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映画の心理プロファイル

『ステイ』(2005 米)

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原題:『STAY』(101分)
監督:マーク・フォースター
脚本:デヴィッド・ベニオフ
音楽:アッシュ&スペンサー
    トム・スコット
出演:ユアン・マクレガー
    ナオミ・ワッツ
    ライアン・ゴズリング
    ボブ・ホスキンス

これもNYが舞台の映画。

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しかも重要なシーンに出てくるブルックリン橋(ウォール街(にも近い。ひょっとしてブロンズブル君がチラッとでも出てこないかしら・・・と密かな期待を持ちつつ観ました。

だけど、出てくるワケないな、この内容だと。
出てきたら、ムードが台無しだし(^^;。



「不思議の国のアリス」にしろ「ピーターパン」にしろ、童話ファンタジーには主人公が眠りに落ちた時に見た夢という設定になっているものが多い。
この映画は、そんな童話を逆から読んだような気分にさせてくれる作品でした。しかも、とっても哀しく切ない童話(これ、ネタバレになるかしらん^^;)。

深層心理学の祖、ユングによると、
夢に出てくる登場人物たちは、そのどれもが自分の分身のような存在だといいます。
たとえば、夢の中で自分を傷つけようとしたり殺そうとする存在は、
シャドー(自分の中で否定してきた部分)が何かの姿を借りて現れるのだと。
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たとえば、ピーターパンは、夢を見ているウェンディの心の奥に眠っているプエルエテルヌス(永遠の少年)の具現化であると・・・。

夢の主人公は、自分の場合もあれば、友人や恋人、赤の他人の場合もある。
でも、そのどれもが自分の分身であることに変わりはない。

夢の中に出てくる物には、何かが象徴されている場合が多い、とも・・・。
たとえば、この映画で重要な場所として出てくるブルックリン橋
この橋は、この世とあの世をつなぐ役目を負っているのかもしれない・・・。

・・・こんなことを書いても、映画を観ていない人には、「何、チンプンカンプンなことを書いてんのさ」って感じでしょうね(^^;。

そうそう、まだ渡ったことはないけれど、
この橋はマンハッタンに架かる一番古い橋のひとつで、2階建てになっていて、歩いて渡れるんですってね。
メグ・ライアンとヒュー・ジャックマンが時空を越えた恋をする『ニューヨークの恋人』には、建設中(1883年)のこの橋が出てきます(なので、ブロンズブル君が出てこないか一応チェックしてみましたが空振りでした。しつこい?)

内容については、ネタバレしそうなのでとても書きにくいのだけれど、アメリカ映画なのにアメリカ映画らしくない映画だなと思いました。
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そう思って調べてみたら、監督がドイツ生まれのスイス育ちで、
ユアンはスコットランド出身、
ナオミ・ワッツはイギリス生まれの豪州育ちで、
若手のライアン・ゴズリングはカナダ出身、
でもってボブ・ホスキンスも英国出身・・・・
と、スタッフ・キャストは外国人だらけ。

アメリカ映画らしくないのは当然なのかもしれません。

調べたついでに驚いたのは、ユアンもナオミもボブも、この年4本も5本も映画に出演していること。売れっ子なんだなぁ。
そんな旬な俳優さんたちが熱演をくり広げるんだから、そういう意味でも一見の価値あり。

映画についての詳しいことは『ステイ』のオフィシャルサイトをご覧になってみてください。

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あ、小夏さんや紅玉さんちで話題になっていたユアン・マクレガーのズボン丈の謎
上のライアン君の目線がポイントだってことは、なんとな~く理解できましたが、こういう演出をしたマーク・フォースター監督って相当凝り性な人ですね(^~^;。
by kiyotayoki | 2007-07-22 10:30 | 映画(さ行)