男』(1957 米)のパロディともいえそうな作品ですが、12人の陪審員それぞれがいかにもっていう日本人気質を爆裂させてくれるのでニヤニヤくすくす笑いながらも、このテーマについていろいろと考えさせてくれます。

12人が審判を下すのは、元夫の殺人容疑で逮捕された女性の裁判。
被告女性は5歳の子持ちで、まだ21歳。しかも美人ということで心証が良く、同情票が集まって、いきなり全員無罪で意見が一致。あっという間に“一件落着”になりかけます(「美人は得する」という心理データは数多くあります。もちろん「損」というデータもありますが^^;)。
それに異議を唱えたのが審判員2号。
「こんなに簡単に決めちゃっていいんですか。もっと話し合いましょう」
その熱意に負けて、他の11人は渋々また席に戻ることになるんですが、みんな戻ったことに後悔したことでしょうね。その後、議論は白熱。女性被告の行動に疑問が出てきて、今度は逆に有罪に票を投じる人が増え始めます。そして、ついには1人を除いた全員が「有罪」と断じるまでに。その間の12人12様の心の移ろいを見るのが楽しいとうか興味深いというか。脚本の三谷幸喜の腕の見せどころになっています。
後半は、それまで存在感を消していた豊川悦司扮する11号の独壇場になって、また議論が白熱してくるので、場面転換がほとんどないにもかかわらず飽きることがありません。

『笑の大学』で初めて三谷映画の面白さに開眼した人には是非おすすめしたい1本です。

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by kiyotayoki | 2005-06-15 12:48 | 映画(さ行)