映画の心理プロファイル

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続・俳優そっくり犬  その9

このところ、連続して「続・俳優そっくり犬」の記事を更新しております。
映画の記事を書くことから逃避したがっているのかも(^^;

ただ、今回フィーチャーする方は、このシリーズにはまさにぴったりの俳優さんでして。
つまり、典型的な犬顔ということ。
で、忘れないうちに記事にしておこうと思ったのでした(^~^ゞ

でもって、このシリーズにぴったりな俳優さんとは・・・

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そう、この方、デヴィッド・カルーソ
『CSI:マイアミ』シリーズのホレイショ・ケインでお馴染みの方です。

ニューヨーク市警の刑事ジョン・ケリーに扮した『NYPDブルー』
も好きなTVシリーズでした。

映画では、ニコラス・ケイジを向こうに回して主役を張った
『死の接吻』(1995)という作品もある。

一見すると、情けない顔なんだけど、小さめの目の奥には不屈の闘志がメラメラ。
かなり好きな俳優さんです。
それだけに、これからお見せするワンちゃんの写真とのカップリングは
なんともしのびないのではありますが、
直感的に似てるって思ってしまったものですから(^~^;

カルーソ似犬、嗚呼・・・
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by kiyotayoki | 2008-10-31 12:25 | 続・俳優そっくり犬

続・俳優そっくり犬  その8

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吉岡秀隆くんというと、
最近だと、『オールウェイズ 三丁目の夕日』の
“らしい演技”が印象に残っているけれど、
個人的にはやっぱりTVの『北の国から』や『男はつらいよ』シリーズに子役で出ていた頃の印象のほうが強いかな。

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ポチャ、ポヤンとした、どっちかというと『シックスセンス』のハーレイ・ジョエル・オスメントくんみたいな地味で内向的なイメージの男の子だったけど、
子役から大人の俳優への切り替えに失敗したオスメントくんと比べると、吉岡くんは立派な俳優に成長したんだからエライかも♪

あ、吉岡くんなんて書いちゃったけど、もう38歳なんだね、彼も。

今回は、そんなポチャ、ポヤンとした吉岡くん似のワンちゃんです。

ぽちゃぽやん犬
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by kiyotayoki | 2008-10-29 18:39 | 続・俳優そっくり犬

続・俳優そっくり犬  その7

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古典的な名作映画と呼ばれる作品って、
恥ずかしながら未見のものがたくさんありまして・・・

ジャン・ギャバンの出世作、
『望郷 ペペ・ル・モコ』(1937)
もその1本。

子どもの頃、淀長さんの洋画劇場あたりで
部分的に見た気はするんだけど・・・。
記憶が曖昧なのは、その頃のボクに『望郷』のジャン・ギャバンの魅力は理解できなかったせいなんだろうな、たぶん(^^ゞ。
そんなかすかな記憶か、映画雑誌で見た写真や記事の記憶か、
そこんとこがあやふやだけど、
物語のラストで、ジャン・ギャバン扮するペペ・ル・モコが鉄格子越しに、船で去りゆく女性(ギャビー)の名を叫ぶシーンだけはなんとなく印象に残ってる。

今回のそっくり犬は、そのシーンのジャン・ギャバンに似た哀愁犬です。

ペペ・ル・モコ似犬
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by kiyotayoki | 2008-10-26 13:56 | 続・俳優そっくり犬

Comme D’habitude

いつだったか、「われよりほかに」のるぶさんが、
長谷川きよしさんの新しいアルバムのことを取り上げていらっしゃった。
アルバムの中には、「Comme D’habitude」という曲が入っているということも。

「Comme D’habitude」は、あの「マイ・ウェイ」のオリジナル曲だということは聞いたことがあった。
けど、それがどんな歌詞で、誰が歌っていたのかはまったく知らなかった。

すぐに調べようと思っていたのに、いつの間にか日が過ぎてしまった。
それをやっとさっき思い出したのでした。

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「Comme D’habitude(コム・ダピチュード)」は、クロード・フランソワという人が1967年に作った歌だったんだね。
知らなかったけど、この方、フランス人なら知らない人はいないという60~70年代を代表するポップシンガーなんだとか(その頃の人で知ってるフランス人男性ポップシンガーといったらミシェル・ポルナレフぐらいだものなぁ^^;)。
1978年、39歳で自宅のバスルームで感電死するという悲劇的な最期をとげたこともあり、ある意味伝説的な存在となっている歌手だという。
若くして死んだこともあるけど、フランスじゃプレスリーみたいな存在だったらしい。
フランク・シナトラのものだと思っていた「My Way」は、この曲を聴いて感動したポール・アンカが詩をつけて1969年にシナトラにプレゼントしたものだったんだね。

「マイウェイ」のほうは、シナトラが歌うことを想定してか、
男性的雄大さで人生をめちゃポジティブに歌い上げる歌詞になっているけど、
さて、「Comme D’habitude」のほうはというと・・・



僕は起きて、君を起こそうとする
でも君は目覚めない いつものように
僕はシーツを君にかけなおす
君が風邪を引きはしないかと心配になる
いつものように
僕の手が君の髪の毛を愛撫する
ほとんど無意識のうちに
いつものように
君は寝返って僕に背を向ける
いつものように

それから僕は急いで服を着る
僕は寝室を出て行く いつものように
たった一人でコーヒーを飲む
また遅刻しそうだ いつものように
音も立てずに家を出て行く
空は灰色だ いつものように
寒い、僕は襟を立てる
いつものように

それから一日中
それらしく振舞うのさ いつものように
微笑むつもりだよ そうさ いつものように
笑いさえ するつもりだ いつものように
そうして僕は日々を生きている
そうさ、いつものように

それから一日が終わり
僕は帰るだろう いつものように
君は、君は出かけていていないだろう
そしてまだ帰ってこない いつものように
たった一人で僕は眠る
大きな冷たいベッドで いつものように
そして流す涙を
僕は誰にも見られないようにする
いつものように

いつものことなんだ、夜までも
僕は、それらしく振舞うのさ いつものように
君は帰ってくるだろう、そうさ いつものように
僕は君を待っている いつものように
君は僕に微笑むだろう
そうさ、いつものように

そう、いつものように
それらしく振舞って
いつものように最後は愛し合って
いつものように抱き合うんだろうな
そうさ、いつものように


・・・・と、こんな感じで、「Comme D’habitude(いつものように)」が繰り返される歌だ。

自分の人生を振り返って力強く肯定しまくる「マイウェイ」とは、まるで違う。
グチだらけだし、言い訳がましいところもあるし(^^;。
主人公を女にしたら、日本の演歌になっちゃうところだ。

歌詞に出てくる男は、仮面をつけて暮らしているのかな。
男は昼勤、女は夜勤の仕事についているらしく、生活の時間もすれ違いが多いようだ。
とはいっても、そんな関係にそれほど不満は感じていないようにも思える。
少なくとも、現状を積極的に変えようとは思っていないようだ。
歌声と一緒に聴くと、余計にそう思える。
いつものように訪れる時間が愛おしい・・・、そんな感じ。

「キミは変わらなくていいよ。キミはキミのままでいてくれていい。
ボクも変わらないし、変えられないから・・・」
そんなふうに言っているようにも聞こえる歌だ。
まさに個人主義の国の人が作った歌って感じじゃありません?

こんな「Comme D’habitude」も見つけた♪
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by kiyotayoki | 2008-10-24 17:51 | 備忘録

映画とワイン

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友人からワインが送られてきた。

友人の会社は、年に一度、ワインのアートラベルの展示会をやっていて、
(今回はパリの某美術館の庭で開催、好評を博したそうだ)
その度に、提携したフランスの酒造メーカーのワインを送ってくれる。
なんともありがたいことです。

そんな時、丁度いいタイミングで、ワインが印象に残る映画を2本観た。
仕事がらみの鑑賞で、どちらも再見だったけれど、
良い作品は何度観ても飽きませんね、やっぱり(^~^。

観たのは、ディズニー&ピクサーのアニメ『レミーのおいしいレストラン』と、
特にアラフォー世代に共感を呼びそうな『サイドウェイ』の2本。


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この方をご存じでしょうか。
『レミーのおいしいレストラン』に登場する超辛口評論家・イーゴ氏。
レストラン関係者を思いっ切り震え上がらせていたイーゴ氏だったけれど、
氏がリングイニの店でどんなワインを注文したのか、映画館では聞き逃したので、
今回は聞き耳を立てて鑑賞した。

驚いた。イーゴ氏は47年物のシュヴァル・ブランを注文していたんだね。
まず驚いたのは、その年のシュヴァル・ブランが伝説のワインと呼ばれていて、状態のいいやつは今の日本じゃ1本200~300万(!)もするってこと。
アニメとはいえ、そんなワインを注文するなんて、イーゴさん、やっぱりただ者じゃありません。
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でも驚いたのは、それだけじゃなかった。
一緒にみた『サイドウェイ』にもこのワインが登場していたのです。
主人公のバツイチ中年男マイルスが、別れた妻と結婚10周年を祝って飲むはずだったワインがシュヴァル・ブランだったのでした。こちらは61年物。
このヴィンテージもマニア垂涎のものらしい。

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うーむ、シュヴァル・ブランって、ワイン通、特にボルドーワイン好きにとっては格別のブランドなんだね♪

自宅で飲むワインといえば千円以下ってのが当たり前になっている今日この頃ですが、
そんなボクでもバブルの頃はいっぱしのワイン通を気取って、ワインの試飲会なんかにも足繁く通ったものでありました(^^ゞ。
ラトゥール、ラフィット、マルゴーといった5大シャトーのボルドーワインも時々は口にしたことがあったっけか(遠い目)。
けど、シュヴァル・ブランを味わった記憶は・・・どこを探してもないなぁ(^^;。

あわてて調べてみたところによると、
シャトー・シュヴァル・ブラン(Cheval Blanc:白い馬)は、サンテミリオン地区にあるんだね。
で、他のワインとの際立った違いは、メルローよりもカベルネ・フランを多めに使っているという点。
「ボルドーで最も深遠なワイン」と評されているそうで、ボルドー8大シャトー(5大シャトー+ペトリュス、オーゾンヌ、シュバルブラン)のひとつに数えられているんだそうな。
あああ、味わってみたい。
けど、敷居が高すぎるなぁ・・・ ( ̄o ̄ i)。


でも、捨てる神あれば拾う神あり???
こんな記事を見つけた。
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安物のワインを、たった30分でヴィンテージワインに変える機械
安ワインのことをplonkっていうんだね、知らなかった。

これを使えば、安物のワインを何年間も寝かせたヴィンテージワインのような味に変えることができるんだとか。
700円のワインもこれを使えば7万円のヴィンテージワインになるのかな。
ただ、この「Ultrasonic Wine Ager」、発明されたばかりで、まだ一般に流通はしていないようだ。

しかし、この機械自体が、お値段、高級ワイン何本分かしそうじゃない?(^^;。
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by kiyotayoki | 2008-10-23 16:19 | 備忘録

続・俳優そっくり犬  その6

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今回は、俳優ではありませんが、
お顔を見ただけで、あっ、これ探すの簡単と思ってしまった方です(^^ゞ。

ハマのおじさん、こと横浜ベイスターズの工藤公康選手(45歳)。
童顔のせいか、45歳には見えないですよね。

今年はケガに泣かされた感じでしたが、
さて、来年もおじさんの希望の星として頑張ってくださるんでしょうか。

工藤選手のそっくり犬
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by kiyotayoki | 2008-10-21 13:43 | 続・俳優そっくり犬

『クワイエットルームにようこそ』(2007 日)

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監督・原作・脚本:松尾スズキ
主題歌:LOVES『Naked Me』
出演:内田有紀
    宮藤官九郎
    蒼井 優
    りょう
    平岩 紙
    大竹しのぶ

予告編の印象が強かったので、軽いノリのコメディ映画なのかなと思っていたら、案外、ホネのある作品だった。

冒頭に大きな謎をどーんと提示して、そこから始まる迷路に主人公と観客を誘い込んで、惑わせ驚かせながら少しずつ謎を解く鍵を拾わせていく構成はまさにサスペンス映画の手法だ。
それだけに、見始めたら目が離せなくなる映画ではありました。

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フリーライターの佐倉明日香(内田有紀)は、ある日目覚めると、見たことのない白い部屋でベッドに縛りつけられている自分に気づく。そこは、精神科の女子閉鎖病棟の中にある通称クワイエットルームと呼ばれる保護室だった。
なぜ私はこんなところに?どうして縛られてるの?自分ではそれが思い出せない。
これが大きな謎。

「ど」がつくほどクールな看護士(りょう)の説明で、自分が薬とアルコールのオーバードーズ(過剰摂取)で昏睡状態となり、ここに運ばれて来たことは判明する。
それでも、なぜ拘束までされているのかがわからない。
どうやら、自殺の危険性があると判断されたようなのだが、自殺なんてこれっぽっちも考えたことがないと思っている明日香にはどうにも合点がいかない。

なんとか拘束生活からは解放された明日香だったけれど、精神科の閉鎖病棟だけに周りにいるのは精神面に難しい問題を抱えた患者たちばかり。
洋画ファンなら、ここで名作『カッコーの巣の上で』(1975)や『17才のカルテ』(1999)を思い浮かべた人も多いことだろう。

ボタンの掛け違いは、明日香が自分は正常だと思っていたこと。
ところがどうもそうじゃなかったことが、患者や看護士、そして同棲中だった鉄雄
(宮藤官九郎)との会話の中から明らかにされていく。
その事実が、あちこちに散りばめられたスラップスティックなギャグに
ナハハと笑っているうちに突きつけられるのがちょっと怖い(っていうか、この監督の手練れなところかな)。

そして、そもそも正常って?異常って?その境目ってあるの?
そんな素朴な疑問が次々にわいてくる映画でもありました。
一応、正常な人間の部類に入る放送作家の鉄雄やその弟子(妻夫木聡)のほうがよっぽど壊れてる感じがするし(^^;。
心の闇となんとか折り合いをつけながら、自分の属する社会にしがみついていられる間は“正常”と認定してもらえるのかなぁ。

主役の内田有紀の体当たりの演技は、思いの外よかった。
摂食障害の女性を演じた蒼井優、ほのぼのナース山岸役の平岩紙、
過食症の中年女役の大竹しのぶといった面々もその個性が光ってた。

そんな中、セリフらしいセリフもないのに何気に目立っていたのが、
ホンモノ(!?)な感じのする箕輪はるかでありました(^^ゞ。

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by kiyotayoki | 2008-10-19 10:47 | 映画(か行)

島バナナ

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会うたび毎に、珍しい果物をお土産に持ってきてくれる友人が、
また珍品を携えてやってきてくれた。
これ、『島バナナ』というんだそうです。

なぜ「島」かというと、きっと沖縄本島や石垣島で作られているからなんでありましょう。
島バナナは台風などの突風に弱いらしく、栽培が難しい果物らしい。
そのせいもあって、とても貴重(値段も高い)で、出回る量も限られているって話。だからだろうね、聞いたことなかったもの。

大きさは、普通のバナナとモンキーバナナの中間くらいかな。
なのに1本で、200~300円はするみたい!うひゃ。


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出荷されるときは全体が緑がかっているらしい。
それが黄色く色づくのをグッとこらえて待ち、更に黒模様(シュガースポット)が出てくるまで我慢すること約10日。で、やっと食べごろになるんだとか。

もらったときは、もう黄色く、しかもシュガースポットも出始めていたので、翌朝、1本食べてみた。
まず驚いたのは皮の薄さ。小ぶりでも、太さはそれなりにある。
食感は、もっとワイルドなのかと思ったら、柔らかくて、クリーミィ。甘みも上品なものだった。
う~ん、これなら毎朝食べたくなっちゃうけど、お値段がね(^^;。
これでバナナダイエットをした日にゃ、お財布は確実にヤセせるな。

ご馳走様でした♪
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by kiyotayoki | 2008-10-16 09:52 | 美味

ジョン・エヴァレット・ミレイ展


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渋谷のザ・ミュージアムで公開中のジョン・エヴァレット・ミレイ展、
結局見逃しちゃうのかなぁと思っていたけれど、なんとか一昨日鑑賞できた。

連休中だったせいか、公開から1ヶ月半も経つのに、館内は超満員。
目玉の『オフィーリア』にも、人垣の隙間からやっとこさお目にかかれた。

夏目漱石がロンドン留学中にこの作品に出会って、深い感銘を受けたって話は有名。
最近では、あの宮崎駿監督も『崖の上のポニョ』の着想を得に、
わざわざロンドンに足を運んでこの絵を見たということが芸術関係の雑誌に紹介されていた。

若い頃のミレイは、身長182㎝で体重は57㎏しかなかったというから、かなりのやせっぽち。
『オフィーリア』は、そんなミレイが22歳のとき、1500時間以上費やして描いた作品。
モデルとなった女性(エリザベス・エレナ・シダル)は4ヶ月もの間、
毎日水をはったバスタブの中に入ってポーズをとり続けたという。
どんな女性だったんだろ。この絵のような儚げな美しさの持ち主だったんだろうか・・・。

ミレイって22歳の若さでこんな絵を描いたんだね。
ま、しかし、まさに生を謳歌している22歳だからこそ、
ひとりの女性の死をこんなにも美しく、夢幻的に描けたのかもしれないな。

会場内には、
ロンドンのテイト・ギャラリーや、ジェフロイ・リチャード・エヴァレット・ミレイ・コレクション
などから集められたミレイの作品が75点。結構、充実しておりました。

面白いなと思ったのは、絵のタイトル。
「脚は壁に付いていなければならない」
なんてヘンテコなタイトルがあるかと思えば、
「ああ、かようにも甘く、長く楽しい夢は、無惨に破られるべきもの」
「月、まさにのぼりぬ、されどいまだ夜ならず」
といった、トマス・ムーアやバイロンの作品の一節から拾ったものもあったりして。

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それよりなにより印象に残ったのは、
やはりビスクドールのような面ざしの女性や少女像の数々かな。

自分の娘たちをモデルにした作品も多数あったけれど、
基本、瞳の大きな美少女好きだったんだろうな、ミレイさんって(^~^。
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by kiyotayoki | 2008-10-15 10:08 | ART

『破獄』(1985 緒形拳主演)


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NHK・BS2で、緒形拳さんが主演した『破獄』(85年放送)を観た。
戦前から戦後にかけ無期懲役で服役し、4度も監獄から脱走した実在の囚人の半生を描いたTVドラマ。

共演が、親友として緒形さんの最後を看取った津川雅彦さんということもあって、1時間半、画面に惹きつけられてしまった。
TVという制約の中、1時間半という枠内で主人公の半生を描くわけで、もちろん映画のような濃密さは望むべくもないけれど、一方で、脱獄への執念にポイントが集約されている分、見応えは十分ある作品に仕上がっていた。

脱獄をテーマにした映画は、ジャンルとして成立するくらい沢山あるし、名作も多い。
だけど、考えてみるとそれは洋画ばかりで、邦画では思いつかない。
それはやっぱり日本人の従順で淡泊な国民性のせいかもなァ・・・と漠然と思っていた。
何が何でも脱獄するという執念というか執着心が、日本人には欠けているような気がしたからだ。

ところがなんの、こんなにも脱獄に執着する男が日本にもいたんだね。
主人公・佐久間清太郎が実行した脱獄は計4回。
昭和11年青森刑務所脱獄。昭和17年秋田刑務所脱獄。
昭和19年網走刑務所脱獄。昭和23年札幌刑務所脱獄。
戦前、戦中、戦後に渡って計4回も成功してる!

津川雅彦演じる看守・鈴江圭三郎との出会いは、最初に入所した青森刑務所から始まる。
佐久間は、入所したその日から問題を起こし、看守の鈴江とぶつかる。
そして、その日から佐久間と鈴江の長い戦いの日々か始まるのだけれど・・・。


「禁止ほど好奇心をひきおすものはない。
 これはいわばことさら違背(命令や約束事にそむくこと)を挑発する
 最も確かな方法である」

これは、C・G・ユングの言葉。
人間の心の奥底には『トリックスター』という天の邪鬼が潜んでいて、
「見ちゃダメ、しちゃダメ、触っちゃダメ」と禁止されればされるほど、反発心と好奇心がむくむくと頭をもたげてくる。
この佐久間という男は、刑務所に監禁され自由を奪われることによって、自分の中の『トリックスター』が全開になっちゃったのかもしれないね。
脱獄によってその欲求が満たされると安心するので、無防備になって案外簡単に捕まってしまう。
で、また脱獄を繰り返すことになっちゃう。

それにしても驚いたのは、緒形拳さんの肉体だ。
1985年の作品だから、緒形さんは47、8歳の頃だ。
50間近といえば、体に贅肉がついていて当たり前。
なのに、緒形さんの肉体には無駄な肉のかけらもついていないように見えるのだ。
昭和10年代といえば、不況続きでかなりの国民が飢えていた時代。
東北の寒村で生まれ育った主人公に贅肉がついていては困るんだけど、
緒形さんに限ってはその心配はまるでなし。
体質的にあまり太らない方なのかもしれないけれど、たとえTVでもコンディション作りに手を抜かない、
そのプロ魂にまたまた感服してしまったのでした。


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原作は、吉村昭さんの同名小説。
これ、読んでみたいなぁ。
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by kiyotayoki | 2008-10-12 15:15 | TV