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映画の心理プロファイル

『太平洋の地獄』(1968 米・日)

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原題:『HELL IN THE PACIFIC』(110分)
監督:ジョン・ブアマン
脚本:ルーベン・バーコヴィッチ
音楽:ラロ・シフリン
出演:リー・マーヴィン
    三船敏郎

見たい見たいと思っていた作品です。
やっと見ることができました☆
片思いの人と同窓会で超久しぶりに出会っちゃった感じかな。
登場人物は最初から最後までリー・マーヴィンと三船敏郎の2人っきりだということはもちろん知っていたし、舞台が太平洋戦争中の南海の孤島で、そこに取り残された2人が生き残るために最初は敵対し、やがて助け合うようにになるというストーリーもだいたいわかっていたので、見ている間は既視感(デ・ジャヴ)の連続。
話がほぼ想像(期待)していたとおりに展開していく。でもそれが楽しいっていうか、嬉しいっていうか・・・。同窓会で昔話に花が咲く、あの感じ。

でも、片思いの人が想像通りの人であるはずがないように、この作品にも当然のことながら想像の外のことが沢山ありました。しかも、一番重要なところに。

まず、2人が徹底して自分の国の言葉しか使わない。次第に互いの言葉を習い覚えていくのかと思ったら、敵国人同士だからそれは頑固にしない。
三船敏郎は海軍大尉、リー・マーヴィンは海軍少佐。
2人とも将校だからか、余計に「敵の言葉を使ってなるものか」という思いが強い感じ。言葉なしで異文化コミュニケーションをしていくんですね。だから理解し合うのに時間がかかるし、簡単には解け合わない。ここはすごくリアルさを感じました。

しかも、最後まで名前を名乗り合わない。
ヒトは、互いの名前を知るだけで、親近感を覚えるもの。
ヒトは、相手を認知するために名前を知りたがる、そして名前をつけたがる生き物なのです。あだ名をつけ合うと一気に親密度が増すのは、それだけで相手がわかった、認知した気になっちゃうから。名前は心を開く合い鍵のようなものかも。
逆に、名前を知らないと、いつまでも相手に心を開けないし、よそよそしさも消えない。だから、2人は共生し、互いに力を合わせて死線を乗り越える経験をしても、どこか冷めてるんですね。

そして、ラストも意外な終わり方でした。できることなら別の終わり方をして欲しかったんですが・・・・。

2人とも熱演でしたが、怪優度でいえば、三船敏郎(当時47歳)の勝ちかな。
                            ※ちなみにマーヴィンは43歳
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by kiyotayoki | 2005-04-13 11:50 | 映画(た行)