熊本市電、緑のじゅうたん事業
市内を車で走ってみて、ちょっと驚いたのは市電の軌道敷きが部分的ではあるけれど
緑化されていたこと。
この「緑のじゅうたん事業」は、去年から始まったものらしいけれど、
夏目漱石が熊本市を称して“森の都”と言ったのは今は昔、市街化してどんどん殺風景になっていたので、
こうして緑が目に飛び込んでくるのは嬉しいことだ。
この軌道敷き緑化は景観が良くなるだけじゃなく、ヒートアイランド現象のり緩和とか、
電車の走行時に出る騒音の低減にも効果があるらしい。
それは、ヨーロッパのトラムで実証されているみたいだし、熊本より先に軌道敷きの緑化を始めた鹿児島市の夏の調査でも、
車道のアスファルト面が43℃だった時、軌道敷きの芝生面は31.5℃で、11.5℃の温度差があったんだとか。
これ、たぶん九州新幹線の開業に合わせて進められた市のイメージアップ事業なんだろうな。
まあ、新幹線のほうは、あの東日本大震災の余波で景気刺激にもあまりならず、
九州の人たちをがっかりさせてしまったようだけど、
だからって、こちらの軌道敷き緑化まで尻すぼみになったら残念なこと。
軌道敷きの緑化では先進県である高知では緑化はしたものの、整備費用がままならず、かなり苦戦しているそうだけど、
熊本市は“肥後もっこす精神”を発揮してぜひ初志貫徹していただきたいものだ。