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映画の心理プロファイル

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『アバター』(2009 米)

2009年の映画納めはこの映画『アバター』にしました。
ジェームズ・キャメロン久々の監督・脚本作品だし、自分的には初3D、というわけで期待は大でした。
若干気になったのは、予告でだいたいのストーリーは読めていたことと、その日は目とコンタクトレンズとの相性が悪くて眼鏡をしていったこと。
眼鏡の上に3Dメガネをかけて、果たして3Dが楽しめるか、2時間40分余りに耐えられるかしらんと不安だったのです。

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原題:『AVATAR』(162分)
監督・脚本:ジェームズ・キャメロン
音楽:ジェームズ・ホーナー
出演:サム・ワーシントン
    ゾーイ・サルダナ
    シガーニー・ウィーヴァー

キャメロン監督らしい直球勝負、しかも王道のストーリーだった。
その分お話の展開で驚かされることはあまりなかったけれど、上映時間は二重に眼鏡をかけてもあまり苦にはならなかった。
それはやはり3Dの効果をうまく活用した奥行きの深~い映像と、精密に築き上げられたパンドラという惑星の世界観のおかげだろう。さすが構想に14年もかけただけはある。

世界観の基礎となったのは何だろうと勝手に考えてみたんだけれど、
約6500万年前に起きたとされる巨大隕石によるディープ・インパクトがもしなかったとしたら、
地球もこのパンドラのような自然環境になっていた可能性はあるんじゃないかと思った。
環境の激変がなかったとしたら、恐竜たちは数千万年の進化の過程で、もしかしたらナヴィのような生物に姿を変えていたかもしれない。ナヴィたちの目の離れた顔立ちやつるんとした肌は、爬虫類っぽいし。
様々な生き物が混在しているのも、ディープインパクトがなかったらと考えると、あり得なくもなくなる。
大気の構成要素が違うのも、地球だって一定じゃなかったんだしね。
ただ、「ディープインパクトなしの世界」で説明できない部分も、もちろんあります。
空には、巨大な惑星が浮かんでるし、そのせいか、重力は地球の数十%しかないらしいし。

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ま、それはともかく、主人公は戦争で負傷し下半身不随となって車いす生活を余儀なくされた元海兵隊員のジェイク。
ある時、彼は“アバター・プロジェクト”にスカウトされる。惑星パンドラには、莫大な利益をもたらす希少な鉱物が埋蔵されている。それを採掘するための事業の一環がアバター・プロジェクトだった。
問題なのは、その大鉱脈がナヴィの棲む村の下にあること。採掘をするためにはナヴィが邪魔なのだ。
そのため地球から派遣された人類は硬軟両方の策を立てる。
「硬」は、軍事力を駆使しての強制排除策。
そして「軟」が、アバター・プロジェクト。
研究所では、人間に有害なパンドラの環境で活動ができるよう先住民ナヴィと人間のDNAを掛け合わせた肉体“アバター”が造られていたのです。
ジェイクに課せられた任務は、そのアバターに意識をリンクさせ、遠隔操縦によりパンドラで生活し、ナヴィ族との交流を図ること。
アバターを介して身体の自由を得たジェイクは、神秘的なパンドラの森へと足を踏み入れ、
やがてナヴィ族の美しい女性ネイティリと運命的な出会いを果たすことになるのですが…。

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エンディングロールを眺めていたら、ニュージーランドでも撮影されたとなっていた。
パンドラの自然の風景は、ニュージーランドの自然が元になってたんだろうね。
まあしかし、今の映画はこの国の自然なしには成立しないんじゃないかと思うほど重宝されてますね、ニュージーランドって。

これ以上作品の中味についてあれこれ書くより、この手の映画は観てもらうのが一番。
お正月、お時間がありましたら、初詣の帰りにでも映画館に足を運ばれてはいかがでしょう。


今年もおつきあいいただき感謝です。
皆さん、よいお年をお迎えください。
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by kiyotayoki | 2009-12-31 12:43 | 映画(あ行)

年の瀬のランチ

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友人が旅の途中、神楽坂に立ち寄ってくれるというので、ランチタイムに飯田橋駅で待ち合わせをした。
というのも、駅の近くに彼が前から行きたがっていた「餃子の店 おけ以(い)」があったからだ。
知らなかったけど、知る人ぞ知る“餃子とたんめんの美味しい店”らしい。
そういう情報って案外近場の人間のほうが疎かったりするんだよね。

食べた感想はといいますと、案外フツー・・・・というか、食べ飽きない味といいましょうか。
まあ、食べ飽きないからこそ、お昼時になると行列ができるんだろうな。

食後、天気が良かったので、お堀端にあるカナル・カフェのデッキでのんびりティータイムを楽しんだ。

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友人の名前は、水口 真(本人に名前も顔も出していいという了解をもらいました^∇^)。
地元の静岡で仕事の合間に「ザ☆楽団ラリアート」というバンドを率いて音楽活動をしている。
今年は、1980年のバンド結成以来最高に忙しかった1年だったらしい。
というのも、今まで地道に活動してきたバンド活動や養老院・養護施設めぐりが地元で注目を集めて、
地元のTVやラジオへの露出、そして町や商店街のテーマソング作りの要請が一気に増えちゃったようなのです。
それもあってか、いつも笑顔の友人だけど、その笑顔が余計に輝いているように見えた。


そうそう、ここ数年、友人には我が家にある映画ストックをアトランダムに10本ずつぐらい送っては観てもらってる。
で、友人からは、年末になると鑑賞した映画の中から選んだ“ベスト3”がメールで送られてくる。

今年のベスト3は、
1位・・・・『つみきのいえ』
2位・・・・『大いなる西部』
3位・・・・『おくりびと』
次点・・・・『刑事ジョン・ブック』『最高の人生の見つけ方』

インパクト賞・・・・『ゆきゆきて神軍』

とのことでした。
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by kiyotayoki | 2009-12-30 11:34 | 閑話休題

『パブリック・エネミーズ』(2009 米)

1930年代前半に「社会の敵(パブリック・エネミー)No.1」と称されたジョン・デリンジャーの半生を描いた作品。
1973年版でデリンジャーを演じたのは脇役俳優だったウォーレン・オーツ。今回は、いつも主役を張るジョニー・デップ。
そして、デリンジャーを追うパーヴィス捜査官は、いぶし銀のベン・ジョンソンから、やはりスター俳優のクリスチャン・ベイルへと替わった。
1973年版が脇役俳優の味で魅せる映画なら、新作はスターの輝きで魅せる映画というところでありましょうか。
さて、その出来映えは・・・。

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原題:『PUBLIC ENEMIES』(141分)
監督:マイケル・マン
原作:ブライアン・バーロウ
脚本:ロナン・ベネット他
音楽:エリオット・ゴールデンサール
出演:ジョニー・デップ
    クリスチャン・ベイル
    マリオン・コティヤール

監督も、ジョン・ミリアスからマイケル・マンに替わったけれど、
どちらもガンプレイは得意な人だから、その点では甲乙つけがたい。

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主人公のジョン・デリンジャーについては、本物に近いのはきっとウォーレン・オーツなんだろうな。
ジョニー・デップはカッコよすぎるし、洗練されすぎだものね。
だけど、デリンジャーの「汚れた金しか奪わない」「仲間は決して裏切らない」「愛した女は最後まで守る」といったマスコミが作り上げた“義賊”としての彼の信条を体現できている点は、デップのほうが上かも。

デリンジャーを追うパーヴィス捜査官は、貫禄・風格では断然ベン・ジョンソンの勝ち。
ただ、捜査能力はクリスチャン・ベイルのほうに軍配があがる。
当時としては、わりとまともに科学捜査を行っているし、盗聴も駆使している。それに、デリンジャーが監獄から脱走するや、愛人のビリーをぴったりマークし、盗聴で2人の電話の会話を傍受(そのわりに、抜けているところがあって、簡単にデリンジャーに出し抜かれたりするんだけど^^;)。
その点、強面のジョンソンは愛人ビリーを野放しにして、ひたすらマシンガンをぶちかますのみだった。

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デリンジャーの愛するビリーはというと、これはもう今回のマリオン・コティヤールのほうが断然光ってる。
不幸な生い立ちではあるけれど都会でひとりで生きていく術は身につけている女で、混血のせいか神秘的で毅然とした美しさの持ち主でもある。
1973年版のミシェル・フィリップスが演じたビリーは、ひたすらデリンジャーにつき従うだけの女だったけれど、こちらのビリーは一度は彼の求愛を拒んでみせる。芯の強い女なのだ。
その芯の強さが如実に表れていたのが捕縛されて激しい尋問を受けるシーン。
巨漢の捜査官はデリンジャーの居所を吐かせるために怒鳴りつけるのは当たり前、トイレにも行かせず、ビリーに殴る蹴るの暴行を働く。それに必死に立ち向かう彼女の姿、そしてエンディングに見せる彼女の居住まいは、さすがオスカー女優といった感じ。
この映画での一番の収穫は、マリオン・コティヤールの新たな一面を見ることができたことかもしれないな。

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1973年版は脇役俳優が光る映画だったけれど、こっちにも渋い脇役たちが登場する。
こちら(↑)は、デリンジャー逮捕のためにパーヴィスが呼んだ助っ人捜査官の面々。その登場の仕方は、まるで西部劇に出てくる助っ人用心棒のようででありました。
中でも目立っていたのは、真ん中のウィンステッド捜査官を演じたスティーヴン・ラング。この人、この冬の話題作『アバター』にも出ているようです。

音楽で印象的に使われているのは、当時流行っていたと思われるジャズの名曲『バイ・バイ・ブラックバード』。
歌っているのは、ダイアナ・クラール。
映画にもナイトクラブの歌手として登場するけど、この人の旦那ってエルヴィス・コステロなんだね。


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by kiyotayoki | 2009-12-28 10:38 | 映画(は行)

スティーヴ・マックィーンへの tribute CM

2005年に米国で流れていたCMのようです。
フォード マスタング (Ford Mustang)といえば、
思い出すのはスティーヴ・マックィーン主演の映画『ブリット』(1968)。
嬉しいことに、あの映画のブリット刑事が当時のままの姿で2005年のCMに登場しちゃうのです♪



トウモロコシ畑をつぶしてレース場を作るってところは、『フィールド・オブ・ドリームス』のアイディアを
借用したんでしょうね。

もう一本は、フォード・プーマのCM。
のっけの画面分割は『華麗なる賭け』のオープニングを彷彿とさせます。
ロケ地は、まさに『ブリット』の舞台となったサンフランシスコの坂道。

残念なのは、車がちょいとブリット刑事には似合わないってところかな。



ラスト、ガレージにある古びたオートバイは、『大脱走』で国境の鉄条網を突破しようとした時に
使用されたものでありましょうか・・・(^^。
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by kiyotayoki | 2009-12-27 17:06 | TV

「バラ色の人生」を歌う2人の銀幕スター +α

『バラ色の人生 La vie en rose』といえば、エディット・ピアフの代表曲として知られているけれど、
個人的には、『ウォーリー/WALL・E』の挿入歌としても使われていたルイ・アームストロングの歌声
のほうが馴染みがある。



そんな『バラ色の人生』をスクリーンの中で歌っている銀幕スターがいるのでご紹介。
一人目は、オードリー・ヘプバーン
映画は、『麗しのサブリナ』(1954:ビリー・ワイルダー監督作品)。
※この映画のオードリーが個人的には一番愛らしく思えます(*^_^*)。



二人目は、ジャック・ニコルソン
映画は、『結婚適齢期』(2003:ナンシー・マイヤーズ監督作品)。




ニコルソンの歌声を聴いていると、恋をするのに年齢や適齢期は関係ない、その人次第と思えてきちゃう。
原題は『SOMETHING'S GOTTA GIVE』。
意味は、「何か手を打たなければならない」とか「変わらなければならない」という意味らしい。


そのつながりで探し出したのが、マリリン・モンローの未完の映画。
この映画のタイトルも『SOMETHING'S GOT TO GIVE』というのです。
監督は、ジョージ・キューカー。共演はディーン・マーティン。
体調が悪いのかたびたびNGを出すマリリンを優しく労るディーン・マーティンの心遣いがとってもダンディ♪
できることなら完成させてほしかったなぁ。


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by kiyotayoki | 2009-12-26 14:48 | 備忘録

クリスマスイブに買ったもの

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クリスマスイブにもかかわらず、女性との一夜を選ばず(べず?^^;)
神楽坂に飲みに来てくれた独身貴族(もはや死語?)のHさんに、
せめてささやかなプレゼントをと思って買ったのがこちらの「えと飴」。

ついでに、自分用にも1袋購入。

来年の干支である寅の金太郎飴が8個入っておりました。
“開運”とあるだけに、おみくじも同梱。

見てみたら、
おおっ、大吉♪

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by kiyotayoki | 2009-12-25 11:44 | 閑話休題

ジャズ・ハーモニカ奏者 Toots Thielemans

『真夜中のカーボーイ』(1969)のテーマ曲を覚えていらっしゃるでしょうか。
そうそう、黄昏感漂うハーモニカのメロディが印象的でしたよね。
ハーモニカは、音色自体にブルースと哀愁がこもってる感じがします。



音楽を担当したのがジョン・バリーだということは知っていた。
だけど、あのハーモニカを吹いていたのが、ジャズハーモニカプレイヤーのトゥーツ・シールマンスさんだってことは知らなかった。
っていうか、トゥーツ・シールマンスさんを知ったのも、実はついこないだのことだったのだけれど(^^;

御年87才で現役プレイヤーであるシールマンスさんは、ベルギー生まれ。
ヨーロッパでベニー・グッドマンやチャーリー・パーカーといった大物プレイヤーと共演した後、渡米。
クインシー・ジョーンズや多くのビッグ・バンドと共演。
ビル・エヴァンスとのデュオアルバム「affinity」は名盤といわれてる。
(このアルバムを友人の家で聴かせてもらってシールマンスさんを知ったのでした^^ゞ)



シールマンスさん、こんなお茶目な人(↓)でもある。



そうそう、セサミストリートのテーマ曲のハーモニカも、シールマンスさんによるものらしい。




前回のハーモニカを吹くダースベイダーは、実はこの人のことを調べていて見つけたのでした(^^ゞ。
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by kiyotayoki | 2009-12-24 13:38 | 備忘録

ハーモニカを吹くダースベイダー

スターウォーズファンの方ならたぶんご存じなんだろうけど、
たまたまYouTubeで見つけて、笑っちゃいました。

Star Wars - Vader playing harmonicaってタイトルがついておりました。
編集の間が絶妙で、最後のひと押しも効いてます(^^。




それにしてもマーク・ハミル、前から似てるよなぁと思ってたけど、
年をとってますます桜木健一に似てきた感じ(^^;
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by kiyotayoki | 2009-12-22 10:08 | 閑話休題

『デリンジャー』(1973 米)

今、公開されているジョニー・デップ主演の『パブリック・エネミーズ』と同じく、
米国犯罪史上でも悪名高い銀行強盗、ジョン・デリンジャーの波乱に富んだ半生を描いたバイオレンス映画です。
デリンジャーを演じるのは、それまでは脇役専門の俳優だったウォーレン・オーツ。
そして、デリンジャーを執念深く追いつめていくGメンを演じるのは、これまた脇が主の俳優のベン・ジョンソン。
この映画は、脇役が輝いてる映画なんだな。

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原題:『DILLINGER』(108分)
監督・脚本:ジョン・ミリアス
音楽:バリー・デ・ヴォーゾン
出演:ウォーレン・オーツ
    ベン・ジョンソン
    ミシェル・フィリップス

実録物なので、映画の中には「プリティーボーイ・フロイド」「マシンガン・ケリー」「ベビーフェイス・ネルソン」といった当時悪名を馳せた連中が多数登場します。しかも、みんな“またの名”付き。
だもので、ジョン・デリンジャーのデリンジャーも、てっきり小型拳銃のデリンジャーから付けた変名だとばかり思っていた。
だけど、あちらはDeringer、こちらはdillingerでスペルも違う。本名だったんだね、この人は。

大恐慌に見舞われ社会が疲弊していた1933年、食い詰めた連中が全米各地で平気で法を破り暴れ回っていたようだ。
その中には、あのボニーとクライドもいたんだな(1934年5月23日射殺される)。

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デリンジャーとその一味も中西部で数々の銀行強盗を働いていた。
こちら(←)がご本人(この貫禄で30才!)。
だけど、紳士的な立居振舞いと鮮やかな銀行強盗の手口で大衆やマスコミからは義賊扱いされていたようだ。暗澹たる時代の欲求不満のはけ口になっていたのかな。

一方、一味を追跡するFBI捜査官パービスは・・・と書きたいところだけど、会話を聞いてるとFBIとはひとことも言わない。
で、気になって調べてみたら、FBI(連邦捜査局)ができたのは1935年なんだね。この時は、その前身のBOI(捜査局1908~1933)かDOI(捜査部1933~1935)の時代だったようだ。
ちらみに、この1933年という時代のシカゴを牛耳っていたのはフランク・ニティ(有名なアル・カポネは収監中だった)。

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銀行から現金を強奪する一方で、デリンジャーはビリー(エブリンの愛称)という仏人とインディアンの混血女性を誘拐まがいに連れ去り、愛人にしてしまう。もうやりたい放題。

やりたい放題といえば、銃撃戦も派手です。
ギャング団もGメンももう撃つわ撃つわ。
放たれる弾丸の量は『西部警察』も真っ青!
20世紀前半とはいえ、当時のアメリカはまだ19世紀の名残が色濃く、
目には目を、銃には銃で応酬するってのが当たり前の時代だったようです。

調べて知ったことだけど、これが監督デビュー作だったというジョン・ミリアスさん、
無類のガン・マニアで、全米ライフル協会の重役でもあるんだそうな。
それも納得の銃撃戦でありました(^^ゞ。


                一味の面々。それぞれの死に様が見どころ(?)の映画でもあります。
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by kiyotayoki | 2009-12-21 12:29 | 映画(た行)

『ミスター・ロンリー』(2007 英・仏)

たまたま深夜に観た映画。
まったく観る気はなかったのだけれど、主人公がマイケル・ジャクソンになりきって生きている若者で、
そんな彼が出会った女性がマリリン・モンローのそっくりさんときたので、ついつい最後まで鑑賞してしまった(^^ゞ。

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原題:『MISTER LONELY』(111分)
監督:ハーモニー・コリン
脚本:ハーモニー・コリン アヴィ・コーリン
出演:ディエゴ・ルナ
    サマンサ・モートン
    ドニ・ラヴァン

この映画をひとことで言い表すのはとっても難しい。

現実社会では生きるのが難しい、夢追い人たちの不器用な生き様を描いたドラマ、といえばよいのかな・・・。

マイケル(のそっくりさん)は、マリリン(のそっくりさん)に誘われるままスコットランドの片田舎へと向かう。
そこは、有名人を演じるそっくりさんたちが集団で暮らすコミューン(彼らはユートピアと称していたけど)だった。
村にいるのは、チャーリー・チャップリン、三馬鹿大将、ジェームス・ディーン、エリザベス女王、
シャーリー・テンプル等々名前だけ並べると錚々たる有名人たち。
だけど、そのそっくり度はビミョ~というか、お世辞にも似ているとはいえないレベル(^^;。
だから、史上最大のショーと銘打って手作りシアターをオープンしても、観客は数えるほどしか来てくれない。

その顔ぶれを見ていて、ふうんなるほどな~と思ったのは、
彼らが叶えられない自分たちの夢を託して演じている有名人たちも、そのほとんどが夢追い人だったんじゃないかということ。
本物のマイケルにしても、マリリンにしても、チャップリンにしても、
自分の夢を追うばかりに社会から乖離し、孤独になっていった人たちのような気がする。
そっくりさんたちは有名人になりきることで社会との接点を築こうとしているのに、
その有名人も社会との相性のすこぶる悪い人たちなのです。
そっくりさんたちに悲哀を感じてしまったのは、彼らが二重に社会から隔絶していたせいなのかも・・・。

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本作品はそんなそっくりさんの負け犬的共同生活と、
それとはまったく関係の無いアフリカ修道女の現実離れした奇跡の物語の2つの軸で構成されているので、
内容を理解するのに手こずったし、深夜だったせいかつい睡魔に負けてしまいそうになる映画だった。

だけど、オープニングにかかる懐メロ、ボビー・ヴィントンの『ミスター・ロンリー』や映像センスは印象的だったし、
マイケルを演じたディエゴ・ルナやマリリンを演じたサマンサ・モートンが醸し出す
生きて、そしてふれ合うことの切なさ悲しさもどかしさが静かにしみじみと伝わってくる、また共感を覚える映画ではありました。
僕らだって自らつくり上げた“自分”という人間(ペルソナ)を演じるのに疲れてしまうこともしばしばだもの。

欧州の映画には疎いので知らなかったけれど、監督のハーモニー・コリンは弱冠19歳で書き上げた「KIDS/キッズ」(1995)の脚本で注目を集めた人らしい。


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by kiyotayoki | 2009-12-19 08:43 | 映画(ら行)