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映画の心理プロファイル

『踊る大捜査線 THE MOVIE2 』(2003 日)

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監督:本広克行
脚本:君塚良一
出演:織田裕二
    柳葉敏郎 
    深津絵里
    ユースケ・サンタマリア
    いかりや長介
    水野美紀
    真矢みき

だいぶ前に一度書きましたが、一時期、「ドラマの中の飛び降り自殺を止めるシーン」を夢中になって集めていたことがありました。
止めるのには色んな面白い心理テクニックが使われているので、心理学の教材にピッタリだったからです。

実は、TVシリーズ『踊る大捜査線』にもそんなシーン、あったんですよ。
第9話『湾岸署大パニック 刑事青島危機一髪』での一コマ。
野次馬が見上げるビルの屋上で今にも飛び降りそうにしているのは当時人気者だったつぶやきシロー。
さっそく和久さんと青島刑事が止めに入りますが、
和久さんの「死ぬんなら、どうだい、おまわりさんにならないか。拳銃も撃てるし、カッコイイぞ」って言葉に青島クンが「カッコイイけど、仕事はつらいよ」と反応したことがきっかけで、自殺志願者そっちのけで2人して刑事稼業のグチ大会になってしまいます。
「所詮おれら地方公務員だし」
「恋人もできないしな」
「うんうん・・・ほっといてください」
「俺が腰痛持ちになったのも刑事だからだぜ」とかなんとか・・・。
それを聞いてたつぶやきシローがシビレを切らして近づいてきて、
「あんたたち、もっと前向きに生きなきゃダメよ」ってお説教を始めたところを2人に脇をがっちり掴まれて、ハイ無事確保と相成るシーンでした。

これは、自殺を止めてくれるかと思ったら止めるのも忘れてグチ合戦を繰り広げる二人を見て自殺志願者の心に『リアクタンス(心残り)』の心理が芽生えたんでしょうね。でもって、フラフラ近づいてきたところを待ってましたとばかりに捕まえられちゃった。和久さんと青島クンの人柄もよく出ていて、印象的なシーンでした。

で、映画のほうはといいますと・・・。
あまり話題にしたくなかったんですが・・・。
この映画ほど録画して見て良かったと思った作品は最近ではまれです。
なぜって、つまらないトコどんどん早回しできたから。
もしオンタイムで見ていたらチャンネル変えていたな、きっと(^_^;)。曲がりなりにも最後まで見たのは、いかりや長介さんの遺作だと思えばこそ。
日本映画の作り手の皆さん、こんな作品で満足してるとアジアの映画界から取り残されちゃいますよぉ(T_T)
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by kiyotayoki | 2005-10-23 21:10 | 映画(あ行)