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映画の心理プロファイル

『ラストマップ/真実を探して』(2004 米)

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原題:『AROUND THE BEND』(83分)
監督・脚本:ジョーダン・ロバーツ
出演:ジョシュ・ルーカス
    クリストファー・ウォーケン
    マイケル・ケイン
    ジョナ・ボボ


映画界の親子鷹をシリーズにしてみて、順風満帆な親子関係が少ないことにちょっと驚いてしまいましたが、この映画も『黄昏』同様、“親子の絆の修復”をテーマにした映画です。

登場するのは祖父・父・子・孫という四世代。けれど、実体はバラバラ。
ひょっこり姿を現した父のターナー(C・ウォーケン)は車の事故で妻を亡くして以来30年間も蒸発していた男。
息子のジェイソン(J・ルーカス)は妻と別居中で、ひとり息子のザックと死期の近い祖父ヘンリーと鬱々と暮らしている状態。
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なので、久しぶりの再会なのに、各人の心にはすきま風がぴゅうぴゅう。
そんな時、祖父が行きつけの店ケンタッキーフライドチキンで急死してしまいます。だから祖父に扮したマイケル・ケインの出演時間はわずか。それでも印象に強く残っちゃうところはさすが。
残されたのはケンタッキーの袋に入った遺書。それには、自分を火葬にするように。そして、指定する場所に灰を撒くようにとの指示が。
さて、それから始まる散骨の旅。そう、これロードムービーなんですね。しかも、祖父の過去を辿りながら自分の過去とも対面していく旅。心の深い部分、無意識の中に押し込めて忘れたつもりでいた思い出やそれにまつわる感情に直面するターナーとジェイソンは、家族の絆を取り戻すどころか、細くつながっていた絆さえ断ち切れそうになる始末。それをつなぎ止めたのは、ジョナ・ボボ扮する孫ザックの笑顔の力だったのかな。
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ロードムービーというと、気になるのは旅に使う乗り物。この映画では、旧式でかなり使い古されたワーゲンバスがいい味を出しています。そのポンコツぶりが父ヘンリーを投影しているようでもありました。

2人が絆を取り戻していくくだりに感じる思いは様々でしょうが、ラスト近くにながれるレオン・ラッセルの“A Song For You”はやっぱり泣かせますね。

そうそう、以前ruiji3さんが面白い動画を紹介してくれました。
それは、クリストファー・ウォーケンが踊るPV。
この映画の中でも、ウォーケンが踊るシーンがあったので思い出してしまいました。ウォーケンの経歴を調べたら、若い頃はダンサーとして舞台で踊ってたんですってね。
media playerがあれば下をクリックして画像が見れますよ♪

♪踊るウォーケン♪
by kiyotayoki | 2006-07-23 17:23 | 映画(ら行)